東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

天秤、便利、それぞれ。。(11/25)

2014年11月25日 (火)

 普段使っている電子天秤。スイッチを入れて、薬包紙をおく。その薬包紙の重さを引くために、ボタンを押せば、ゼロ補正がされ、あとは、必要な薬品などを必要量載せ、液晶の数字を見ればよい。昔というか、小学校の使っていたのは、分銅を載せて、重さを量るタイプ。上皿天秤というのだったような。あと、違うタイプの天秤は子供頃に朝捕れた魚を行商に来ていたおばちゃんが使っていた、竿におもりと魚を載せる皿があるタイプ(このlinkの最後の所に、今治市での写真とあったのは、びっくり)。こんな古いものから、新しいものをふと考えたのも、学会での器機展示というか、器機の発展の歴史のポスターを見たからかも。。。便利になるのはよいこと。ただ、それの理屈がわからないと、もちろん使えるが、なぜと言うことを考えなくなるのでは。。。そういえば、とあるブースの説明で、いろいろなものができていたり、カスタムでできるので、自分で工夫をした昔が懐かしいと。。。これに納得できた自分は、年をとってしまったのだろうか。。。

DSCN5269.JPG そんな学会。普段なかなかお目にかかることのない方と話をして、新しいプログラム、プロジェクトの話もできたりする。netが整備された時代とはいえ、面と向かって話すことは大事。まさにアナログ。本もそうかも知れない。論文はほとんど、pdfで読む。論文が掲載されている冊子全体をめくることは、まずない。。。読みたいと思わないところのページに、おもしろい図版があったり、へー!!と思うような記事があったり。効率を考えると、pdfの方が便利かも知れないが。。。ただ、とある先生と話をしていて、netができて便利なったかも知れないが、その分、そのnetに使われる時間が増えたと。。。確かに。何を持って、便利とするのか。。。何とも難しい。

 そんな便利にしても、何が必要なのかを考えることが必要なのでは。netで検索をするにしても、検索に使う単語をどの様に工夫するかで、出てくる答えは違う。今なら、検索に経費はかからないが、学生の頃に、BIOSISという大型計算機上で動く論文検索ソフトのようなものがあった。最初の頃は、経費はかからなかったが、最後には、出力に使う論文件数に対して、いくらという経費が生じてきて、何の単語を入れるのか、単に自家不和合性という「self-incompatibility」と言う単語だけでは、だめと。。。そんな検索にせよ、時間をどう使うという工夫も結局は人それぞれ。そんな時、先日お目にかかった害虫研の松田先生から頂いた書き物のタイトルをふと思い出した。「蓼食う虫も好き好き」と。タデ科には、ソバとか、アイもあるとか。藍染めのアイである。子供の頃に食べたイタドリ、あとは、実験に使った、エゾノギシギシ。それぞれかも知れないが、いずれ、大事なことは考えること。そんなことを考えさせられた1日であった。

DSCN5270.JPG
 わたなべしるす

 PS. 「科学者の卵養成講座」、最初のコンセプトは、出る杭を育てると言うことだったような。科学の分野で。それに近いものが、芸術の世界でもとか。。。科学と芸術、中世には今より近い存在だったような。。。そう考えれば。。。

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