東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】夏休み大学探検2013(第12回サイエンス・スクール)「花を解剖してみよう」(7/25)

2013年7月25日 (木)

 6/26にお知らせしたとおり、夏休み大学探検2013「花を解剖してみよう」ということで、公募したところ、7名の生徒さんたちが参加してくれました。(当日、都合が付かないということで、1名欠席の6名で実施しました。)。先端研究というのであれば、遺伝子の並びを決めたり、遺伝子を増幅したりできます。ただ、それらは機械がやってくれ、その中身を理解することも大事かもしれないですが、今の中学生が、大学、大学院、研究者などになる頃には、自動でできるかもしれないです。ただ、2つの異なるものの違いを観察すること。もちろん、最近、様々な計測器がありますが、人間の五感を総動員したようなものではありません。そう考えた時、観察することはとても大事です。何より、昔であれば、いたずらというと怒られるかもしれないですが、学校の帰り道で、花をばらばらにしたり、いろいろな悪さをしていました。そういう意味での。。。花をとって蜜を吸ったり。。。ところが、そうした環境ではだんだんなくなってきたこともあって。。そこで、今回の自習では、いろいろな花を解剖して、それを観察する。もちろん、花の基本的なところも理解できるし、花の多様性も。。。また、これを応用すれば、ものを壊してみるということでいろいろなことが理解できるということにつながるのではということで。こうした企画をしてみました。

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DSCN7057.JPG 最初に、市教委の田原様より、このプログラムの趣旨・日程説明を頂きました。2002年に東北大・工学部卒業の田中耕一先生がノーベル化学賞を受賞されたのをきっかけとして、市教委と東北大のこうしたコラボというかアウトリーチ活動が始まったのだそうです。渡辺も初めて知って、あのときのニュースの場面を思い出しました。そのあと、こちらから、上記のようなこの講座の意義と簡単なきょうの実習の説明を。。。。。。それに続いて、花を分けて、細かく観察したり、それを簡易標本として、加工したり。。。初めてこうした細かな作業をしたこともあり、とても熱心に活動していました。また、簡易的なプレパラートを作って、顕微鏡でもっと拡大して。。。顕微鏡も中学校にあるようなものでなく、大学にしかないようなものも使ってもらって。。。今まで見過ごしていたような花の不思議な世界が見えたのではないでしょうか。

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DSCN7070.JPG 実験だけでもよかったのですが、せっかく大学探検となっているので、最後に、研究室など、大学の設備、施設も見学してもらいたかったのですが、時間的なこともあって。。。顕微鏡観察をする時に少し説明した程度で、。。。大学に行ってサイエンスをしたいなという気持ちになったのではと思います。ぜひ、今回のことで花に興味を持って、将来、渡辺の研究室で、一緒に遺伝学の研究ができればと思います。今から楽しみです。

 修了式では、受講生から一言ずつ、挨拶を頂き、こちらから今回のことを通じて、観察するこの大切さを理解してもらって、とてもうれしいと。。また、本来なら、修了証をと思ったのですが、時間の関係で、間に合わなかったので、それに変わるものということで。。あと、今日の実習での写真、顕微鏡写真を入れたCD-Rをお渡しして、無事、終了となりました。

DSCN7080.JPG 最後になりましたが、本企画を頂きました、仙台市教育委員会・清野様、田原様、高橋様をはじめとする関係の方々に、お礼申し上げます。次年度以降も、同じようなテーマかもしれないですが、また、コラボできればと思います。また、研究室の増子さん、伊藤さんには、準備から配付資料、顕微鏡観察のお手伝いまで頂きました。ありがとうございました。

DSCN7050.JPG わたなべしする

 PS. 参加してくれた生徒さんの中に、七北田小学校のNSPで講義をしていた方も。中学生になって、また違った形ですが、参加してもらったのは、うれしい限りです。おまけに、最後に夏休みの宿題ということもあったようですが、「科学者・教授」についての取材も受けました。ありがとうございました。先日の仙台二華中の「スタディツアー」研究室訪問に続けてです。また、こうした出前講義をした方々と、どこかでお会いできるのを楽しみにして。。

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