東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前授業】栃木県立宇都宮女子高等学校、SSH特別講義「植物の花からたねができるまでに見られる不思議--世界トップ水準の研究維持とそれを支えてきた大学・学部・学科の選択--」(10/24)

2011年10月24日 (月)

 4年連続で、栃木県立宇都宮女子高等学校で実施されているSSHの取組である「第1学年講演会」に招待され、出前講義を行いました。1, 2年目は、「自家不和合性」というサイエンスの講義を、昨年は進路決定の一助とするということで、「キャリア教育」でしたが、今年は、少し欲張って、その両方を1hrちょっとの講義で行いました。

 昨年度から、校長先生が変わられていましたが、おあいしてすぐに、「仙台の震災は??」とご心配頂きました。震災後からの、一連のことをお話ししたあと、体育館で講義となりました。

 自家不和合性のはじめには、好例の「作物の花」とその作物の関係。最近、こちらも庭先でよく見かけるようになったのですが、「トケイソウ」。これが一番最初にわかったのは驚きでした。ただ、クダモノトケイソウが、パッションフルーツというのは、あまり浸透してないようです。サツマイモ、サトイモ、レタスの花は難しかったようです。それでも、オクラ、クリの花がわかったのはさすがだと。感動でした。

DSCN1489.JPG 後半は、渡辺の小学生時代から、今に至るまでの「キャリア」というか、どう考えてきたかなどをお話ししました。そのことによって、受講生の皆さんは、自分とこんなことは同じとか、わかったのでは。感動したのは、「一人あやとり」がきちんとできること。それはそれですばらしいと思いました。何より経験が大事です。高校生以降のことは、まだ、経験をしてない部分かもしれないですが、これから起きること。少しずつ考えながら、選択をしてください。また、質疑では、高校時代にどのように勉強したとか、研究者は毎日、実験しかしてないのか、文系で博士になるとは、自家不和合性より、雌雄異花の方がよいのではないかなど、たくさんのシビアな質問をもらいました。まだ、博士になるという実感がない部分はあると思いますが、目標に向かって、がんばってください。目標ができれば、いろいろなことができるようになると思いますので。また、自家不和合性に興味を持ってくれ、こうして講義をした生徒さんといっしょに、将来、自家不和合性の研究をいっしょにできれば、幸いです。というか、講師冥利に尽きると思います。なにより、渡辺がたどった人生を参考にして、よりよい進路選択になってくれればとおもいます。まだ、1年生です。選択肢はたくさんありますので。

 今日の講義でお世話になった、吉永先生をはじめとする先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。
 
 
 わたなべしるす

 PS. 写真を撮ることができませんでした、正門のところに、サッカーなでしこジャパンで活躍されている「安藤梢」選手が、宇都宮女子高等学校、卒業ということで、お祝いの横断幕があったり、玄関先には、「北京五輪」の時の記念のものがあったり。世界一になることのすばらしさを改めて、実感するとともに、来年のロンドン五輪もがんばってほしいと。こうしたすばらしい先輩がいることは、世界で活躍することの励みになるだろうと。ぜひ、がんばってください。

DSCN1496.JPG


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