東北大学・飛翔型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

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2010.08.17

「科学者の卵養成講座」全国大会、2日目(8/17)

 昨日に続いて、9:00-17:00まで15min刻みで、各大学において取り組んだ研究成果を物理、化学、生物、地学という広範囲の発表がありました。質疑も活発で、今日も東北大の受講生が多くの質問をしていたのは、よい成果の1つと感じました。何より、分野を問わず、質問をすること、異分野融合を目指したことがここに現れているのを実感しました。

 午前、最後の発表が「生命・ガン」チームでした。ガンが遺伝子異常であることを、うまく説明し、また、実験の手法、変異がどのように起きるかを流れるように説明をしていたのを聞いていて、3月の発表会を思い出しました。途中で、スライドのトラブルがありましたが、微動だにせず、発表を続けて、また、質疑にも的確に答えていたのは、さすがよいチーム力だと。最後には、ご指導頂いた堀井先生もいらして、コメント頂きました。ありがとうございました。

DSCN4426.JPG 2日間の発表を聞いていて気になったのは、発表時間を守る発表をしたところと、時間をoverしているにもかかわらず、やめないような発表。国内学会でもありますが、国際会議でこうした場面をよく見ますが、あまりエチケット的にはよくないのを感じました。もちろん、自分の思いの丈をしゃべりたいのは、わかりましたが。。。そういえば、このことについて、師匠の日向先生に「1minでスライド1枚」と。あまり欲張ったプレゼンは禁物なのかもしれない。ぜひ、年度末の成果発表会では気をつけてほしいと感じました。


 わたなべしるす

PS. 渡辺の研究室にも関連記事がありますので。

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2010.08.17

サイクロトロン・RIセンターからの返信掲載

サイクロトロン・RIセンターの  四月朔日(わたぬき)先生から返信を頂きましたので掲載致します。(実行委員)

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PETについて、陽電子と電子がくっついて人体の中で光るということなのですが、

その光は人体に対してはまったくの無害なのでしょうか?

変な質問だと思いますがよろしくお願いいたします。

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もう少し詳しく言いますと、陽電子と電子がくっつくと陽電子と電子は消滅ガンマー

線と呼ばれる電磁波に変わります。

可視光線も同じく電磁波ですが消滅ガンマー線はそれよりずっと大きなエネルギーを

もった電磁波で、体の組織を透過することができます。なので、体の外にある検出器

で測定することができ、人体の内部の様子を調べる検査として利用できるのです。

消滅ガンマー線はX線とおなじ電離放射線と呼ばれる電磁波で、体の組織を通過する

ときに、細胞やDNAを傷つける場合があります。これを「放射線被ばく」といいますが、

大量に浴びると、がんが発生しやすくなったりすることもあります。

しかし、PET検査による放射線被ばくは影響が確認されているレベルより(100ミリ

シーベルト)も十分に低いレベルのもので、一般的なPET検査では人が1年間に自然界

で受ける放射線量(2.4ミリシーベルト)と同じ程度(2.2ミリシーベルト)で、

胃のX線検査(4ミリシーベルト)よりも少ない量となっていますので、PET検査を1

~2回受ける程度の影響は心配しなくてもよい程度です。何十回も受けたとすると、

放射線被ばくによる影響を心配することにもなります。



        東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター

        四月朔日 聖一

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2010.08.16

「科学者の卵養成講座」全国大会、1日目(8/16)

 8/16-18に「科学者の卵養成講座」の全国大会がありました。全国の13つの大学で実施されている「発展コース」のような研究発表会でした。今年度は、運営実行委員の方での協議で「ナノ」と「遺伝子・ガン」の研究チームに発表をお願いし、3日間の発表に参加しました。

DSCN4412.JPG 列車内での発表の練習に始まり、会場の東大・福武ホールに着くまでにも酷暑の中、珍道中もありました。最初に、基調講演として、東京理科大・学長の藤嶋先生から「研究は感動することから--光触媒の研究を例にして--」というお話があり、聞いている限り、最初の論文が、1/1のお正月に発表したNatureの論文というのは、感動でした。。。。

DSCN4415.JPG そのあと、それぞれ15minの持ち時間で発表があり、「ナノ」チームが最初の発表でしたが、発表も質疑もさすが、1年間の卵のトレーニングを受けているだけはあると。。。感動ものでした。詳しい内容は、受講生から待つことにします。また、積極的に質問を行う東北大の受講生を見ていたとき、昨年の基礎コースがそれなりによかったのだと。。

DSCN4419.JPG 夜は3つの班に分かれて、討論会で大学間の受講生の交流を深めました。明日は、残りの「遺伝子・ガン」チームの発表と夜の交流会では、渡辺が主催する「キャリア教育」があります。そうしたことも楽しみとして。。また、明日、報告します。


 わたなべしるす

PS. 渡辺の研究室にも関連記事がありますので。


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2010.08.13

サイクロトロン・RIセンター アンケート結果

 サイクロトロン・RIセンターより、アンケートのとりまとめ結果を頂きました。

 「難しかった」と回答しつつも、「おもしろかった」とも回答いただいています。これは、未来にむけて「もっとしりたい」とおもって頂けたのではないかと、うけとっています。

 印象を受けたのは、サイクロ本体とPET検査室、そしてイオン源室だったようです。

 他の加速器施設も、多くの人が見学に行っているようです。2回3回と見学する事で、面白さも深まっていくのではないかと思います。 

100名という大人数での見学のため、後ろの方にはものかげとなり、説明が聞き取りにくくご迷惑をおかけしました。

迷路の様なところに、ところせましと機器があり、出番を待つ機器もあることなど、こういう経験から感じていただければ幸いです。

ブログへの感想投稿をいただいておりますが、センターの研究者の方へ回答をお願いしています。もうしばらくお待ちください。


 以下に,感想(自由記述)の一部を紹介します。

 

・今日、見学したところは知らないことばかりだったので、全てが新しい発見だった。今まで自分が知らなかった世界を発見することができて、また新たな世界が広がった。

 

・ここの施設の設備の豊かさがよく分かりました。好きな分野なので、見学できたのが嬉しいです。でもあまり理解できなかったところがあったので、後で調べたいです。

 

・自分の勉強不足によりあまりよく分からなかったが、とても小さなものを分解するのにも巨大な機械が必要だということに驚いた。

 

・普段あまり見られない所を見学して、知らないことをたくさん学ぶことができて良かったです。特に、PET 検査室のX 線で癌などの病気を見つけることができる所がすごいと思いました。

 

・機械での研究の結果から宇宙の誕生のことを調べることができるということに驚いた。機械一つ一つを守るために液体窒素など様々な物が使われていて、機械の管理の大変さを感じた。

 

・磁場を使って粒子を作ったり、半導体(?)に粒子をぶつけ強度を調べたりするのに新しく興味をもった。また、れん金術ができないときいていて、できるようになったことに驚いた。色々な原子を違う原子に変えることをやってみたいと思った。

 

・はいせんがたくさんあってどれどれだかわからなくて最初・最後がきになった。あそこでたおれたら助けが遅そうだと思った。

 

(実行委員)

 

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2010.08.09

エクステンドコース「花粉の不思議・花粉と雌しべの相互作用」(生命科学・渡辺):第1回実験コース実施(7/30, 8/2-6)

 生命科学の渡辺です。今年度はサイエンスの話をしないで、キャリア教育だけです。その代わりに、昨年度発展コースだった受講生の3名をエクステンドコースということで、研究室で実験をしてもらいました。花巻北高・高橋さん、宮城第一高・山田さん、福島高・南條さんです。total 6日間で、ほぼ毎日、9:30-20:00すぎまでと言う「大学院生」なみの実験でした。実験室のメンバーも驚きの集中力でした。

DSCN4381.JPG さて、実験の内容ですが、「花粉の不思議・花粉と雌しべの相互作用」ということで、花粉発芽に必要な条件を検討し、今、お花が咲いている植物を使って、様々に交配してみる、ということを計画しました。ところが、最初の発芽に必要な実験をしているうちに、次々とおもしろい発見があり、後半の実験は秋以降にすることにして、前半を集中的にやりました。反復実験をして、どこまでそのデータが正しいことを示しているのか、他の実験と比較して、何が言えるのか、こちらは途中・途中でコメントしたり、研究補助員の増子(鈴木)さんに、指導してもらったり。ほとんどを3人が相談して、どの方向にどのような実験をすることが、より発展できるのかを考える、「今日のお料理」的な準備された実験ではなくて、自分たちで自由にデザインできる、そんな研究を行ってもらい、それを見事に達成してくれました。指導している立場としても、感動でした。

DSCN4400.JPG 細かな内容は、年度末に発表することとして、また、受講生からのブログがあるとして、ここではこのあたりで。秋以降にも、この大量のデータを読み解き、残った交配実験をしてみることにしています。また、この場で皆さんにおもしろい結果を報告することにします。

 では、では。


 わたなべしるす

 PS. 渡辺の研究室にもブログを記してあります。また、受講生の山田さんの投稿記事もあります。あわせてご覧下さい。


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