東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

「・・・らしさ」、時代の流れとともに、でも、時代を超えて・・・(2/2)

2011年2月 2日 (水)

 「・・・らしさ」というのは、いろいろなところで目にする。最近の会議では、東北大学で運営している「未来の科学者の卵」のプログラムでの、研究内容として、高校生らしい発表なのか、大学でできる背伸びした、ありったけの発表が優れているのか。たとえていえば、キャベツを詳しく観察して、なぜ、丸まっているのかを理解することがよいのか、次世代シークエンサーで、ひとめぼれの全ゲノム配列を決めて、他のイネ品種とどれくらいの多様性があるのかを決めることがすごいのか。どちらも正しいというか、どちらもすばらしいことかと思う。同様な議論は、学会での高校生発表会でも議論となっているらしい。

 それぞれのステップで、その段階にとどまることをしないで、常に上を見て、向上心を持っていることが大切なことになるのであろう。そういえば、最近、サッカーの日本代表の方で、愛媛県の西条の出身だったような気がしますが、イタリアの強豪クラブに移籍したとか。これもそのレベルのらしさを追求して、上を見ていたからではないでしょうか。そんな上を見るためにも、3月に仙台で開催される日本植物生理学会で、高校生発表の機会を設けています。締め切り(2/7)も近くなりました。ぜひ、一度、HPをご覧頂き、申し込みいただければと思います。

DSCN0035.JPG 「・・・らしさ」という点では、今年は冬らしい天候である。それなりに寒くて、仙台でも雪が降っている。ただ、日本海側の雪は、例年の冬らしさを超えている。史上何番目という降雪らしい。小学校の頃に読んだ本に、ろうそくか何かで、線路を暖めて、ポイントの切り替えを維持したというのを思い出した。今は、もっと違ったやり方なのだろうが、もう少し、雪が加減されてもというのを感じ得ない。昨年の夏の暑さもであるが。

 というように、らしさというのは、時代とともに変化するものであり、時代の変化があっても変わらないものもある。という難しさもある。なにより、「・・・らしさ」という枠を保ったり、超えたりしながら、向上するということが、大事なのかもしれない。


 わたなべしるす

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