東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

社会貢献、出前授業、義務づけ???(6/24)

2010年6月24日 (木)

 数年前に科研費の申請をしたとき、初めて見て驚いたことがあった。それまではどのような研究実績で、これからどのようなことをするのかと言うこと、つまり、研究に限った内容だけだったところに、はじめて、「社会貢献」という言葉が現れ、この研究で得た成果をどのように社会に還元するのか、つまり、出前授業、市民講座、市民向けパンフレットの作成、HPの作成など。。。こんなことをと驚いていた。申請書を書いていて、筆が止まったのを、いまだに思い出す。ただ、その申請書も採択され、研究をしつつ、その約束事を守るべく、できるだけ多くの小中高に出前講義に伺っている。詳細は、研究室のHPを参照されたい。

DSCN4295.JPG そうしたら、数日前の日本経済新聞のnet上には、「文部科学省は22日、1件あたり年間3000万円以上の研究助成を受ける一流研究者に、小中高校での理科の出前授業などを事実上義務付けることを決めた。」とあった。詳しくは、そのHPを参考にしていただければと思う。超一流の研究者に小中高生があえることは、うれしいことであり、数年前の科研費より、ずいぶん突っ込んだ意見になったなと。

 日本で理科離れが叫ばれて久しい。それを埋める、解決する妙手になることは間違いなく、より多くの方々が、こうした社会貢献をすることで、科学の進歩、楽しさを広めてほしいと思った、新聞記事であり、自分もさらなる努力をしないといけないと思った記事であった。ただ、将来、出前講義をした子どもたちと一緒に研究ができるかもしれないと言うことを考えると、どこかわくわくするところがあるのも事実である。


わたなべしるす

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