東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2010年11月の記事です。

新しいこと、そうでないこと、評価するためには。。(11/18)

2010年11月18日 (木)

 出前講義を行っていると、研究として何をするのがよいのか、大学、研究室を選ぶときなどについて、質問を受けることがある。そんなときに、研究をやるのであれば、世界トップ、つまり、新しいことをやることと答える。ただ、何を持って新しいと評価するのか、いつまでも新規なことというのは、難しい。ただ、植物科学の研究者であれば、Nature, Cell, Scienceというtop journalを目指すことであろうと。。。ただ、最近は、h-indexなどの個人評価などの方法もあるが、これを説明することは難しい。。。

 では、新しいこと、そうでないことを評価しないといけなくなるこれから、評価をする側、される側、考えさせられる。日本人は新しいことを評価することが、苦手なのかもしれない。今までのことを追従することは簡単であろう。何も言わないで、あうんというのが、日本人というのも関係しているのであろう。

 そうでなく誰に何を言われても、これだから、こうした評価をするべきであるという、何らかの基準があると、こうした混迷期の評価に耐えるものができるような気がするが、すぐにはできないのかもしれない。ただ、そうはいってられないで、すぐにも評価しないといけないものもたくさんある。そんなことを常に気にしながら、日々、自分を反省し、新しいことを目指して、教育研究を行い、そして、その基盤にはどのような評価を受けても高であると言えるような毎日を送ることが大切なのであろうと、感じる今日この頃である。


 わたなべしるす

12.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】2010年度今治商工会議所青年部講演会「植物科学研究・地球環境問題・農業とIT産業--水と空気が安全でなくなった今、何をすべきなのか --」(11/15)

2010年11月18日 (木)

 これまでにも多くの出前講義を行ってきましたが、そのほとんどが、小中校生でした。今回は、「商工会議所」という第1次産業から第3次産業の方々を対象への講義でした。

 植物科学を研究しているこちらからの接点といえば、「地球環境問題」、「IT」というキーワードで、農業をどう改善できるか、流通を含めてということでした。そうしたことをどう考えればよいか、例えば、アジア的な農業ということで、水田の重要性など、今では、四国でも多くなった、放棄田のことについて、おはなししたり。

DSCN4292.JPG 最後には、いくつかの質問を頂きましたが、遺伝子組換え作物への期待と不安など、実際に産業を行っている方の声だなと痛感しつつ、これからの研究にいかしたいと思ったのでした。


 わたなべしるす

DSCN4690.JPG


ページの一番上へ

【研究室訪問】JST・未来の科学者養成講座・生命科学系研究室見学(11/13)

2010年11月18日 (木)

 昨年度から始まった、all 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」で、10/2に、キャリア教育の講義を行いました。今月は、生命科学系の大学生、大学院生との討論会を行い、そのあとに、生命科学系研究室見学を行いました。100名の受講生のうち、当日、都合のつく、20名の方が参加してくれました。

DSCN4489.JPG オープンキャンパスで、研究室の内容を見学している受講生も、研究室の中まで入ったことあるのは、発展コースの受講生くらいで。先端的な研究室を見てもらい、残りのプログラムをがんばろうと思ったのではないでしょうか。

 百聞は一見にしかず。ぜひ、一度、研究室に入らしてください。思わぬものが見えるのではと思いますので。


 わたなべしるす

DSCN5054.JPG


ページの一番上へ

【お知らせ】東北大学サイエンスカフェ第64回「花の中のミステリー~めしべは自分と他人の花粉を識別できる!~」の質問への回答をHPへの掲載(11/15)

2010年11月15日 (月)

 HPでもお知らせしていたとおり、10/29(金)に、東北大学サイエンスカフェを担当しました。第64回「花の中のミステリー~めしべは自分と他人の花粉を識別できる!~」でした。

DSCN5065.JPG mailで個別の質問も頂きましたが、アンケートにも質問を頂いておりました。その内容について、サイエンスカフェのHPで回答しておきました。あくまで、渡辺の意見であり、渡辺の見解であること、ご理解頂ければと思います。また、渡辺の質問への理解が間違っている場合など、改めて、ご質問ください。


 わたなべしるす

DSCN5066.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP科学クラブ「花を解剖して、花の構造を理解しよう!!」(11/12)

2010年11月14日 (日)

 今年最後の七北田小学校NSPは、4, 5, 6年生で構成されるクラブ活動である、科学クラブで、花、葉っぱ、茎を解剖して、それを並べてみたり、顕微鏡で観察してみたりという、昔であれば、学校の帰り道で悪さをしながら、よくやったようなことだったことを、顕微鏡という科学の力と、やっぱり、手作業の重要性を実感してもらいながら、実験を行いました。

DSCN5069.JPG キク、カーネーション、ストックなどの花を持ち込み、ピンセットで解剖を始めましたが、最初は、1つの花をばらばらにするのにも時間がかかっていましたが、最後は、葉っぱの表皮を葉がしてみたり、茎の輪切りの横断面を観察したりと、手慣れてきました。

 実験の途中で花には一般的に、がく、花びら、おしべ、雌しべがあることを講義して、でも、今の花の多くは、遺伝子が変異を起こして、花びらが多いものがたくさんある。ストックは、アブラナの仲間で、本来なら、4枚の花びらなのに、10枚以上の花びらが観察されたのはなぜだろうかと。おしべが花びらに変わったといったら、「へーーーー!」という感じで。また、キク科の花は小さな花が集まったものだということを、最後に種ができるのを、ヒマワリなどと比べて考えてもらいました。

DSCN5070.JPG これで、また、自然を毎日見たときに、少し違った目でものを見れるのではと思います。

 ということで、科学クラブの椎名先生、お世話になりました。ありがとうございました。NSPも今年度は、年明けの環境お話を6年生にすれば、最後になります。楽しみですね。

 わたなべしるす

DSCN5072.JPG



ページの一番上へ

diary Top« 1 | 2 | 3 | 4

ARCHIVE