東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】宮城県仙台第三高等学校・SSH特別講義「高等植物の自家不和合性--その分子機構とそこに至るまでの道のり--」(7/12)

2011年7月13日 (水)

 先週の土曜日には、「未来の科学者の卵」で、高校生100名に対して「自家不和合性」について講義を行いました。今回は、宮城県仙台第三高等学校・SSH特別講義と言うことで、理数科1, 2年生を対象にして、「自家不和合性」、「キャリア教育」をあわせた、2hrあまりの講義となりました。2hrで2コマ分をやりましたので、少し駆け足になりましたが、。。仙台第三高校にくるのは、科学者の卵の広報以来です。

 自家不和合性の講義では、土曜日の講義同様に、よく目にする作物の花の名前を答えてもらうもの。今回も同様に、結構知らない人が多いのは、ちょっと困ったものだなと。。。小学校の頃に、花を見たりするようなことを経験してこなかったのでしょうか。。この経験不足をSSHの活動でカバーしてほしいと言うことを感じました。

DSCN0865.JPG 今日の講義でもそうでしたが、動画の威力は、すごいもので、自家不和合性、受精のところ(名古屋大・東山先生からお借りしたもの)は、いずれも「へーーー。」と言うようなものでした。

 後半では、こうして自家不和合性の研究を始めたというか、今もやっているというか、そんな渡辺が、どの様な小学生から、高校生になり、今に至っているのか、その過程での決断などをお話ししました。

 最後の15minほどは質疑の時間でしたが、自家不和合性に関する多くの質問をもらいました。もし1つの個体しかなかったら、それは絶滅するのか。また、交配によって多様性が高まるのは分かるが、集団内にS対立遺伝子が少ないとだめではないのかとか。かなりシビアな質問もあり、さすがという面を見ることができたのは、SSHの活動の効果だと思いました。ぜひ、SSHの様々な活動を通して、科学的な考え方、論理的なことを身につけてほしいと思いました。今日の受講生達の課題研究の発表は、来年度の理数科の日になるのだろうと。今年の発表を上回るような発表を期待しています。

 最後になりました、講義のお世話になった、生物の千葉先生、校長先生、教頭先生、他多くの方々に、お礼申し上げます。ありがとうございました。今後もよりよい連携ができればと思いました。

DSCN0735.JPG
 わたなべしるす


 PS. 今日、JSTのSSHの担当の方から、神戸で開催される全国大会でのポスター発表のコメントをする係というか、質問をする係というか、そうしたものをお願いされました。渡辺も多くのSSHに関係し、運営指導委員も多く引き受けております。これからのそうした指導を良い方向に向けるためにも、良い経験をさせてもらうことだと思います。今から楽しみにしております。


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