東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】平成25年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会・講評者(3/17)

2014年3月17日 (月)

 土曜日は、大学サイドから高校への連携プログラムである「科学者の卵養成講座」。今週の初めは、2年前にも講評をお願いされた「宮城県高等学校理数科課題研究発表会」。例年のことなのかもしれないですが、高校生が司会・進行をされるのを見ていて、よいことだなと。。。慣れないとなかなかできないですので。最初に、宮城県高等学校理数教育研究会会長である、宮城県宮城第一高等学校・佐々城校長先生からご挨拶。様々な事象に対するなぜ、どうしてという身の回りの不思議を発見し、解決することの難しさについて。その例として、リンゴの落下を見て、重力を思いついた「ニュートン」のことを例に出して。。身近なものにある不思議に気がつき、それを解明することの難しさは、渡辺もこのHPから何度も書いたことであり、大事なことだと。。

 発表は、県内の理数科がある宮城県宮城第一高等学校仙台向山高等学校仙台第三高等学校から、それぞれの高校の予選会を通過した2題の発表がありました。宮城第一高等学校には、出前講義、科学者の卵の参加者がおり、仙台向山高等学校からは、科学者の卵の参加者が。仙台第三高等学校では、SSHの運営指導委員を仰せつかっております。そんなよく知っている高校生の発表というのは、楽しみで。。。今年度は発表内容に、数学分野がなかったのは、少し残念でした。発表では、内容をきちんと理解して、原稿を見ないで発表しているところもあれば、原稿を見ながらと言う班も。。。発表をすると言うことは、その研究内容を理解していると言うこと。原稿を丸暗記というのではなく、余裕を持って発表してほしいなと。。。実際の自然環境には、実験をするためのヒントがたくさんあるかと。それを十分に調べてから、実験にtryしてほしいなと。。。まずは、実験をやるきっかけになった実験系を追試験すること。これも大事なことです。実験に使う材料は果たしてそれでよいのか。もっと最適なものがあるのではないか。と言うことも、実験をする上では、ある種、成功の可否を決める鍵となるのではと。。。その実験をやるときの原理というか、科学的な背景をしっかり考えてほしいと。。。。

DSCN1931.JPG 講評と言うことで、渡辺の方から、全体へのコメントでは、繰り返し実験、統計処理、やってできたと言うことの先にある、そこにある理論というか、原理を考えることの大切さ、この実験を継承して、数年間やってみること、もちろん、最初に校長先生が話された自然の不思議に気がつき、理解することは何よりも大事なことかと。。。参加していたのは、1, 2年生。近い将来、また、どこかでお会いできれば、。。

 最後になりましたが、お世話になりました、宮城第一高等学校・柏葉先生をはじめとする、3つの高校の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 発表者、質問者にも科学者の卵養成講座の受講生が。。。頼もしい限りでした。

 PS.のPS. この休みの間に、共同研究をしている先生から、論文がacceptになったといううれしいお知らせ。実際に論文に掲載されましたら、また、お知らせします。



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