東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

プレッシャー、継承、遠くない先。。。(1/19)

2013年1月19日 (土)

 今日、明日とセンター試験。仙台はどうやら雪ではないが、この前の積雪がずいぶん残っている。足下が悪いのは、それだけで、気を遣う。盛岡で7年近く生活したので、路面がどうなっているのかは、少しはわかるようになった。学生の頃には雪も結構降って、路面も凍結した。自転車で転んで、両膝から。。あの痛さは、経験しないとわからない。盛岡ではそうした経験を活かして、転ぶなら、自転車を投げ捨て、自分をかばうことを覚えた。心のプレッシャーがなくなったのだろう。今はセンター試験と呼ぶが、渡辺の頃は、「共通一次」。かなりのプレッシャーがあったのだろうが、今思い出そうとしても、思い出せない。とりあえず、ひたすら、マークしたのだけ、覚えている。受験生の皆さんには、少しでもプレッシャーなく、受験してもらえればと思う。

DSCN5129.JPG プレッシャーと言えば、12/23(日)の愛媛新聞への「道標」の掲載で、1年間、11回の連載も終わった。何ともいえないプレッシャーと言うより、重圧だった。。。あのまま続けていたら、ちょうど、1/27(日)が、順番だったような。そのプレッシャーから解放されて、そのぶん、他のことが十分できているのかと言うことを考える。ただ、何かを書こうと思った時、頭の中を整理して、これとこれとこれというように並べて、齟齬がないかなど、比較的短時間でできるようになったような気がする。実際、依頼された日本語の原稿、7,000字くらいであったが、原稿についてコメント頂きながらであったが、半月ほどで完結できた。これも1年間のプレッシャーに耐え、書き続けたことが、こうしたことをなしえる結果を生んだのではないだろうか。

 試験に限らず、プレッシャー、重圧はある。実験でも。今は、DNA sequencerは、ほぼ、自動。ところ、昔は、0.5-1mmくらいの厚さで、40cm x 70cmくらいのゲルを作っていた。溶液を流し込む途中で固まって、失敗したり。なので、どういうときにはうまくできるか、そうでないかなどを、実験ノートに書いて、次に失敗しないように。もちろん、他のlabの学生さんにこの試薬を少なくしたらよいとか。理屈を考えれば、当たり前であるが、とりあえず、マニュアル通りの方がちゃんとできるという形で、。。変に変えない方がうまくいくような。。。こうしたたくさんの失敗をうまく継承することは大事な気がする。そういえば、この前もとあるプロジェクトのアンケートで、「失敗した点、その原因」についての調査があった。失敗はなかなか表に出ないので、よいことだろう。こうした継承と言えば、先の愛媛新聞の「道標」。今年の執筆陣に同じ東北大の工学部の先生が。経歴を見たら、今治西高の後輩で、農学部の助手をしていた頃にあった、仙台での「今西会」でもお会いしたことがある方。先日、執筆の相談などでいらして、それ以外にもいろいろなところでつながっていて。。。そうした違った意味での継承もあったりで、びっくり。

DSCN5183.JPG プレッシャーがあると、どうしても近視眼的になりがちかもしれない。まず、そのプレッシャーから解放されたいので。もちろん、重要である。プレッシャ、重圧下でやって、他のことが失敗しては元も子もない。ただ、プレッシャーから解放されることがあるかと言えば、この多忙な昨今、解放されることはなくて、軽減しかないような気もする。軽減でも十分かもしれない。そのためにも、まず、近視眼的にプレッシャーの解放というのが重要な戦略かもしれないが、もっと先を見て、どんなプレッシャーがその先に待っているのか、今の重圧よりも大きいものなら、それをクリアするために、可能な限りの準備をしておかないと、突然、重圧がのしかかり、どうしようもなるのでは、意味がない。いろいろなところ、いろいろな角度からものごとを見て、行動しながら、可能な限りのプレッシャーを軽減することに心がけたい。多次元で物事を見ると言うことになるのだろうか。何とも難しい時代になったものだ。


 わたなべしるす

 PS. 年の初めにある、皇室の「講書始の儀」。今回は、渡辺が学生の頃から自家不和合性研究でお世話になっており、現在、奈良先端大の学長をされている磯貝先生がその自家不和合性の話しをされたとか。また、この「講書始の儀」に、渡辺の師匠であった日向先生も出席されたと。自分のことではないにせよ、自家不和合性がこうしたところで披露されるというのは、何ともいえず、。。。

 PS.のPS. うれしいというか、すごい話しとして、SSHなどでお世話になっている、石川県立小松高校の寺岸先生が高校生時代に、放流した「手紙を入れたビン」が、巡りめくって、隣の新潟県でpick upされたとか。20年の時を隔てて。。。いろいろな人・環境で受け継がれて、ここまで届くというのも、奇跡であり、日頃の活動が、今日につながっているのかなと。。。来週、SSHで講義に伺うので、詳しいことを聞いたり、現物をぜひ拝見したいと。。。

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