東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

福島県立福島高校でのSSH特別講義「博士になるとは?研究者とは?---いろいろな出会いがあり、決断があり、そして。。。---」 (12/7)

2009年12月 8日 (火)

SSHの関係で福島高校に伺うのは、4回目となりました。今回は、渡辺以外に、分野の異なる大学、研究所の「博士」という学位を持っている3名の講師が、どのようにして、学位を取り、研究者となったかという「キャリア教育」が行われ、講師として呼ばれました。他の2名の講師としては、電気・電子・プラズマという分野を研究されている、東北大学大学院工学研究科の安藤教授、海底堆積物・地球化学・南極観測というキーワードが当てはまる海洋研究開発機構の原田リーダーでした。渡辺が植物、遺伝、多様性ということなので、講師陣もきわめてheteroで、3hrを超える講義と討論会でしたが、あっという間に終わったのでした。


研究者というキャリアという側面からの話でしたが、どの先生が言われることも、人生の分岐点でどのような師匠に会うか、刺激を受けるかということ、もちろん、その刺激を感じることができるかということが、重要であると。確かにそれはあると思います。東北大・農学部に入って、最初に日向先生にお会いしたとき、「統計学は勉強してくるように、遺伝・育種学には大切ですからと。」そんな言葉を今更のように思い出しました。また、自家不和合性の研究をしようと思ったわけでもなかったですが(というと失礼になるかもしれませんが。。)、その後の宿敵となる「Cornell大学のProfessor Nasrallah」とあったのも、研究室配属前の3年生のときの農学部でのセミナーでした。もちろん、このときの話で覚えているのは、富士山を背景にして、アブラナが咲いている絵と、電気泳動パターンの分離が、S遺伝子の分離と一致している。そんな頃でした。それが渡辺の英語力の限界でした。


受講された生徒さんもそれぞれ、いろいろな影響を受けたと思いますが、それがよりよいこれからの生活、人生に生かしてもらえれば、と思います。ぜひ、こうした機会がまた、開催されることを楽しみにしております。


最後になりますが、本企画をいただいた、福島高校・秦先生、橋爪先生をはじめとする多くの先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 


わたなべしるす


PS. 生徒さんたちも影響を受けたと思いますが、講師陣、先生方は、同時代を生きてきたものとして、あのときは、そんなこともあったと。そんなことを思い出させてくれるよい時間でした。ありがとうございました。

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