東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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【感謝状】今治市教育委員会、仙台市教育委員会より出前講義に対して感謝状(2/27)

2017年2月27日 (月)

 2月も今日、明日で終わり。気がついたら、今週は3月に。。。バタバタの月末、年度末で、意外と近く(40光年の距離)に地球に似た惑星があるとか。先週のNatureに論文が掲載されたというのに、今頃気がつくのが情けないですが。。。また、この時期は「将棋界の一番長い日」というA級順位戦の最終局が。。時代が、若い世代に変わりつつあるのか。。。その当たりは、自分のみに置き換えると、かなりの危機感でしかないのですが、。。。。。

20170227195516-19e2276356c6b8f5dfa9054c5c923a0784b33ccc.JPG そんな2月。15日には今治市教育委員会から、22日には仙台市教育委員会から、出前講義に対して感謝状を頂きました。2月15日の今治市教育委員会から。その翌日の香川県立観音寺第一高等学校での出前講義の前日に頂き、その記事の中にも少しだけ、記しています。ふるさと・今治で出前講義を始めて、今年で10年目。totalで100件を超える小学校、中学校、一般の方々へ。ちなみに今年度は、今治市及びその周辺地域の18の小中学校(四国中央市川滝小学校今治市立桜井小学校, 今治市立国分小学校, 今治市立常盤小学校, 今治市立吉海小学校, 今治市立近見小学校, 今治市立日高小学校, 今治市立関前中学校, 今治市立岡村小学校, 今治市立立花小学校, 今治市立吹揚小学校, 今治市立清水小学校, 今治市立波方小学校, 上島町立岩城小学校, 上島町立弓削小学校, 今治市立玉川中学校, 今治市立鴨部小学校, 今治市立九和小学校)で、出前講義を行いました。

20170227194951-118e63dc991a296530a7932e6acdb4a2fae92f91.JPG 渡辺が育ったところで、こうしたことに貢献できたのは、望外の喜びでした。ちょっとしたきっかけで始まったわけですが、このように広がり、延べ33の小中学校で。一度お世話になった先生に、また、別の小学校でお世話になったり。ふるさとでの人のつながりのありがたさを実感できた10年間でした。ありがとうございました。この10年間の小学校との連携をして頂いたのが、今治市立吹揚小学校の高橋校長先生。次年度からは今治市立吉海小学校の村上校長先生にバトンタッチ。渡辺が無事、定年退官するまで、このような地域貢献ができればと。。。次年度からもよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

20170227195033-c4601c8fb9f40fc305dc38ce10fe3ef4e187e737.JPG20170227195103-7ebffd6409e83939bc8b8ac70510e8552b6a38c8.JPG それから、1週間後の22日には仙台教育委員会から平成28年度「仙台市理科特別授業」に対して感謝状を。昨年に引き続きとなり、ありがとうございました。会場となった仙台市教育センターの大きな会議室には、仙台市教育委員会が統括されている小中高などの教頭先生が一堂に会して。。そのような中で、感謝状を頂くというのは、緊張でした。写して頂いた写真を頂き、もう少しピシッとしないといけないなと。。。表彰式のあとは、この「仙台市理科特別授業」に関わった企業、大学人の方々との懇談会。色々な思いで、こうした社会活動をされているというのもよくわかり、次年度への励みとなりました。ありがとうございました。

20170227195155-495b8f3bd0a2ca570475420e9022a9ec39808cc3.JPG20170227195208-4fc12b7c21311d69353e089e5e293b95d60deab6.JPG 今年度は、仙台市内の6つの小学校(袋原小学校荒町小学校作並小学校桂小学校七北田小学校、片平丁小学校)へ出前講義を行い、その貢献に対する感謝状です。

20170227195238-15aaeaf30f5fedc878303757bdf3c2e5595d564e.JPG20170227195316-4fa41a9ab36df53ef07a0d6cfdb5d05605dbf4a7.JPG 生まれ育った今治と大学以降の3/4くらいの時間を過ごした仙台という2つの市から、こうした感謝状を頂けるというのは、本当にありがたいことだなと。次年度も引き続き、継続して、がんばらないとという「元気」を頂きました。ありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 3月3日(金), 9:55. 大学のtop page、研究科のtop page(今治市教育委員会仙台市教育委員会)に、本件に関する記事のuploadされました。さらに、精進したいと思います。






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【お知らせ】生命科学セミナー「植物の自家不和合性における非自己認識機構」を2月28日に開催(2/4)

2017年2月 4日 (土)

お知らせを書いているのは、ちょうど、節分の2月3日。他案件もあって、公開したのは、翌日の2月4日の立春。春に向けて、色々なことが動き出す頃。さて、生命科学セミナー「植物の自家不和合性における非自己認識機構」を2月28日に開催します。今回は、奈良先端科学技術大学院大学・バイオサイエンス研究科の久保健一 博士に、セミナーをお願いしました。

 久保健一 博士は、東北大で学位を取られ、奈良先端科学技術大学院大学などで、博士研究員をされ、その間、ナス科植物ペチュニアを研究材料として、アブラナ科植物の自家不和合性とは異なり、雌雄が1:1で認識するのではなく、1:多での認識、つまり、自己ではなく、非自己を認識するという新しいモデルを構築されました(Kubo et al. 2010)。今回の来仙を機会に、セミナーをお願いした次第です。


↓クリックでポスターのPDF版がダウンロードできます(size=144kb)
20170203194436-43561dd83e61289dc8d06941055525f94c2ed7a2.jpg 渡辺が「アブラナ科植物の自家不和合性」の研究を始めたのは、農学部・日向研。その当時から、雌しべ側のSタンパク質が同定されており、1990年に、Sタンパク質にRNase活性があることが示され、アブラナ科植物の自家不和合性と比較して、考えるよいモデルでした。アブラナ科植物の自家不和合性が1:1の認識であったのに対して、ナス科植物ペチュニアでS遺伝子座上に多数の花粉側S因子があると言うのを初めて見たとき、これはどうなるのかと思っていましたが、それをこのような形にまとめられたのが、今回の久保博士です。では、2/28(Tue), 16:00~18:00に、生命科学研究科・プロジェクト棟・講義室Bで行います。たくさんのご来場をお待ちしております。


 わたなべしるす

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【研究成果】サツマイモ塊根形成とデンプン合成関連酵素・ISAの分子解析をPlant Biotechnolo.に発表(国内1研究室との共同研究; 1/11, 21:00追記)

2017年1月11日 (水)

 本研究室のmainは植物の生殖形質の解析ですが、色々なコラボのもとに生殖形質以外の研究面でも共同研究を行ってきました。

 今回は、石川県立大とのコラボで、サツマイモ塊根形成とISA(isoamylase-type debranching enzyme)の発現などについて、解析したものを発表しました(Nabemoto et al. (2016) Molecular characterization of genes encoding isoamylase-type debranching enzyme in tuberous root of sweet potato, Ipomoea batatas (L.) Lam. Plant Biotechnol. 33: 351-359., https://www.jstage.jst.go.jp/article/plantbiotechnology/33/5/33_16.0926a/_article)。この論文は、pdfを freeでdownloadできますので、興味のある方はぜひ、ご覧頂ければ、幸いです。

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 わたなべしるす

 PS. First authorの辺本さんから別途、今年の目標のような形と連動して、HPに記事が上がるものと思っておりますので。少しお待ち下さい。

 PS.のPS. Springer Nature新春お年玉企画に写真を応募しました。よかったら、FBをお使いの方、try頂ければ、幸いです。


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【お知らせ】生命科学セミナー「The Status of Brassica plants and studying in Yunnan」を1月17日に開催

2017年1月11日 (水)

 生命科学セミナー「The Status of Brassica plants and studying in Yunnan」を1月17日に開催します。今回は、Yunnan Academy of Agricultural Sciences, Professor He Jiangmingに、セミナーをお願いしました。

 大谷大・文学部の武田先生が代表をされている基盤研究(B)「アブラナ科植物の伝播・栽培・食文化史に関する領域融合的研究」で、日本周辺の国々でのアブラナ科作物の栽培状況の調査などを行っており、その関係で、中国・雲南でお世話になったのが、Professor He Jiangming(和江明 教授)でした。今回、ご縁があり、日本にいらっしゃることになり、渡辺の研究室をはじめ、いくつかの所を訪問されると。。。ということで、農学部の鳥山先生とコラボする形で、本セミナーをお願いした次第です。

↓クリックでポスターのPDF版がダウンロードできます(size=144kb)

20170111134242-bad83e134709f1e55952407da88e820a2dc339bf.jpg 渡辺は時間などの関係で、雲南に訪問できていませんが、当日は、中国・雲南でのアブラナ科作物の栽培、育種などの状況を聞くことができるのではないかと、楽しみにしております。では、1/17(Tue), 15:00~16:00に、生命科学研究科・プロジェクト棟・講義室A (片平キャンパス)で行います。たくさんのご来場をお待ちしております。

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 わたなべしるす




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【研究成果】対立遺伝子の組合せで優劣性が変化する分子メカニズムは低分子RNAで制御、世界初で証明、英国・科学雑誌「Nature Plants」(12/23, 1/8, 30追記)

2016年12月24日 (土)

 昨日から今日にかけて、温暖前線、寒冷前線が通過したのでしょうか。昨日、22日は不思議なくらい暖かい1日。一転、今日の天皇誕生日の23日、祝日は気温は夜中から下がる一方。。。今日くらいの方が、冬らしいと言うか、冬至を過ぎた天候としては普通なのですが。。。アブラナを使った秋の最後の実験には、少し寒いですし、一方で、来春用の材料に春化処理をするためには、この気温が適温のような。。。

20161224205225-d510da2dd010e9b794eb1fe312b79cdc92057479.JPG さて、今年は研究成果として、宮崎大の稲葉先生とのザゼンソウの研究イネを材料にした低分子RNAと耐冷性の研究統合databaseを用いた標準化遺伝子の研究を、これまで発表してきました。年末になったこの時期に、また、新しい研究成果を発表できるのは、望外の喜びです。今回は、メインの研究であるアブラナ科植物の自家不和合性について。アブラナ科植物の自家不和合性は、胞子体的に機能するS複対立遺伝子系で、遺伝学的に説明されています。胞子体的に機能することで、ヘテロ個体においては、S対立遺伝子間に優劣性が生じます(Hatakeyama et al. 1998, Kakizaki et al. 2003)。2010年にclass Iとclass IIの間での花粉側の優劣性を制御しているのが、SMIという低分子RNAをコードした遺伝子であり、優性を示すclass IのS対立遺伝子(SP11)を有する系統には、このSMIが存在し、これが劣性のSP11の発現を抑制していることを示しました(Tarutani et al. 2010)。

 しかしながら、このS対立遺伝子間の優劣性は、さらに複雑で、不思議な現象を示していました。つまり、S44>S60>S40>S29という直線的な優劣性関係がS対立遺伝子間に見られます。S44対立遺伝子は、残りの3つの対立遺伝子に対して、優性を示しますが、S60, S40というのは、どの対立遺伝子とヘテロ個体を作るかによって、優性にも、劣性にもなることができる。きわめて、不可思議な現象を示していることになります。この現象を説明するために、上記4つのS対立遺伝子のSP11/SRK領域を解析したところ、class Iが優性を示すSMIとは異なる領域にSMI2と呼べるSP11のプロモーターに対して、相同性がある領域を見つけ出し、このSMI2がプロモーターとの相同性程度にあわせて、遺伝子発現を抑制し、結果として、上記の複雑な優劣性を制御していることを明らかにしました。このことは、英国・科学雑誌「Nature」の植物専門オンライン姉妹誌「Nature Plants」に掲載されました(日本時間:平成28年12月23日(金) 午前1時, Yasuda et al. (2016) A complex dominance hierarchy is controlled by polymorphism of small RNAs and their targets. Nature Plants 3: 16206.)。

20161224205148-cfc04c2c4bb3f741a26763b4ffe9ac300348daf3.JPG 今回の研究は、奈良先端大、農研機構、大阪教育大、神戸大、東京大との共同研究の共同研究であり、多くの方々の共同研究のもと、メンデルが唱えた「優性の法則」に、新たな一面を書き記すことができたのではないかと思います。このような分子メカニズムで、優劣性を制御することを汎用的に利用できれば、作物の品種改良が新たな側面から展開できるのではないかと思っております。


 わたなべしるす

 PS. News and Viewsにこの論文の内容の解説とする記事をいつも研究の競争相手であるトロント大学のProf. D. Goringが書いてくれていたのは、感動でした。

 PS.のPS. 奈良先端大では、共著の和田先生と安田君がプレス発表を。東北大からもプレスリリースを。そのこともあり、日本工業新聞日本農業新聞NHK関西 NEWS WEB読売テレビ等に、取り上げていただきました。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS. 1日前かも知れないですが、昆虫の擬態がずいぶん古い時代からだと。。。なるほどと。。身近な話では、雨宮キャンパスが青葉山に行くのに対して、片平の近くにキャンパスを集めるというのも。。。集めるという点では、同じかも知れないが。。。

20161224205305-167b119951625c43a8a8b4591591118a888aafba.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 1/8(日) 12:35. 12/23(金)の発表は、AOPとしての公開でしたが、2017年1月号に綴じられたと言うことが、HPに。また、表紙として、この論文の材料であるアブラナ科植物の花が取り上げられました。

 PS.のPS.のPS.のPS.のPS. 1/30(月) 18:15. 1/8(日)に、Nature Plantsの2017年1月号に綴られたと言うことを記しましたが、Nature Japanの日本語HPにも。簡単な説明だけですが、。。あと、お知らせしたと思っていたのですが、大学のtop page研究科のtop pageにも記事があったのでした。いずれも、今では過去記事としてしか、見えないですが。。。やっぱり、物事は、タイミングですね。









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