東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

シナノキのつづき

2012年6月29日 (金)

先日ダイアリーに書いたシナノキの観察を、今朝も行いました。(先週の金曜日は開校記念日でお休みだったため、観察できず、もう種が出来て、落ちてしまっているのではないかと少々不安に思っていました。。)

今朝の状態はというと、、、
祝☆開花!

DSC02088.JPG写真のような、"弾ける形"の花をつけていました。木全体を見ても、開花している花が多く、まさに、開花ラッシュかと思いきや、、、

よく見ると、雄しべはカラカラに乾燥していて、開花ラッシュ後であったということが分かりました。もっとよく花を見てみると~、、、雄しべが多い!ことにも気付きました。それがこの花を"弾ける形"に見せる要因なのです。

詳しく観察したくなったので、新しい1つの命の可能性を奪ってごめんなさい!と思いながら、花をとり、観察することにしました。

DSC02091.JPGすると、

DSC02093.JPG
がく 5つ
花びら 5枚

見慣れたアブラナより、1つずつ多い。。

注目の雄しべは、、,

DSC02095.JPG30本!

アブラナ
雄しべ:雌しべ=6:1
と比較すると、

シナノキの
雄しべ:雌しべ=30:1
は、かなりの一妻多夫と言えると思います。
 
この構造、サクラと似てるかも!と思い調べてみると、
 
分類は、
シナノキ-アオイ目
サクラ-バラ目
アブラナ-アブラナ目
であり、
 
アオイ目はバラ目よりも、アブラナ目に近いということが分かりました。見た目と分類は違うのか、、、と、、、なぞは、深まるばかりです。また、シナノキの花を手で分解をするのは、想像以上に大変でした。
 
人間による作業の不可能を可能にする、ピンセットの発展を、とてもありがたく思った早坂でした。




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