東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2011年11月の記事です。

【出前講義】今治市立日吉小学校、今治市立常盤小学校「花の不思議な世界--りんごの花からりんごができるまで?? --」(2011年度ふるさと出前授業-3, 4、11/29, 30追記、12/5追記)

2011年11月29日 (火)

 前日は、美須賀小、立花小でしたが、2日目の午前は、日吉小学校。ここも古くからお世話になっている小学校の1つです。昨年もおじゃましました。玄関まで来たら、校長先生が出迎えていて頂き、感動でした。ありがとうございました。玄関の両脇には、各自で植えている様々な植物があり、その中には、菜の花も。写真を取り損ねましたが、地球温暖化の影響でしょうか、すでにちらほらと咲いていました。やっぱり、菜の花というか、Brassicaの花を見るのはうれしいですね。また、入り口のところにも、今日の講義のwelcome boardも。ありがたい限りです。校長室、理科室とも暖房を入れてくれてあり、腰痛持ちには、ありがたい配慮でした。ありがとうございました。

DSCF0013.JPG 日吉小学校も、いわゆる旧市内の小学校で、子供さんの数が減っており、5, 6年合同の講義でした。6年生は、去年の講義のことを覚えてくれていました。3/11の震災の話を交えたりしながら、リンゴの花から結実するまでのところを説明したり、実際のリンゴを観察してもらったり。こちらが出す問題にもよく答えてくれ、また、とても鋭くこたえてくれたのが印象的でした。

DSCF0028.JPG 6年生の子供さんの中には、明日からというのはあれですが、渡辺が金曜日に仙台に帰るときに、ぜひ、いっしょにかえって研究をしましょうというような子供さんもたくさんいて、感動でした。ぜひ、東北大でいっしょに、アブラナ科植物の多様性と自家不和合性の研究をして、Natureに論文を掲載しましょう。今から、楽しみです。最後は、恒例の集合写真。

DSCF0034.JPG 6年生とは、いっしょに給食をしたのですが、給食の間もたくさんの子供さんから質問が。終わったあとには、握手会もあり、楽しい時間でした。ぜひ、このまま、大きく育ってほしいと思いました。その6年生の中に、すごい自然な質問があり、こちらが今まで4年ほど、全く気がつかないでいたことが。。タイトルの表記が、「リンゴ」と「りんご」になっている。つまり、カタカナとひらがなが混在している。こんなこと、気がつきもしなかったです。いつからこうなったのか、なぜ、こうなったのかも。。気がついた子供さんには、ほんと感動というか、すごい注意力で、科学者の素質があるなと。。。

 午後からは、常盤小学校。初めて出前講義を行った小学校であり、その当時は、理科の授業のプロと呼ばれていた「村上先生」という方がいらっしゃり、理科準備室のすばらしい施設を見せて頂き、その後も、教育センターに訪問したり、自然科学教室でお会いしたりでした。学校に入ると、たくさんのハボタンが植えられてあり、Brassica属植物を研究しているものとしては、うれしい限りでした。丁寧に水やりをしている子供さんたちを見るのもうれしかったです。これからも毎日よろしくお願いします。

 常盤小学校は、日吉小学校からすぐ近くなのですが、こちらは、1学年4クラスある、渡辺が小学校の頃と同じような規模の学校でした。最初に、校長先生、教頭先生と話をしたおりに、校長先生は、渡辺の卒業したあとに、桜井小学校に赴任されたらしく、また、教頭先生は、桜井小学校の渡辺の7級上の先輩であり。びっくりでした。ひとのつながりは。

CIMG0786.JPG ちょうど、季節の変わり目、寒かったり、ぬくかったり。そんなで、かぜがはやっていて、多くの子供さんが休まれているというので、いつもなら、全体がまとまっての講義なのですが、体育館で、クラス毎に一定の距離を置いての講義というのは、初めてでした。ここの小学校でも、校長室、体育館とも暖房頂き、腰痛を気にせず、講義ができました。講義をしていて、クラス毎になっているというのも、1つはよいことがあり、誰かだけとか、どこかのクラスだけというような答えではなく、クラス毎にローテーションでこたえることができるというのは、1つのよいideaでした。どのクラスもたくさん質問に答えてくれました。突拍子もないこたえもありましたが、講義全体は盛り上がりました。

CIMG0795.JPG リンゴのおしりのところに、萼の名残があったり、中には、おしべ、雌しべが枯れたのがあったり。いろいろな観察をして、リンゴの不思議をつかめたのではないでしょうか。午前中まで、持っていた「アルプス乙女」という小さなリンゴを見せるだけだったのですが、少し思いついて、お花の名前を知っている子供さんたちにプレゼント。とてもうれしかったようです。最後の質問は、最初は、少なかったですが、最後は、終令がなっても終わらず、あとは、質問カードにとなりました。ここでも、集合写真を撮って。そのあと、常盤小学校では、サイン会となり、ほぼ、1クラス分の子供たちにサインをしました。とても楽しい時間でした。ありがとうございました。

集合写真 常磐小 2011年11月.jpg 最後になりましたが、日吉小学校・國政校長先生、理科の矢野先生をはじめとする先生方、常盤小学校・越智校長先生、田房教頭先生をはじめとする先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、来年もぜひ、お世話になれればと思います。


 わたなべしるす


 PS. 日吉小学校のHPには、早速今日の講義の記事がありました。ありがとうございました。

 追記 常盤小学校分の写真が入っておりませんが、渡辺のカメラの電池が切れ、常盤小学校の先生がとっておられていたのを分譲するときに、ミスがあり、こちらでうまく受け取れず、写真が入っておりませんが、届き次第、uploadしますので、お待ちください。

 12/5 追記 常盤小学校の写真が届きましたので、uploadしました。送付ありがとうございました。

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【出前講義】今治市立美須賀小学校、今治市立立花小学校「花の不思議な世界--りんごの花からりんごができるまで?? --」(2011年度ふるさと出前授業-1, 2、11/28)

2011年11月28日 (月)

 出身の今治市内の小学校で出前授業を初めて、今年で5年目。最初は、今治市立常盤小学校今治小学校でした。当時、常盤小学校の教頭先生をされ、今は美須賀小学校の校長先生をされている、高橋先生にお世話頂き、今年は今治で7校、新居浜で1つの小学校となり、今日はその1日目でした。今年度から、「ふるさと出前授業」と銘打って頂き、自分の生まれた今治へ貢献しているという感じも強くなりました。

 最初の日の午前中は、その美須賀小学校。今治城が近くにあり、いつ行っても学校にたくさんの植物、このシーズンは校章にもなっているたくさんの「キク」の花があり、植物、植物の生殖の研究をやっているものにはうれしい限りです。この小学校は、岩手県釜石市の小学校と、3/11の震災後に交流があったようで、校内にたくさんの関連記事があったのは、うれしかったですね。こんな四国と岩手の被災地が交流してくれている。ありがたいことです。

DSCN1843.JPG こちらがつかれもあって腰を痛めていることにご配慮頂き、校長室、理科室を暖かくして頂き、感謝でした。今年の講義は、リンゴをモデルとした花から、果実ができるまで。また、植物が持つ自家不和合性の性質についての講義でした。リンゴを見せるタイミングを少し間違えたりしましたが、最近できた「とき」という、王林とふじが両親になったリンゴも紹介でき、新しいリンゴが次々とできているのを、実感してもらえたのではと思います。

DSCN1831.JPG 講義の中でも多くの質問をしましたが、自家不和合性がある理由を、他の遺伝子を取り込むことの重要性とこたえてくれた方がいたりで、ぜひ、東北大の渡辺のところで、いっしょに自家不和合性の研究をしましょう。楽しみにしております。最後はおきまりの集合写真。そのあとに、5年生と給食をしながら、いろいろなお話しができたのは、幸いでした。

DSCN1839.JPG 午後からは、今治市立立花小学校。高校の時の通学路ではなかったですが、たまに寄り道をすると、近くを通ったことはありましたが、伺うの初めてでした。

 午前中の美須賀小学校からは、車で10minほどですが、美須賀小学校とは異なり、5, 6年生あわせて、160名近い、今治市内でも大きな小学校だと思います。午前中の理科室とは異なり、体育館で。今日は、例年から比べると、晴れ間も少なかった関係で、ずいぶんと涼しいというより、寒い感じでしたが、美須賀小学校に続いて、暖房を入れて頂いていたのには、感動でした。ありがとうございました。

 5, 6年生がいすに座って整然と聞いているのも、とてもよいものでした。最初に武内校長先生から、渡辺の紹介があったのですが、子供さんたちがぴしっとしていないと、「やりなおし!!」という言葉が飛んだときには、渡辺が小学校の1, 2年生の時の担任だった先生のことを思い出しました。きびしかった。。。でも、その厳しさがあったからこそ、今があるのだと。

DSCN1847.JPG 講義の内容は、午前と同じですが、ヒルガオが、食べ物ではかんぴょうというのは、以外と知らず、これは、午前との大きな違いだったような気がします。この小学校の周りには水田が多いことから、イネが大きくなったり、花が咲いたりするのを見たことがあるという子供さんが多くいたのは何よりでした。学校の帰り道にも、たくさんの植物、花があります。ぜひ、観察してみてください。講義の中では、とても元気な5年生がいて、どんな質問にも答えてくれていました。頼もしい限りです。あっというまの2hrでした。

DSCN1853.JPGのサムネール画像 最後になりましたが、美須賀小学校・高橋校長先生をはじめとする先生方、立花小学校・武内校長先生をはじめとする先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、来年もぜひ、お世話になれればと思います。


 わたなべしるす


 PS. 午前中の美須賀小学校の時に、教室に登場するまで、理科準備室にいて、昔、小学校の頃に、こんなところでよく遊ばせてもらっていたなと。たくさんの試薬とか、試験管とか、試験管立て。木でできた。とても懐かしく、今もこの環境で、今治の自然と科学を学んでいるのだろうと、。。






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祝、大学院合格(11/28)

2011年11月28日 (月)

 11月も終わりが近づき、ずいぶん寒くなりました。もう少しで氷点下、いわゆる、冬日になりそうということもありましたが、昨日、今日は、それほどでもなく。研究室も年末の最後のがんばりで、いろいろな成果をまとめる時期になってきました。

 さて、先週の月、火曜日、11/21, 22には、大学院前期課程のII期試験でした。渡辺の研究室を希望してくれていた学生さんは、1名でした。オープンラボにもきて頂き、受験となりました。詳しいことは、また後ほど書きますが、2005年から始めた、出前講義が受験のきっかけだったのは、何ともうれしい限りです。

 今日はその合格発表でした。研究科のHPにも掲載されているとおり、来年の4月からM1として、研究室で研究をして頂けるようになりました。合格、おめでとうございます。I期の合格の1名に加えて、来年からは2名の新メンバーの加入により、labがまたよりactiveになります。一緒に研究できるのを楽しみにしております。。


 わたなべしるす

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3/11(金)、14:46から今日まで、その18(11/25)。

2011年11月26日 (土)

 10/13に、この連載記事を書いてから、貯まっていた多くの出前講義をこなしたりしたこともあって、また、毎月10日前後に大きな地震が起きていたのも起きず。。。その代わり、ここ数日、日本の北から南で、それなりの大きさの地震が。。。何を意味するのか。。。昨日の夕方のニュースの時間の「地震が来ます!!」という久しぶりのテロップというか、アナウンスには驚かされた。逆に言えば、そんなことが、最近起きてない。。。よいことなのだろうが、緊張感もなくなってきているのも事実であろう。

 地震に対する緊張感、放射能汚染に対する緊張感、3/11から1ヶ月であれば、かなりぴりぴりしていたし、夏前でもそうだったような気がする。そんな緊張感がよい意味か、悪い意味か、とけ始めて、結果として、疲れが出ている感じがある。大学の教員を調べたdataではないが、小中学校の先生だったと思うが、今まで以上に子供たちのことを気にとめて、また、平時と同じように授業がある。そんなことで、半数以上だったか、2/3以上だったか、かなり無理をされていると。大学でもそんな調査はないのだろうか。。。

DSCN1467.JPG ということでいいわけではないが、11/23の勤労感謝の日当たりに体の方がパンクした。。。ぎっくり腰というのは、あまり重たいものでないものを持ち上げようとしたときになるらしいが。。そうしたことをした覚えはないのだが。。8ヶ月と10日でパンクして、何とか起き上がれる格好で、昔の猿人、アウストラロピテクス属の何かのような腰が曲がった状態で。こんなのでは、さすがに、大掃除のおじゃまでしかなく、また、学生さん、スタッフの皆さんのご厚意で、医者に行って、何とか、直立できるホモ属にもどれた。ただ、筋肉の張り、脊髄のずれが直っただけで、また、元に戻ろうとする。腰の方を守ろうとして、体の他の部分に負荷をかけて、膝などに痛みが来る。ゆがみを直さないで、別の場所で調整する。生き物の不思議さを感じる。

 植物では、同じようなことが起きるのだろうか。何かがおかしくなり、それを別の方法で直して、結果として、何も変わらないように見える。すぐに思いつかないが、肥培管理には、ひとそれぞれの特徴があるが、最終的な収量は、品種が同じであれば、さほど変わらないような気がする。このたとえが正しいのか、間違えているのかわからないが、生物の持つ可塑性の1つなのだろうか。本当の可塑性であれば、ちゃんと元の場所を戻すのが、可塑性のような気がする。その意味では、自分自身、正しく可塑性を使えてないのかもしれない。。。いきものを扱っていて、いきものある自分を直せない。。なんとも。。。という気持ちになった。

 ひとが所属している組織、毎日の生活など、何でもそうであろうが、3/11の前と比べて、同じようになっているつもりでも、やっぱりどこかはねじれていて、それを違う方向にねじって、一見、3/11以前と同じように見せているような部分もあるような気がする。どんなものでもそうかもしれない。壊れたものは、元の形に基本直して、活動するのが。もちろん、数段上へのversion upはあってしかるべきであろうが。。

 研究室のみなさまに大掃除の負担をかけて、この程度のことしかわからないかとしかられそうであるが、。。せめてものお礼とお詫びの印に。。。

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 わたなべしるす


 PS. 最近の新聞紙上に、「震災後これまで、長い時間の頑張りの蓄積が来ているようで、仙台にも心のケア拠点が出来る旨」というものが。。より多くの方の心と体のケアがされてほしいものだと。。。



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【更新履歴】ニュースリリース過去記事を一部移動しました

2011年11月25日 (金)

ニュースリリース過去記事を一部移動しました。

2009年12月分

ダイアリー過去記事を一部移動しました。

2009年9月分

DSC00577

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