東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

3/11(金)、14:46から今日まで、その14(7/4, 7/6追記)。

2011年7月 5日 (火)

 前回のその13を記してから、20日近くたちました。そのあと、多くの出前講義オープンラボ招待セミナーなどあり、震災前と同じ状態かと思われるかもしれないですが、来客があり、沿岸部に行くことがありましたが、もちろん、少しずつ、電気が復旧して、信号機が自動で動いていたり、今週末からは、新幹線の徐行区間短くなったり、月末に近い頃には、空路も定期便になるという連絡があり、復旧の足音も見えつつあります。しかしながら、沿岸部の海に近いところまで行くと、まだまだ、車の山があったりで。何がどう片付いているのか、どうすればよいのか、頭を抱えます。また、こうしたところに行くことはあれど、未だ、その被災地を写真に納めることができません。どうしてもその方向にカメラを向けられません。歴史の生き証人として、そうしたことを記しておくことは重要というのはよくわかりますが、。。

 仙台での地震の回数は減りましたが、研究室の学生さんの実家の方で、相次いで大きな地震があったのは、びっくりというか。離れていることもあり、心配になりました。無事が確認でき、ホットということもありました。

DSCN0726.JPG この間には、ずいぶんと集中豪雨というか、ゲリラ豪雨のようなものがありました。これを書いている間にも、ほんの10min間で、かなりの雨が降りました。ただ、大学の周辺では、total 50mmを超えるようなことがありましたが、それによる特に大きな被害もなく。海抜ゼロメートル地帯になったところでは、大きな問題だと思います。

 先にも書いたとおり、ずいぶんと出張に出かけ、新幹線を使いますが、福島、郡山駅に止まったあと、その町の郊外を走りますが、夕方なのに人気がほとんどないというのは、何ともいえず、心が痛みます。放射線量が、時間あたり、1マイクロシーベルトを超えているところがほとんどで、局所的には、その10倍近いところもある「ホットスポット」も検出され、何とかならないのかと思います。遊び盛りに小学生が、外に行けないことは、大変つらいことだろうと。そんな折、夏休みに、北海道などでサマーキャンプをしてという企画も新聞などで見かけました。より大きな方向でこうしたことが広がることを期待したいと思います。もちろん、一部ではありますが、渡辺もお手伝いしている、「科学者の卵」も、夏休みに企画を行います。

 数回前のHPのこのコーナーに、RIの管理区域に入るときにつける、「フィルムバッチ」という、外部被曝量を簡易的に検出するものをつけたらということを書いたような気がします。同じようなことを考えておられるもので、福島県全体に、「フィルムバッチ」を配布して、常時計測という話を聞きました。なによりかと。ただ、宮城県との県境、茨城県との県境、栃木県との県境なども含めて、検討いただけないものかと。。。高所から、俯瞰的な立場にいらっしゃる方々。なにとぞ、なにとぞ。。。渡辺自身も、と思うくらいですので。。。。

 1次補正がゼロ査定ということを書いたところ、ずいぶん多くの方から励ましのお言葉をいただきました。おかげさまというか、大きくゆがんだ実験台は、研究科の方(研究科長裁量経費)で、新しくしていただけるということで、関係の方々に、この場を借りてお礼申し上げます。震災後の何度かの大きな搖れにも持ちこたえつつ、でも、ゆがみが大きくなり、危険度が増していただけに、ありがたいお話でした。8月のお盆前には、交換されるのではと思っております。また、できたら、HPで公開したいと思います。特に、天井部分のひどかった部分について。。。。

DSCN0739.JPG 放射線が苦手な渡辺には、福島第一原発の状態について、あまりテレビ、新聞での報道が減っているのは、気がかりである。一方で、ニュースというより、あのときこうだったというようなドキュメンタリー番組あったりで。。。そういえば、原子力関連学会が、関係機関に対して、事実の早急な報告というのを目にした。こんなことに限らず、研究室であれば、実験をしていて、うまくいった、行かないの報告はある。それがどこの組織でも機能しているので、うまくいっているのだと思う。是非、そうあってほしいと思うのであった。


 わたなべしるす。

 PS. 今日は大学院の講義があった。自由に質問を受け付けて、答えるということを行ったが、相互に十分な満足度があったのだろうか。言いっ放しのような状態では、お互いに進歩がない、。。そのあたりを正確に計る物差しがないものだろうか。。

 そういえば、このところ、渡辺自身はわすれものが多いのが、気がかりです。単純に、震災疲れが出ているのだと。。。。どこかでゆっくり休みたいという気持ちと、緊張の糸が切れた瞬間が怖いような。。研究室のスタッフ、学生さんたちも日替わりで体調を崩されることもあり、研究室そのものをどこかのタイミングでリフレッシュしたいと思う、今日この頃でした。皆様、くれぐれもご自愛ください。

 昨日の夕方、こんどは和歌山県で大きな地震が。。出前講義ででかけた、日高高校の近くのようで。この前から起きている、長野・松本の地震、今回の和歌山。小学校の頃に四国で見た中央構造線を思い出し、関係なければと。。。


DSCN0724.JPG

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