東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】岩沼市立岩沼西小学校・夢あこがれプロジェクト2010「子どもの将来に向けて、本当の体験をすることの大切さ!

2010年12月 3日 (金)

 9/4に、日本植物細胞分子生物学会・仙台大会・市民公開シンポジウム「植物とともに活きる--有用成分から眺めた植物の魅力とバイオテクノロジー--」において、「植物の花の不思議--植物の花粉と雌しべは、どうやってコミュニケーションしているのだろう--」というテーマで講演をしました。その折りに、なぜ、この様な科学の世界にいるのかという質問を頂いたのが、今回、講義を行った岩沼西小学校の山川校長先生でした。その後、打合せをして、今回の「岩沼市立岩沼西小学校・夢あこがれプロジェクト2010」での、講演会となりました。

DSCN5210.JPG これまでのほとんどが、児童、生徒、学生さん対象でしたが、今回は、参観日と重なり、保護者向けということでした。保護者向けという意味では、今年の夏の七北田小学校以来です。朝からの40mmを超える雨にもかかわらず、200名近い方々にご参加いただけたのは、うれしい限りでした。講義では、子どもの頃に本当の実体験をしておくことの大切さ、それに変えるものはないと言うこと、セイフティーネットが人生を通してはなくて、自己責任でいろいろなことを判断したり、考えたりしなくてはいけないこと。また、これから先、多くの決断があり、その決断で人生が変わると言うこと。そうした生きる力としての経験の大切さを講義しました。もちろん、今も研究している、自家不和合性のすばらしさも。

DSCN5216.JPG 渡辺の講義に続いて、岩沼市名誉市民であり、国産初の電子顕微鏡を1940年に開発された「只野文哉先生」がされていた社会貢献である、電子顕微鏡を使った講義がありました。電子顕微鏡を使うということは、学生実験の時に、暗い部屋で見て以来で、それ以降は、アウトソースして、データをもらったり、共同研究をしたりで。いわゆる、走査型電子顕微鏡でしたが、机の上に乗るサイズで、感動でした。わざわざ、花粉の顕微鏡写真も用意頂き。ありがとうございました。

 講義が終わったあとに、PTAの方とお話をした折に、「大学の教授なので、堅い話かと思っていたが、これからの子どもたちの将来にとって、良いお話であった」と言うことをいっていただけたのは、うれしい限りでした。これからも、大学の教授=堅い話というのをできるだけ、打破できるようにしたいと思いました。

 最後になりましたが、この様な機会を用意頂きました、岩沼西小学校・山川校長先生をはじめとする関係の先生方に、お礼申し上げます。ありがとうございました。また、引き続き、こうした講義、サイエンスの講義ができればと思います。よろしくお願いいたします。

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 わたなべしるす


 PS. 講義のあとに、自家不和合性、細胞質雄性不稔など興味深い単語もあり、ぜひ、子どもたちにサイエンスの講義をしてほしいというリクエストのmailをもらいました。うれしい限りです。ありがとうございました。ぜひ、来年度は、実現したいと。



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