東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2013年3月の記事です。

ともに、前へ

2013年3月31日 (日)

ご無沙汰しております。
M2の前田です。
後3時間後には新社会人となります。

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こんな街で新生活です。

先の日記にも書かれていたとおり、
日本育種学会第123回講演会に参加してきました。

学会では
「ポスターさえあればなんとかなる。」
を実証してまいりました。
正確に言うと、ポスターしかありませんでした。

学会前日、ラボ生活を共にしたiMac、魚、植物、そしてラボのみなさんに別れをつげ、仙台をあとにしました。
横浜につき、荷物を待っていたのですが、こないこない。
引越し業者から連絡があり、荷物をロストしたとのこと。

学会参加にあたって、よく上の格言を聞かされていましたので、
ポスターだけは手荷物でもってきていました。

(さすがにジャージで迎えるわけにはいかず、
急いでスーツを買いましたが。)

迎えた日本育種学会ですが、
たくさんの方が聞きにきてくれて、有意義な時間をすごすことができました。
多くの方に「おもしろい。わかりやすかった。」と言っていただき、うれしいかぎりでした。

また、貴重な意見も聞くことができました。
やはり母国語での研究発表は双方向にコミュニケーションが出来ていいですね。

国内学会へ参加する事の重要性を認識しました。
発信し、そして受信することが必要ですね。
学会参加の際は、ポスターさえあればなんとかなります。
いっぱい発表し、吸収し、ますますの研究発展を願っております。

ps.
先輩方、後輩達、この子達のお世話よろしくお願いします。
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前田

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26度目の春

2013年3月30日 (土)

 

2012年度も残すところ1日とちょっととなりました。

仙台は昼間の日差しが徐々に春らしくなり、桜が見れる日が近づいているように感じます。

 

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こちらは我が家にあるモンステラという観葉植物。

冬の間は何の変化も見られなかったのですが、

最近ふと見てみたら、新しい葉が出てきてました!!

我が家にも春がやってきております。

 

4月生まれの私は26度目の春を迎えておりますが・・・

私にとって"春"は実は危険な季節。

秋や冬より食欲が増し、体に異変が生じる。

友との別れに素直な言葉を送れない。

人見知りの私は、新しい人との出会いに緊張する。

小さいころからの性格ってなかなかなおらないものですね。

 

話は変わりまして・・・

M2の3人(前田、山村、こぶしろ)は、3月26-28日に東京農業大学で開催された

日本育種学会に参加してきました。

 

 

育種2013春.JPGのサムネール画像のサムネール画像

 

ポスター発表があった学会最終日は、大変気持ちの良い気候で

桜も満開。

3人のポスター発表にも多くの方が見に来てくださり、

有終の美を飾れたのではないでしょうか。

 

自家不和合性に詳しい方、興味のある方とのやり取りの中で

自分に足りていない知識を再確認できたり、

研究に対して面白いと思ってもらえるうれしさを覚えたり、

このような経験を経て、面白さや楽しさが実感できるのだと思いました。

 

最後の最後までサポートしてくださった皆様に心より感謝申し上げます。

 

では最後に

2013年度も自分にとっての"面白い"を探し続け、そして発信し、

周りの人にとっての"面白い"も受信していきたいと思います。

 

こぶしろ

 

 

 

 

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2012年度を振り返って。。(3/29)

2013年3月29日 (金)

 明日、明後日が、ちょうど、土日となることから、少し早いですが、2012年度を振り返ることにしたいと思います。2011.3.11があった2011年度の翌年度。昨年度の同じ頃の記事にも書きましたが、昨年度中にほぼ復旧し、震災前とほぼ同じ形で実験ができるようになったと思います。ただ、震災で解凍してしまい、使えなくなったサンプルなどもあり、本格的な再スタートの年度になったと言わざるを得ないかもしれません。

DSCN5796.JPG 研究面では、Ito-Inaba et al. 2012, Watanabe et al. 2012という2つの論文だったのが、。。もう少し何とかできたというか、そうしたものもあったと。。。ぜひ、2013年度には、そうしたものの遅れを取り戻して、論文発表を行いたいと思います。研究面として、2つの受賞(日本育種学会・第122回講演会優秀発表賞, 第20回日本育種学会中部地区談話会・優秀発表賞)があったのは、これからの論文発表に大きな弾みがついたと思っています。

 教育面では、2名のM1を4月にお迎えして、3月には3名のM2の方が無事、修士課程を修了できました。3名の方々は、それぞれ、出身大学も異なり、得意とするfieldも異なっていましたが、いろいろな面で協力して、国際会議で発表したり、何より感動というか、すごいと思ったのは、卒業式をパスしてもよいので、学会発表をという気概。このことを糧にして、それぞれの道でがんばって下さい。もちろん、こちらが何か協力できることがあれば、いつでもwelcomeですので。大きく成長してくれるのを楽しみにしています。また、うちの研究室の特色でもある、学生アルバイトさんとのコラボ。4名(最初は、5名)の新しい学生アルバイトさんも4月から来てくれ、実験、研究がスムーズに進むように、うちの学生さんとコラボしてもらえたと。下の学年の方々に実験を教えるということによって、自分自身もよりしっかりとした自覚を持つことができると思いますので。それから、文章を書くと言うことには、少しずつですが、力点を。HPからの学生さんからの記事も少しずつ増えたのではと思います。学生時代には、文章を書くことは苦手でも、社会人になれば、起案書から始まり、様々な書類を書きます。その点では、研究室にいる間に、少しでも、文章を書くことに親しむシステムをと思った次第です。

DSCN5805.JPG 社会貢献ということでは、今年度のアウトリーチ活動は135件。講義等を行った人数は正確に把握できておりません。件数が件数だけに、毎回の参加者を記録することもできず。その代わりといっては変かもしれないですが、出前講義のレポート・感想をいただいた児童・生徒の皆さんには全て返事を書きました。その総数は、6,100通になりました。レポート・感想のないような基調講演のようなもの、PTA、保護者向けなども多数ありましたので、参加者総数は、8,000人近いものがあるのではと推計しています。こちらからの手紙がこれからの学習、普段の生活の励みになれば、幸いです。また、ここに実数として出すことはできませんが、出前講義等に伺ったあとに、mailでの質問なども多数ありました。主に高校生ですが。そうした方々とのやりとりもありました。こうした活動の中でも、不思議なヒトのつながりがたくさんありました。世の中が狭いというか、不思議なことです。それから、4月~12月に8回の愛媛新聞日曜版コラム・道標も、無事何とか終わることができました。連載ものを持つことの大変さというのを、この年で理解することができたのも、これからの様々な活動に活かすことができるのではと思っております。

 先日も記事があったと思いますが、研究室ができた2005年の11月から技術補佐員として、研究室内の様々なことに貢献頂きました、宮野さんがこの3月で離職されることになりました。研究室内でのどの様な事柄であっても、研究室の発展に寄与して頂ける方々、もちろん、全ての方々ですが、そうした方々を、「重要な戦力」と思っておりましたので、。。(とある、映画の台詞をもじったもので、申し訳ありません。。。)。ということで、研究室を運営する上での本当の基礎基盤の部分を支えて頂いておりましたことから、余人を持って代えがたい人材でした。ご事情によりということで、断腸の思いで、。。。本当にこれまでの7年半、ありがとうございました。これまで基礎基盤をつくって頂いた7年間のものを、さらに発展させていくことが、残されたものの使命と思って、精進したいと思います。本当にありがとうございました。

DSCN5808.JPG 最後になりましたが、今年度も皆様、ありがとうございました。次年度もよろしくお願いします。


 わたなべしるす

 PS. 仙台はやっぱり、この冬は寒かったようです。きのうが、ウメの開花だったとか。。。愛媛の頃には、お正月には咲いていたのを見たような。。。一方、ソメイヨシノは、来月の10日頃にはとか。。。余りに縮まっているのは、寂しいです。花は順番にゆっくりとと思いますが。。。このところの暖かさのおかげでしょうか。。。

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お世話になった皆さまへ

2013年3月27日 (水)

事務補助の宮野です。
私事ですが、3月末をもちまして退職することとなりました。

今日は勤務最終日で、花束と色紙をいただき、
帰宅して早速飾りました。

色紙の寄せ書きというのは、学生さん(~児童)の文化なような気がします。
渡辺研でもマメに色紙を用意し、ラボメンバーの門出をお祝いする様子を、幾度となく目にしてきました。
華やかな色合いや、個性的な手書きの文字。
私宛に色紙をいただく機会は、これが最後のように思います。
お忙しい中ありがとうございました。

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渡辺先生をはじめ、多くの方々にお助けいただきながら何とかやってきた7年でした。
7年・・・。7年?。
一瞬に感じるのは歳のせいなんでしょうかね。恐ろしいことです。

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末筆になりましたが、
新しい領域にチャレンジし続ける渡辺グループの益々のご発展と、
皆さまのご活躍とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

長い間お世話になり、誠にありがとうございました。
宮野
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(フルセイルコーヒー一番町)







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ゲノム研究の広がり

2013年3月27日 (水)

この時期は例年学会ラッシュのため,色々な学会の定例大会が開催されています.
私も先週22日(金)に小集会のみですが,古巣の園芸学会に参加してきました.
場所は新宿からJRでおよそ30分,ほどよく都会から離れた東京農工大小金井キャンパス
でした.

そしてニュースでも報道されているように,東京は桜がちょうど満開でした! 
気温も暖かく,絶好のお花見日和だったと思います.
大学構内の桜も満開.沈丁花もちょうど咲いていて,よい香りに癒されました.

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さて,参加した小集会は「次世代の園芸研究を見据えた先端ゲノム研究」と題され,
異なる専門分野の方々がそれぞれの視点でゲノム研究を語る会でした.
第一回でしたが参加者は50人以上いたんじゃないかと思います.

園芸学は言葉通り,園芸作物全般(野菜,果樹,花卉)を対象にした研究分野です.
私も学生時代からユリを対象に遺伝学,生理学,生態学などの面から研究を行っていました.
ただ,園芸作物は種類そのものが多いため,どうしても密度濃く研究を進めることが難しく,
他分野とは違って個々の研究スピードは必ずしも速いとはいえません.
また,基礎研究よりも農業への実用化を念頭に置いた研究を行う傾向が強い分野です.
そのためなのか,ゲノム研究もようやく始まりつつある,というのが現状です.

今回の話題もどちらかというと,ゲノム研究に関する最先端情報を駆使するというより,
基本的な部分を応用して農業に役立てるための手法に関する内容が主でした.
今のところ園芸分野で最もゲノム情報が活用しやすいのは,客観的評価のしやすい病理関係
であり,品質や外観に対しては,ゲノム情報を活用するよりも自分の目で見て選抜育種する
ほうが効率的でかつ優れている場合が多いそうです.
花色に関する育種などは育種家個人のセンスも問われますからね.
園芸業界においてはまだまだ人間による評価は欠かせないようです.

ゲノム研究で得られた知見をどう生かすかは,今後の課題であると思います.
同じ知見であっても見方によってその活用法は大きく変わります.私もなるべく広く
多面的な視点を持ち続けたいと思います.

さか

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