10/2に、愛媛県立松山南高校の文化祭での行事の一環として、文化講演会が行われ、特別講義の講師として、招待されました。このような栄えある講師にして頂いたのも、昨年のSSH特別講義がきっかけでした。演題は、「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」とし、植物の花、生殖、自家不和合性、遺伝的多様性の重要性をお話ししました。今年が、Darwin年といわれて、様々なJournalにDarwin関連の特集号、論文が掲載されており、自家不和合性という形質も、Darwinの晩年の著書の中で、事細かく書かれていたことは、有名な話です。
高校の文化祭の一環ということで、聴衆はなんと、全校生徒教職員の方々。あわせて、1,200名弱。今まで、数多くの出前講義を行ってきましたが、2桁、3桁の聴衆という講義はありましたが、4桁は初めて、最初は圧倒されるものがありましたが、1.5hrほどの講演も、無事終えることができました。この1,000名を超える聴衆の前でお話をするという経験は、今後の様々発表の場で生かされるのではと、実感しました。
講演をして感じたことは、日本中どこでもそうかもしれませんが、身の回りにある野菜は知っていても、その花は見たことない。花から、どのようにして、野菜ができるのか、想像したこともない。キャベツを食べながら、その花を考える人はいないかもしれないですが、その花はといわれて、知っている人が珍しいということが、果たして、よいというのか、この程度が普通なのか。意見は分かれるところかもしれないですが、「生物」という教科で、動物から比べて、植物は形態、分子機能など様々な面で、教えられてないことが多いのかもしれません。昔は、知らなくても、田舎の畑で自然に見て覚えたのかもしれませんが。。いずれ、食糧は国家戦略上重要であることは、歴史を振り返れば、よくわかることで、その食糧のことを考えることをできる人材を少しでも多く育成することが重要であろうと考えさせられた1日でもありました。
わたなべしるす
PS. 10/20に松山南高等学校のHPに、本公演会のことが記されていました。合わせて、ご覧ください。
http://matsuyamaminami-h.esnet.ed.jp/topics-top.html
愛媛県立松山南高校・文化祭・文化講演会での特別講義(10/2)
2009年10月 2日 (金)