東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】大阪府大阪農芸高校での出前講義「高等植物における生殖・受粉反応--自家不和合性・受精・品種改良--」(12/6)

2010年12月 6日 (月)

 8月のダイコンコンソーシアムでの、感動的な質問を受けて、再来週のダイコンコンソーシアムに、農場の生産物の販売の関係で、参加できないということもあり、また、この時期ちょうど、分子生物学会で、関西方面に出張ということで、出前講義を行い、圃場の見学、交流会を行いました。大阪には、共同研究があり、ずいぶん来ていますが、堺市に来たのは、はじめてで、来る途中の駅で、前方後円墳のモデルでもある、「仁徳天皇陵」を横から見ました(上からではないので、全体像を見ることはできませんでしたが。。。かなりの大きさがあるなということだけ、実感できました。次回は、ぜひ、高いところから見てみたいと。。

 講義には、ハイテク農芸科の120名の生徒さんが参加してくれ、野菜、果樹などで重要な、自家不和合性、受精、品種改良における実際的な側面を話しました。さすが、ハイテク農芸科の生徒さんと感動したのは、野菜、果物になるものの、花の写真を見せて、クイズをしましたが、そのほとんどに答えを出す人がいたこと。これは、感動でした。よく、毎日観察しているのだと。。

DSCN5231.JPG 受粉、自家不和合性、受精の動画を見てもらいましたが、初めての経験ということもあり、「おーーーー!!!!」という歓声が上がったのも、よかったと思います。実際に品種改良をすることの大変さも、理解してもらえたのではないかと思います。

 講義のあとには、野菜部生徒たちと圃場を見学して、様々なアブラナ科野菜が栽培されているのを見せてもらいました。アブラナ科野菜にはとてもよい時期で、キャベツ、ハクサイ、ダイコン、ブロッコリー、カリフラワー、ロマネスコ(珊瑚礁ブロッコリー)、等たくさんありました。また、20以上の最新のハボタンも植えてあり、アブラナ科野菜を研究しているものとしては、うれしい限りの観察会でしたし、何より、立派に育っているのが、さすがだと。。。

DSCN5229.JPG 最後に、食事をはさんでの交流会では、生徒さんからの質問を受けたり、先生方と実験について議論を行ったり、来年に向けての実験の方向性を話したり。短い時間でしたが、よい交流会でした。

DSCN5246.JPG 最後になりましたが、今回の講義を設定頂きました有馬先生をはじめとする、関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。また、折を見て、伺いたいと思います。


 わたなべしるす

 PS. 立派に育っている、圃場を見て、とてもうれしく思いました。こうした作物をきちんと育てることができることを大切にして、毎日の作物の変化を観察してください。きっと、作物の真の姿が見えてくると思いますので。



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