東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2011年3月の記事です。

【出前授業】今治自然科学教室・特別講義「博士になろう!研究をしてみよう!-東北大・渡辺教授はどのような子ども時代を過ごし、研究者になったのだろうか??-」(3/5)

2011年3月 6日 (日)

 2月には、仙台市内の小学校で「自分作り教育(キャリア教育)」という出前講義を木町通小学校遠見塚小学校で行いました。今年度最後の出前講義は、今治自然科学教室での年度末学習発表会での特別講義「博士になろう!研究をしてみよう!---東北大・渡辺教授はどのような子ども時代を過ごし、どうやって博士、研究者になったのだろうか??---」というものでした。今から、30年以上前の小学校6年生の時、自分自身でも参加し、愛媛の自然を科学する心を教えて頂いたところであり、そうした科学教室で自分の後輩の小学生たちに話ができたのは、光栄でした。2年前の同教室での講義に引き続きというのも、うれしい限りでした。

DSCN0393.JPG 折しも、2日前に日本学士院で「日本学術振興会賞」を頂き、記念の会食のときに、秋篠宮同妃殿下にはこうした出前講義の活動を高く評価頂き、また、本賞の母体である「日本学術振興会」の担当者の方に、出前講義の席で、この賞が次世代育成につながるようにと、励ましのお言葉を頂いたこともあり、とても記念となる講義となりました。

 200名を超える受講生、保護者、来賓の方々の前で、1hrあまりの講義を行い、30年という時代は変わったものの、多くの自然が残っている愛媛・今治の子供さんたちに、自然の中での経験、体験の大切さを話すことができ、将来に向けてのメッセージを、渡辺を例にして話をできたことは、少し身近な「研究者」からの話ではなかったかと思います。なにより、こうした自分の出身地の子供さんたちと将来、一緒に研究することができれば、幸いです。5, 6年生が対象というこの教室、また、2年後に次の受講生に話ができるのを楽しみにしております。

DSCN0420.JPG 最後になりましたが、本発表会でお世話になりました、本会会長の武本先生をはじめとする多くの方々に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。ぜひ、こうした活動に、また、ご協力できれば、幸いです。


 わたなべしるす

 PS. 会議のあとでの懇談会では、この教室が50年目を迎え、途中で様々な危機があったのを乗り越えてこられたのを伺い、半世紀という長い間、続けるヒントを頂いたような気がしました。何より、50年前に、教室内だけでの授業でなく、実際の自然を見ることの大切さに気がついていた先輩方が今治の地で始めたということにも感銘を受けました。

 また、次年度に向けての出前講義のお話しを多くの先生方と議論できたこともありがたいお話しでした。また、お世話になることができれば、幸いです。ありがとうございました。

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有機的連携、新たな研究の創造、その先にあるもの(3/1)

2011年3月 1日 (火)

 ことしも、1/6が終わってしまった。暦で、2月は逃げる、3月は去る、という。もう少ししたら、研究室のメンバーも入れ替わり、新しい体制になる。では、これまでに培ってきた研究室としての有機的連携という言葉がよいのかは不明であるが、連携はうまく継承されるのだろうか。もちろん、単に継承するだけでは、新しいことは始まらない。それこそ、内部だけでなく、これまでも広く行ってきた「共同研究」が、来年度23年度も重要であることは間違いない。この点は継承したい。

DSCN0365.JPG では、それを超える有機的連携という意味で、また、今、labで行っている研究を超えるような新しい研究の創造という点では、どうすればよいのか、頭を抱える。もちろん、これまでに内容は発想をし続けるしかない。時代に取り残されないと言うことかもしれない。出前講義に出かけると、講義のあとの感想文のようなものをいただき、それに対して返事を書いているが、その中にはこちらが驚かされるような発想や、小学生のレベルでこの講義を聴いてここまできちんと考えるのだと、。。。さて、自分がその当時、そこまで考えが至っていたであろうかと、反省をしたり、過去を振り返ったり。そういえば、歴史は繰り返すとも言う。。。

 あと1ヶ月で、今年度を振り返り、これで良かったのか、もっと何か新しいことができたのではないか。大きなミスをしていないかなど、labとしての営みとして、様々なことを考えてみたい。そうした、有機的連携である共同研究、それが生み出すであろう、新たな研究の創造の先に、何を見すえて、10年先がどうなるかを考える時間を作りたい。と思う、今日この頃である。


 わたなべしるす

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