東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

鹿児島県立錦江湾高校でのSSHダイコン多様性コンソーシアム設立会議と特別講義・実習「ダイコン多様性の意味・意義と生育調査・遺伝的交配実験」(5/21-23)

2009年5月23日 (土)

 SSH九州地区発信の「ダイコン多様性コンソーシアムプロジェクト」(機関校:鹿児島県立錦江湾高校)が採択され、その指導委員を務めることから、設立・評価会議へ参加し、その第1回目のSSH特別講義を行ってきました。設立会議の席では、県内での連携校2校、中部以西のSSH高11校が参加することが説明され、それ以外にも農業試験場、一般校等の支援機関も10ほど有り、まさに、全国コンソーシアムにふさわしいものであり、運営をされている錦江湾高校の先生方の熱意に感動しました。

 講義では、すでにダイコン研究班が4つ形成されており、交配、畑での播種、ポット栽培など、様々なことに取り組んでいました。鹿児島といえば、桜島ダイコン。そのさやは大きく、15年ほど前にドイツの大学で見たさやダイコンを思い出し、生徒さんにも試食してもらったほどでした。今年いっぱい、耐塩性、辛み成分などについて、錦江湾高校独自で研究を行うとともに、HPでも随時情報公開されるとのことで、これからの発展が楽しみです。

 鹿児島のダイコンといえば、桜島ダイコンでしょうが、農学的には「ogura細胞質雄性不稔」というのがあるのを思い出しました。ハクサイ・カブの細胞質を、野生化・自生化したダイコンの細胞質に置換すると、細胞質雄性不稔が起きるということでした。こうした生殖にまつわるようなことにも発展的な研究を行い、自家不和合性にも研究が発展できないものかと思った次第でした。

 HPでの結果公開を待つことにします。

わたなべしるす

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