東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2011年7月の記事です。

【出前お手伝い(ボランティア)】仙台市立木町通小学校、放射線計測のお手伝いと現状視察、その3(7/12)

2011年7月16日 (土)

 4/21, 6/3に、仙台市立木町通小学校からお願いされ、放射線計測のお手伝いを行いました。月1回程度の測定というお約束でしたが、渡辺の方も、様々な案件があったり、研究打合せ、出張の関係もあり、十分なサポートをできませんでした。

 そんな折、小学校の方から、連絡をいただき、ちょうどよいタイミングで訪問し、構内の測定ができました。前回の測定場所を継続するとともに、これまでの測定の経験で、大きな値が出そうなところを見ましたが、それなりに通常値より大きな値であったり、さほど大きな値でなかったり。今回は、夏ということで、プール周りの測定も行いました。「ホットスポット」といわれるような大きな数値を示すところはありませんでしたが、気をつけた方がよいような場所について、担当の先生、校長先生などと意見交換ができたのは、何よりでした。また、継続的に、測定をしたいと思います。

DSCN0551.JPG 6/8にイネ品種を田植えをしたものについては、施肥のポイント、出穂しているものの注意点などを、5年生の先生方とお話しできました。よく育っているもの、子供さんたち、先生方のお世話のおかげだと思います。

 お世話になった、熊谷先生、校長先生、教頭先生、5年生の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。これからもよろしくお願いいたしいます。


 わたなべしるす

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夏ですね

2011年7月15日 (金)

短い梅雨も終わり、毎日猛暑が続いています。

涼しいはずの東北でも、この暑さが毎年のことになってしまうのではないかと恐怖しています。

我が家では夏の暑さに参って頭が働かなくなることを「脳ミソがとろける」といっていましたが・・・

少しは流動的でフレキシブルな頭になれるのでしょうか。

 

さて、もうすぐイネのサンプリングが始まります。

温室で育てているイネも大きくなりました。

IMG_1674.JPG

M1イネチームは2人ともサンプリングが初めてなので噂に聞くのみですが、

葯集めはちまちま作業でたいへんだとか。

 

7月27日(水)、28日(木)は東北大学理学部のオープンキャンパスです。

キャンパスツアーや体験授業など、興味ある高校生の皆さんは是非参加してください。

今年度の理学部案内はこちら。高校生向けの広報誌です。

私は生物学科出身ですが、毎日青葉山へ登るのが苦でない人にとっては、

理学部キャンパスは緑に囲まれたとても良い環境です。

山登りが苦になる人は、バスか原付で行きましょう。

健康になれると思って毎日歩いて登るのもまたよし。

 

M1 山村 香織

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【出前講義】宮城県仙台第三高等学校・SSH特別講義「高等植物の自家不和合性--その分子機構とそこに至るまでの道のり--」(7/12)

2011年7月13日 (水)

 先週の土曜日には、「未来の科学者の卵」で、高校生100名に対して「自家不和合性」について講義を行いました。今回は、宮城県仙台第三高等学校・SSH特別講義と言うことで、理数科1, 2年生を対象にして、「自家不和合性」、「キャリア教育」をあわせた、2hrあまりの講義となりました。2hrで2コマ分をやりましたので、少し駆け足になりましたが、。。仙台第三高校にくるのは、科学者の卵の広報以来です。

 自家不和合性の講義では、土曜日の講義同様に、よく目にする作物の花の名前を答えてもらうもの。今回も同様に、結構知らない人が多いのは、ちょっと困ったものだなと。。。小学校の頃に、花を見たりするようなことを経験してこなかったのでしょうか。。この経験不足をSSHの活動でカバーしてほしいと言うことを感じました。

DSCN0865.JPG 今日の講義でもそうでしたが、動画の威力は、すごいもので、自家不和合性、受精のところ(名古屋大・東山先生からお借りしたもの)は、いずれも「へーーー。」と言うようなものでした。

 後半では、こうして自家不和合性の研究を始めたというか、今もやっているというか、そんな渡辺が、どの様な小学生から、高校生になり、今に至っているのか、その過程での決断などをお話ししました。

 最後の15minほどは質疑の時間でしたが、自家不和合性に関する多くの質問をもらいました。もし1つの個体しかなかったら、それは絶滅するのか。また、交配によって多様性が高まるのは分かるが、集団内にS対立遺伝子が少ないとだめではないのかとか。かなりシビアな質問もあり、さすがという面を見ることができたのは、SSHの活動の効果だと思いました。ぜひ、SSHの様々な活動を通して、科学的な考え方、論理的なことを身につけてほしいと思いました。今日の受講生達の課題研究の発表は、来年度の理数科の日になるのだろうと。今年の発表を上回るような発表を期待しています。

 最後になりました、講義のお世話になった、生物の千葉先生、校長先生、教頭先生、他多くの方々に、お礼申し上げます。ありがとうございました。今後もよりよい連携ができればと思いました。

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 わたなべしるす


 PS. 今日、JSTのSSHの担当の方から、神戸で開催される全国大会でのポスター発表のコメントをする係というか、質問をする係というか、そうしたものをお願いされました。渡辺も多くのSSHに関係し、運営指導委員も多く引き受けております。これからのそうした指導を良い方向に向けるためにも、良い経験をさせてもらうことだと思います。今から楽しみにしております。


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3/11(金)、14:46から今日まで、その15(7/11)。

2011年7月11日 (月)

 前回のその14を記してから、あまり時間的にたっていませんが、今日が震災から、ちょうど4ヶ月。14:46には、黙祷と思っておりましたが、諸般の事情で、数時間遅れでとなりました。亡くなられた方々に、哀悼の意を表します。

 ここ数日、大きな地震があり、研究室にいてもよく揺れます。新聞か、netかわかりませんが、1ヶ月説とかいうのもあるとか。いずれ、気象庁のコメントでは、しばらくきのうくらいの地震はあるとか。もちろん、その程度の地震では、研究室に特に被害はないと思いますが、まさに、忘れた頃になので、気をつけないとと。。

 どこかの新聞紙上には、明治三陸大津波より、被害者は少ないという文字が。確かにあのときの構造物の強度、地震に対する考え方などを考えると、数字的には少なくても、被害の状況は、大きいのではと思います。津波も、まして、当時はなかった、原発の水素爆発など。震災以来、仙台空港の近く以外の被災地を訪れていません。いろいろなこともあり。また、カメラを向けることも。そういえば、昨日も、高校生を対象にした「未来の科学者の卵」でも、被災地の先生方とお目にかかって、是非、一度いらしてください、出前講義をとお願いされ、何とか言ってみようと思っております。また、講義を行う前に、津波、原発被害を受けている受講生がいることを考えたとき、最初は言葉に詰まりそうになり、何とかそれをこらえて、講義を行いました。

DSCN0813.JPG それにしても、今回の3/11の大地震が、日本の近くの地面というか、地殻というかそういうところに与えた影響は多いのだなと。三陸沖だけでなく、日本の様々なところで毎日のように地震が起きています。それも、このところ、多くなっているような気がします。たとえば、動物であれば、第六感のようなもので、退避できるのかもしれないですが、人間には、それがないのか、どうなのか。何か知るすべがないのか、あっても、もちろん、退避できるのかということもありますが。

 それから、前にも書いたようなことですが、頭の中の時計が、1ヶ月遅れだと。。。緊張の糸を緩めてしまうと、どうしようもないところまで落ちてしまうというように、体の方が、対応しているのではということをいわれる方も。確かにそうなのかもしれません。緩めたとき、それが戻るの恐ろしくて、緊張しているまま。。。というような。なので、いつまでたっても高いテンションのまま。体に負荷がかかるばかりなのですが。。。かといって、地震が起きない、放射能汚染が止まる、復旧が迅速に起きるなどが、担保されないと、。。ということなのかもしれません。

 そういえば、今日、東北地方も梅雨が明けたとか。いつも梅雨が明けなく、じめじめした梅雨が多かったような記憶が。。。梅雨明け10日というように、しばらく天気もよいとか。。。つゆらしい雨が降らず、バケツをかやしたような大雨が。。今日も、県境を越えたところまで、大きな雨雲が。。。少しでも雨が降れば、焼けた地面が冷めると。。。。

 3/11の直後、かなりのことが、「超法規的処置」がされたような気がします。ところが、沿岸部の大きく積まれた山のようながれきは、4ヶ月そのまま。いつになったら、どこでどうやって処理がされるのか、何のために、そこに集めたのか。もちろん、ばらばらよりよいと思いますが、。。何とか、迅速に、どこかに片付ける、焼却するなど、できないのでしょうか。。俯瞰的立場でものを見ている方々、是非、早急な対応をお願いしたいと思います。それが切なる願いです。。。


 わたなべしるす

 PS. 明日は、仙台第三高校のSSHの講義と仙台市立木町通小学校での放射線量の定点観測です。また、その結果は、後日報告します。

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【出前講義】JST・未来の科学者養成講座・「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」特別講義(7/9)

2011年7月10日 (日)

 前日にも案内したとおり、一昨年度から始まった、all 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」で、7/9に、「自家不和合性・植物の生殖」の講義を行いました。植物の生殖の意義、自家不和合性の実態、身の回りにある自家不和合性現象という内容でした。いつもであれば、6月の開講であったのが、3/11の大地震の関係で1ヶ月遅れになりました。毎年受講生の雰囲気が違うこと、また、多くの関係者の方々がいらしていたのは、ありがたい限りです。

 いつものことかもしれないですが、普段見慣れている「作物の花」を見てもらい、その作物をこたえてもらうことをしましたが、意外に皆さん、周りの食べるものを見てないのだなと、。。最初の開講式で、小谷先生が、「自然に対する畏敬の念」という言葉を使われたのですが、そうした意味で、一番身近とも言える自然の観察をする大切さを物語っているような気がしました。

DSCN0854.JPG 自家不和合性についての動画と、名古屋大・東山先生から講義用にお借りしている「受精の動画」を見せたときのインパクトは、大きいものがあったようです。どんな説明よりも、まさに、百聞は一見にしかずということだと。。。。。

 最後に、レポートを書いてもらいながら、講義の質問をとりましたが、かなりたくさんの質問をもらいましたし、こちらがうまく、自家不和合性の喪失と栽培化ということを伝えられなかったのかもしれません。わからなかったヒトは、渡辺までmailをください。できるだけ、わかるように説明しますので。

 この特別講義では、12月にキャリア教育を講義します。お楽しみに。

 最後になりましたが、写真撮影などお手伝いいただいた研究室の皆さん、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

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 わたなべしるす

 PS. 受講生に配布されていた、「東北大学理学部物語」と言う刷子があり、研究室のM1の山村さんの取材記事が出ていました。研究室のメンバーがこうした大学のパンフレットに登場するのはうれしい限りです。電子版でもpdfで見えるようになるとか。そのときには、また、報告します。

 科学者の卵のHPにも関連記事があります。合わせてご覧ください。


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