東北大学・飛翔型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

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2013.03.05

エクステンドコースの研究成果が科学論文に!

 2011年度のエクステンドコースで行った守屋千尋さんの「イネのシュート発生の突然変異体の解析」の研究成果が、植物生理学の専門誌「Plant and Cell Physiology」に掲載されました。守屋さんが調べたはonion2という名前のイネの突然変異体です。onion2突然変異体は、その名前の通りイネの芽生えがタマネギのような形態になる突然変異体です。この突然変異体で、植物の形態形成に重要な役割を果たしている植物ホルモン・オーキシンによって発現誘導される遺伝子の発現を調べたところ、発現が強くなっている遺伝子や、逆に発現が弱くなっている遺伝子があることがわかりました。ことから、onion2ではオーキシンの分布が異常になったため、芽生えの形態がタマネギのようになったと考えられました。

 この論文には、onion2突然変異体では表皮が正常に分化していないことも報告されています。従って、オーキシンの主要な極性輸送の場である表皮が正常に分化しないため、オーキシンの正常な輸送が起こらず分布がおかしくなり、形態異常を引き起こしたと考えられました。このことからONION2遺伝子の本来の機能は・・・、皆さん、どんな機能を持っているか考えてみてください。
 この論文はオープンアクセス、つまり、誰でも、以下のリンクからフリーで読むことができます。ぜひ、ご覧下さい。


Tsuda K, Akiba T, Kimura F, Ishibashi M, Moriya C, Nakagawa K, Kurata N, Ito Y (2013) ONION2 fatty acid elongase is required for shoot development in rice. Plant Cell Physiol 54, 209-217

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