東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】和歌山市立名草小学校・特別講義「まめのひみつ--どんなまめがあるかな???--」、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(11/17)

2011年11月18日 (金)

 前の週は、市内の七北田小学校で、花を解剖して、ばらばらにして、観察をする出前講義でした。今週末にかけては、和歌山県和歌山市の小学校へお邪魔しました。和歌山県への出前講義は、2009年に和歌山県立日高高校に行って以来です。日高高校の先生、生徒さんたちとは、コアSSHのダイコンコンソーシアムで、毎年お会いはしているのですが。。

 今回の出張について、この小学校かを書き始めると、ずいぶん長くなってしまうのですが、しばらく紙面をいただきます。渡辺が大学院生、M2の時、はじめて、農水省の試験研究機関の1つである、「野菜茶業試験場(野茶試)」に伺いました。そのとき、アブラナ科植物を研究している育種部第4研究室の研究員をされており、その後、内地留学で、渡辺がD1の時に、日向研究室に来られ、それ以降、ずっと、アブラナのことを教えて頂いていたのが、釘貫さんでした。その後、いろいろあって、なんと、この4月から、今回訪問した、名草小学校の2年生の担任の先生に。渡辺もこれまで多くの出前講義をやってきましたが、小学校の先生方の大変さは、いつ伺っても、感じておりました。そんなところで、新たな出発とは。。。びっくりでした。

 そんなつながりで、今回は、2年生の2クラスでの特別講義と3年生3クラスでの特別講義となりました。3年生は、今年、仙台市内の七北田小学校、木町通小学校で経験していましたが、2年生は初めて。そんなこともあり、まず、1時間目は、2-2の釘貫先生の授業風景を拝見させて頂き、子どもたちの感触をつかんでからの、講義となりました。

DSCN1789.JPG 2年生の2クラスに、「まめのひみつ--どんなまめがあるかな???--」ということで、毎日食べているいろいろなマメ、ダイズ、ピーナッツ、モヤシなどを見てもらい、次に、西表島というか、石垣島で見つけた「モダマ」という50cmを超える大きなさやになるマメを見せると、「ほんもの???」という声が上がりましたが、順番に観察して、鞘を降って中にマメがあるのを音で確認したり。こんなマメを見たのは初めてだったようで、とてもうれしそうだったのが、印象的でした。

DSCN1741.JPGのサムネール画像 午前中の3, 4時間目は、4年生に「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」ということで、アブラナ科植物のBrassica oleracea内の交配できるものだけど、形が違う。そんなものを見てもらってから、それを合体させたらという講義でした。いろいろな小学校でもやってきましたが、4年生でやるのは初めて。植物のでき方の基礎というか、葉っぱが出て、茎が伸びて、花が咲く。それを一連のものとして考えることができるか、ということなのですが、3-6年生で繰り返して、こうしたことを学習して、植物の成り立ちをtotalに理解できるのだと。その意味では、4年生には少し難しい課題だったのかもしれないですが、とても論理的に、説明したり、質問する子供さんもいて、よく考えているなと、感心しました。

DSCN1762.JPG 午後からは、校長先生とこれからの連携、取組、等を含めて、いろいろなことがおはなしできたのは、うれしい限りでした。校長先生は「本物」を大切にされていて、それは、自然の中にある、様々な本物を見ることにもつながるのだろうと。近くには野山があり、自然も豊かです。是非、そうした自然の変化を観察することで、科学の目を持つ未来の科学者が育つのだろうと。。。
 最後になりましたが、お世話になりました、山本校長先生、教頭先生、4年生担任の宮本先生、2年生担任の釘貫先生をはじめとする多くの先生方にお世話になりました。これをきっかけによりよい連携ができればと思います。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 学校に入ったとき、二宮尊徳の像を見かけました。今の小学校では珍しく、渡辺の通っていた今治市立桜井小学校にもなかったような、そんな気がして、懐かしさというか、やっぱり、小学校にはと思いました。

DSCN1723.JPG





≪ Prev  | diary Top | Next ≫

ARCHIVE