東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【招待講演】第54回日本植物生理学会年会のPCP特別企画ランチョンセミナー「論文投稿から審査、受理に至る過程」で講演(3/21)

2013年3月21日 (木)

 昨日がお彼岸の中日。仙台では寒さが幾分ありますが、3/17には、四国・松山でのソメイヨシノの開花。岡山は、開花しているところもあるようですが、毎年測定しているところがまだのようです。特に、当日は、前日まで暖かさから、一転全国的に寒くて。。。そうした中で、3/6にもお知らせしましたが、岡山で開催された第54回日本植物生理学会年会のPCP特別企画ランチョンセミナー「論文投稿から審査、受理に至る過程」で、「論文の審査では、どのようなことが見られているのか ~審査される前に考えておくべきこと~」というタイトルで、論文を書くためというか、論文を一通り書いたあとに気をつけること、というようなイメージで話をさせて頂きました。ランチョンと言うことと、企画がよかったのか、聴衆は、200名近く。。。(もしかしたら、200名を超えていたかも。。)ありがたい限りでした。

 前後にお話頂いた、京都大・鹿内先生、理研・榊原先生のように、論文というもの(科学的・論理的整合性、論文の新規性)は、とか、論文の基本情報(Impact factor被引用数h-index)、PCPへの投稿のadvantage(decisionまでの速さ、)というようなことより、もっと基本的なこと。自分でも経験がありますが、例えば、AというJournalに投稿した。ちょっと背伸びをして。でも、審査結果は、だめ。。。さて、。。。というとき、結構、へこんでいるわけです。自分としては、このJournalにいけると思っていたのに。ところが。。。そうしたときに、結構、冷静な対応ができない。新しく投稿するJournalの投稿規定(Instructions to authorsのようなもの)もあまり見ないで。。というのも、BというJournalの引用とか、Figureの表記とか、結構違っているわけで。。それをきちんと変更しないで出すと、いかにも、Aがだめだったので、Bにしたのだなと。。。たくさん、論文を編集しているEditorなどには、そうしたことがわかります。そうしたとき、なんというか、心を込めて、この原稿を作ったのではなくて、いろいろな意味で、突貫工事でやったのだなと。。。もちろん、原稿の作成でですが。ただ、そのときに、dataの中身の信頼性が、そうした表記で危ぶまれるわけではないわけですが、そのように思われても、仕方ない。。そうならないように、日頃から、それぞれにあわせて、きちんとしたものをつくって、投稿する。当たり前のことですが、結構できてないわけです。

DSCN5812.JPG これは、投稿原稿に限らず、生活一般というか、普段の研究生活というか、教育というか。どこででも、共通することではないかと。そういえば、自分の師匠だった日向先生がこんなことを。。。「ほぼだいたい何かができたというところは、90%終わっているわけでなく、50%くらいしか終わってない。残りをきちんとするための時間というのは、最初のほぼ終わったと同じくらい時間を要する」と。。そんなことを思い出させてくれた講演でした。

 最後になりましたが、今回のランチョンセミナーに招待頂きました、Plant Cell Physiol.編集委員長・山谷先生、Oxford University Pressのみなさまにはお世話になりました。ありがとうございました。また、こうした機会でお世話になることがあるかと。また、よろしくお願いします。


 わたなべしるす

DSCN5810.JPG PS. 今日は3/21と数字が並ぶ日。1982年には、「浦河沖地震」が。。。M7.1だったと。。ちょうど、高校2年の春休みだったためか、四国では、地震がほとんどない頃。そういえば、というくらいしか、記憶にないのは。。。これからは、地震が気になることが多くなるような。。。


≪ Prev  | diary Top | Next ≫

ARCHIVE