東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2013年1月の記事です。

アナログ・デジタル、環境変動、文字(1/30)

2013年1月30日 (水)

 アナログ・デジタルというと、今はテレビのイメージかもしれないが、いろいろなものが昔のアナログから、デジタルになっている。会議のメモも、鉛筆で何かを書いていたのが、パソコンでメモをとると言うことも。絵を描くのができないのが、今は、ペン入力というか、そんなことをできるタッチパネルだったり。結構便利になった。新聞もwebで簡単に概要だけなら。deepに見ようとすると、やっぱり、新聞を広げてみる方が。。。どっちもどっちなのかもしれない。お金がアナログデジタルというのは変かもしれないが、紙幣とかコインというのと、電子マネー。電子マネーも最初は抵抗があったが、いざ使い始めると、なくてはならないものになってきている。。

 もちろん、環境が変われば、デジタルが使えないこともある。アナログの鉛筆書きであれば、基本いつでも可能である。デジタルになれば、電源が必要となる。環境変動に耐えにくいかも知れない。もちろん、環境は変化して、少しずつ対応するのであろうが。電子マネーもそうかも知れない。いずれ、想定される環境変動に合わせて、練習というか、それが本物だと思って、行動することが、適応力は格段上がるであろう。実際の練習も、練習でなく、それが実践と思うのと、そうでないのでは、適応力は違ってくる。

DSCN5048.JPG 環境変動への対応は、いろいろあるだろう。昔であれば、一子相伝のように、書物に記すことなく、何度も繰り返して覚えるというのがあった。囲碁将棋の世界は、今でもそのようなものかも知れません。将棋であれば、師匠がさした手順をみて、考え、学ぶのであろう。ただ、囲碁であったであろうか。netで指導というのを聞いたことがあった。デジタルでこそ、なせる技かも知れない。ただ、「孫子の兵法」でないが、後世の誰もが分かるように、文字に残しておくのも大切なことである。これであれば、師匠の教えをみて学ぶこともできる。アナログであろうと、デジタルであろうと。その環境への適応のためには。。。


 わたなべしるす

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つれづれなるままに

2013年1月28日 (月)

新年が明け1か月がたとうとしています。
あっという間で、街中では早くもバレンタイン商戦が始まってきていますね。
ぜひ当研究室宛にもチョコレートをお送りください。
住所はHPトップに記載されております。
誰宛でも結構ですからね。

話は変わりますが、最近の出来事として

本年度は卒業するM2が三名もおります。
そのM2達、先日、審査員の先生方に論文を提出し発表練習を終えました。

彼らが入学してきて、あっという間に修論発表です。
就職活動などもあり、2年間丸々という訳ではありませんが、彼らの研究の集大成です。私も実験等を教えた身として、感慨深いものがあります。

彼らの入学時は私も博士課程1年であり、
Drとして、初めて教えるMrであるので、その思いも一入です。

3人のうち2人は卒業し、就職してしまいますが、
この研究室で学んだことは決して無駄にはならないはずです。
残りの2ヶ月間、すべてを教え、研究室としてのismを継承していきたいと思います。

私自身、Drとしてまだまだ未熟な部分があります。
計画的に物事を進め、より効率よく研究を進められるように努力する所存です。

以上


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SSHサイエンス・カフェ

2013年1月28日 (月)

26日の記事にもありましたが、昨日27日に、東北・北海道地区SSH指定校発表会の中で行われたサイエンス・カフェでお話をしてきました。

写真 (1).JPG

90分講義をするというのは初めての経験だったので、時間がもつか不安でした・・・。
メインのお話しは、実際に行っている研究内容についてということだったのですが、その前に、なぜ私が理系に進んだのかというお話や、大学受験、大学院受験、大学生活についてなど、様々なことをお話ししました。

そして、研究の話をする前にアブラナ科植物当てゲームを行いました!

DSCN5490.JPG

ワサビやミズナもアブラナ科植物であること、ホウレンソウやレタスはアブラナ科ではないことなど、
参加してくれた高校生たちは新たな発見があったようで、なによりでした。

ここで一番驚いたのは、「ハボタン」を知らない高校生が多かったこと。
今の時期、高校でも花壇に植えてあるのではないかと思ったのですが、最近は違うのでしょうか。

このゲームを通して、私たちの身の回りには多くのアブラナ科植物があるということを伝えられたと思います。



最後に、私が現在行っている花粉動態についても、どうしてこのような現象が起こるのかということを考えてもらいました。

DSCN5491.JPG

みなさん自分の考えをしっかりと持っていて感心しました。
私も見習わなければと思いました。
まだ解明されてないことを考える楽しみ、研究のおもしろさを伝えられたと思います。


自分の研究について一般の方に発表する機会はあまりないので、様々な質問も頂き、とても良い刺激になりました。
また気持ちを新たにして、研究に取り組んでいきたいと思います。

M1 曽根


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【出前講義】平成24年度 東北・北海道地区SSH指定校発表会・座長、コメンテーター(1/26-27)

2013年1月26日 (土)

 北海道・東北地区には、出前講義、実験指導に伺ったり、運営指導委員を引き受けている高校が、三本木高校八戸北高校盛岡第三高校釜石高校水沢高校仙台第三高校仙台第一高校古川黎明高校鶴岡南高校磐城高校福島高校とあります。これらの高校以外のSSH指定校も集まり、相互に交流があるというのも、何よりだと思いますし、こうしてSSHに関わるようになったのも、2008年1月の水沢高校での東北地区のこうした発表会がきっかけでした。

DSCN5485.JPG 2008年には、数校だったSSH実施校も、今では、各道県にあり、23校にまで増えて、。。そんなこともあり、発表は各校代表によるプレゼンも2会場で同時並行。間に、ポスター発表をはさんで。自分の時代を考えると、プレゼン力というのは格段に上がっているのを感じます。英語でのプレゼンには驚きました。ただ、なぜ、その材料なのか、それを使うときに条件は同じなのか、というような、研究をする上での基本的な部分が少ししっかりして折らず、実験という手を動かすことに興味大きくいっているのではというのが、気になりました。実験系は、できるだけ単純というか、homologousな状態で行うもので、heterologousな環境で行うと、何が要因なのか、わからないというか、考える因子が多くなりすぎて、。。とおもいます。実験系をどれだけ工夫するかで、そこから言えることが明確になったり、ぼんやりしたりと思いますので。また、なぜそうなるのかと言うことについての考察を、普段の自然観察としっかり結びつけてほしいと。。。

DSCN5486.JPG 明日は、うちの研究室の曽根さんが、サイエンス・カフェと言うことで高校生にプレゼンをして、植物、自家不和合性、キャリアなど、いろいろなことを話してくれると思います。そのことは、また、曽根さんから。。。

 最後になりましたが、仙台三高の関係の先生方、参加された先生方にお礼申し上げます。また、次年度もより発展した形で、交流ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. ポスターセッションの中で、JSTでSSHを統括されている多田羅様と、SSHにまつわる様々なことを議論でき、これから多くの運営指導委員会もあり、たくさんの参考を頂きました。ありがとうございました。

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【出前講義】石川県立小松高等学校SSH集中講義-3(「高等植物の自家不和合性」、SSHポスター発表コメンテーター)(1/25)

2013年1月25日 (金)

 3日目も、昨日に引き続き、小松高校。SSH研究発表会でのコメンテーターと公開特別講義。昨年は、この公開特別講義を聴講してくれた兵庫・豊岡高校の先生とお会いしたことで、昨年末の出前講義につながりました。

DSCN5457.JPG 昨年も文理融合のような公開講義が社会科で行われていて、感動しましたが、今年は保健体育科。担当されている先生の名字が「越智」先生。数年前の市町村合併までは、愛媛県越智郡に多くの市町村がありました。今は、たしか上島町だけになったような。つまり、この名字の方のoriginは、渡辺の出身の今治の周辺の方。以前に伺ったときにお話ししたとき、聞いたのですが、大三島。村上水軍の大山祇神社があるところ。村上水軍の本拠地でもあります。今は、ここで体育の先生と野球部の監督をされているとか。講義では、「総合科学」として、メンタルトレーニングとして、「最強プラス思考の作り方」ということで、野球の話題から。渡辺にはとても入りやすい導入でした。高校生活だけでなく、人生では「プレッシャーの連続」。そう考えたとき、こうしたテーマを科学的に考えることは、大切なことだと。。。そのために、脳みその特性を理解して、「できる」というか、「絶対にやる」という気持ちなのかもしれない。さらに、やりたいことを想像、というか、「妄想」することが大事なことなのだと。。。研究でも、絶対に論文をacceptにするという信念と妄想が大事なのだと。。厳しい局面、つまり、1アウト満塁のピンチのような場面で、どれだけリラックスできるかが、勝負を分ける、なんとなく、和歌山県の箕島高校の監督をされていた「尾藤監督」の甲子園での姿を、この北陸の地で思い出させてくれました。

DSCN5458.JPG 午後からのポスターセッションでは、いくつかのポスターを見て、議論する時間がありました。年度初めに、物理に関する実験をするというので、あれこれと検討した結果、北陸本線を走る特急列車の音の計測をとなったようでした。ただ、列車の構造、線路の構造など、鉄道に関する基礎知識というか、基本的なことを理解してなくて、実験を行っていたのは、少し残念でした。ぜひ、普段見ているもの、やろうとするものについては、deepに理解するまで行かなくても、基本的なことは理解して、やることが大切だと。。。

 最後が渡辺の特別講義。講義としても最後となりました。1年生の理数科を対象に「自家不和合性」の講義。前日も数名の理数科の生徒さんが講義に来ていました。彼らは、昨年の10月にキャリア教育を行ったメンバーでした。最初に、普段食べている野菜などの花の名前。半分くらい、わかったのは、観察の大切さを理解できているのではと。。ぜひ、継続して、来年度の課題研究に活かしてください。花粉管伸長、自家不和合性の動画などは、やはり引きつけるものがあるのと、植物がそこまで考えていると言うことは、驚きだったようです。というか、これをきっかけに植物を見直してもらえたのではと。。。

DSCN5467.JPG 3日間に亘る集中講義でしたが、いろいろなことをこちらも学ぶことができました。何より、北陸での農業高校におじゃまできたことは何よりでした。この3日間、小松高校・翠星高校の先生方には、お世話になりました。ありがとうございました。特に、SSH室の先生方には、。。来年度も引き続き、よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 最終日は前日までと異なり、冷たい風が吹く北陸の冬という感じ。朝は風が強いだけだったのが、昼過ぎから少しずつ積雪も。。。テレビで見るようなすごい積雪になったらどうしようと思いつつでしたが。。何とか収まり。。雪の研究の先駆者である、「中谷宇吉郎博士」の母校でもある、小松高校の校庭には、雪とそのモニュメントが。。。

DSCN5484.JPG PS.のPS. 午前の野球部の監督をされている越智先生のこともあり、何名かの野球部の生徒さんと話をする機会がありました。昨年の9月の「道標」にも書いた、夏の甲子園での熊本・済々黌のプレー。あの試合の翌日には、部内で議論になったとか。さすがと思いました。ちゃんとルールを理解して、科学的野球を考えているのはすばらしいと。

 PS.のPS.のPS. 以前mailをもらった生徒さんが、昨日の夕方の講義中に、来てくれたようでしたが、こちらが講義をしていてお会いできず、。。受験生とか。。。がんばってください。あと少しですので。。

DSCN5483.JPG

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