東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

韓国・忠南大、ハクサイゲノム分子マーカーセンター設立シンポジウムに参加

2008年2月21日 (木)

2/19に、韓国・忠南大のLim教授に招待され、「ハクサイゲノム分子マーカーセンター設立シンポジウム」で、渡辺、諏訪部が招待講演をしてきました。諏訪部は、ハクサイ、シロイヌナズナなどとの比較によるゲノムの進化、根こぶ病耐性遺伝子などを紹介し、渡辺は、ハクサイ、カブなどの自家不和合性研究の現状を紹介してきました。ハクサイ、カブは、Brassica属植物で、シロイヌナズナと同じ、アブラナ科です。シロイヌナズナはモデル植物で、食用でないですが、ハクサイ、カブは、Brassica rapa L.と呼ばれ、食用としては、重要です。
昨今の食の問題があり、サイエンスとしては、シロイヌナズナも良いのでしょうが、やはり、10年先、20年先を見れば、基礎から応用というtranslational researchは重要でしょう。その意味で、今回のシンポジウムへの招待講演は、研究室の将来を見すえた共同研究などを考える上では、大変意義深いものでした。

また、渡辺の研究室がある、片平の建物というか、場所は、もとは、1940年に東北帝国大学の付置研究所、農学研究所として設立されたものです。その当時勤務されていた「水島宇三郎助教授」は、韓国では有名な禹(U)博士のお弟子さんにあたる方で、染色体対合による解析から、禹の三角形の研究をサポートされていた方です。そのような話も交えて、自家不和合性の話をしましたら、韓国の方から、近くに禹博士のお墓もあるということで、研究室の遠き、ご先祖様に、手を合わせてもどってきました。

研究室の成り立ち、これからを考えるという意味では、4日間という短い時間でしたが、とても良いシンポジウムへの参加でした。

わたなべ

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