東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

3/11(金)、14:46から今日まで、その8(4/14)。

2011年4月14日 (木)

 その7を記してから、M7規模の余震があったりしましたが、1つだけ良いことがありました。地震関係で。緊急地震速報というのがあります。今では、携帯でもお知らせがあるとか。もちろん、大学というか、研究科でもそうしたサービスがありますが、何故か、最初の3/11の大地震4/11の夕方の地震でも、結構揺れましたが、というか、大きな地震でしたが、警報がありませんでした。ところが。。。きょうの地震では2回警報がありましたが、そのうち1回は、20秒前から、カウントダウンが始まり、机の下に隠れたり、テレビをつけて、周りがどうかなど、判断する時間がありました。こうしたことが現時点では、多少、空振りがあっても、機能してくれることは、毎日の心の支えになります。迅速に対応頂いた、生命科学研究科の事務の方々に感謝します。

 あと、今回の震災で結構ひどいのが、床の汚れ。化学系のような危ない薬品はありませんが、細胞を染色したり、DNAを調製したりするような薬品はあります。また、超純水のようなものも。3/11の地震の時、こうしたものが床にこぼれて、本、ノート、箱の紙類に水分として吸われ、床のシートの上に文字を残すような結果に。。。もちろん、本、箱の模様が写るわけです。。。。これが結構、消えないのです。4ヶ月ほど前に大掃除をしたときには、ワックスまでかけてきれいでした。というか、大地震の前まではきれいでした。それらをどうやれば、きれいになるのか。前回も書きましたが、全体は、それなりの見てくれになりましたが、細かなところは、まだまだ、砂埃が残っていたり。これは、植物を育てる関係でのものですが。

 種子貯蔵庫にぶちまけられていたシリカゲルのたぐいも、学生さん、アルバイトさんたちが、かなりきれいに片付けてくれました。寒い低温室の中での作業に感謝します。ありがとうございました。低温と言えば、研究室も暖房がありませんが、朝の寒さをのぞけば、なんとか普通の格好で過ごせるくらいまで、気温が上がってきたのは、何かを考えたり、やろうかと思えるレベルになったことだと思います。

 こうした作業のあとの乾杯は、やっぱり、レアものの「飲むヨーグルト」です。これも災害救援物資として頂いたものです。ありがとうございました。五臓六腑にしみこむとはこういうものだと。。。

DSCN5397.JPG これらの涙ぐましい活動をぶちこわしてくれたのは、余震と「INESレベル7」への格上げというニュースが昨日流れ、頭を抱えました。何かというと、福島原発の事故の規模というか。もちろん、理学部の方の計測dataがあり、それを見る限りは、平常値の2-2.5倍程度ですが、「5」が「7」というのは、精神的プレッシャーがありますね。どこかのHPでよんだのかもしれないですが、「目に見えない」と言うことが、気になるひとと、きにならない人がいるとか。確かにお化けは怖いですね。いまでも。。。。そんなことはさておき、このように、人間にも様々な影響するわけですが、植物にも影響が出るのかもしれません。植物が放射線を怖いと思っているかどうかを計るすべはありません。。。。。自家不和合性の表現型に即、影響が出てくるか分かりませんが、何らかの形で評価しておく必要はあると思いました。そのためにも、ガイガーカウンターか、それに類するもので、環境測定をしてみて、表現型をということになると思います。

 ここまでがんばれば、終わりというのがはっきりしていれば、自分自身と周りのスタッフ、学生さん、アルバイトの方々を、encourageできるわけですが。。どうにも先が見えてこないのが、何とかならないのか。。。。最近のコマーシャルでよく流れる、「日本人なら、がんばれる」というの文句を拝借して、「日本の科学力なら、これをなんとかできる」と思いたい毎日です。。。もちろん、研究室で行っている植物科学が出番になれば、最大限の協力を惜しみません。

DSCN4159.JPG
 わたなべしるす

 PS. もちろん、良い社会現象も。滑走路まで津波がきた仙台空港。今日から使えるようになりました。新幹線、飛行機が少しずつですが、つながりつつあります。もちろんかなり、限定的ですが。。。

 様々なメーカーさんがいらして、機器の点検をして頂けるのは、うれしい限りです。つないだ瞬間、ぼーーん!!!というのでは、怖かったのが、ほっとできます。これも精神衛生上良いことです。ありがとうございました。


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