このニュース欄で何度かご紹介したことのある、卵修了生の山中美慧さん(宮城県仙台第二高等学校 2年)が、平成26年1月8日(水)の朝日新聞(宮城県版)25面に掲載されていました。ご本人の了承をいただきましたので、記事をご紹介いたします。
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アジサイ色素で太陽光発電
実用化めざし「復興に役立てたい」
~仙台二高・山中さん、自由研究コン入賞~
仙台二高の2年生で化学部の山中美慧さん(17)が、アジサイの色素を使って太陽光から効率よく発電する技術を開発し、世界レベルの科学者の育成をめざず高校生の自由研究コンテストで入賞した。
このコンテストは、第11回高校生科学技術チャレンジ(JSEC2013、朝日新聞社、テレビ朝日主催)。協賛社賞の「アジレント・テクノロジー賞」に選ばれた。
山中さんは中学1年生のとき、自宅に咲いているアジサイは赤く、となりの家のアジサイは青いことが気になった。土が酸性なら土の中のアルミニウムを根から吸収しやすく、アジサイが持つ色素アントシアニンと結合して鮮やかな青色となることを突き止めた。
そして東日本大震災が発生。復興支援に役立つものを開発したいと、津波をかぶった土地でも育つアジサイの色素と、再生可能なエネルギーをつくる太陽電池を結びつけた。
太陽電池の一つに、太陽の光を受けた色素が電子を放出し、低コストで発電できる「色素増感太陽電池」がある。色素の種類で発電効率が変わる。コストのかかる人工合成の色素のかわりに、アジサイから採れる天然の色素が使えないかと研究を始めた。
赤や紫、青と色が違うアジサイからそれぞれ色素を抽出して発電能力を比べたところ、青色が最も安定して発電できた。アルミニウムの存在が重要と分かり、中学生の時の研究とつながった。
アジサイから抽出した色素に超音波を当てて劣化を防ぎ、長期保存する手法も考えた。
入賞した山中さんは、5月に米ロスアンゼルスで開かれるインテル国際学生科学技術フェアに日本代表として派遣される。英語で研究発表をし、70の国・地域の高校生と交流する。
山中さんは「一人の力ではここまで来られなかった。関わってくれた人すべてに感謝したい。アメリカでは自分の力を最大限に発揮したい」と話す。今後も研究を続け、より性能のいい太陽電池の開発をめざす。「実用化につなげて震災復興に役立てたい」と意気込んでいる。 (福島慎吾)
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一つ前の記事でご紹介した金あおいさんを含め、理系女子が大活躍ですね!
山中さんのアメリカ派遣でのご活躍をお祈り申し上げます。