東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】山形県立鶴岡南高等学校理数科・SSH理数セミナーI・研究室訪問、実験実習「バナナからDNAを」、特別講義「自家不和合性、植物の生殖」(3/22, 29追記)

2013年3月22日 (金)

 昨日は、日本植物生理学会で、PCP特別企画ランチョンセミナーでした。数日前までが春を通り越したような天気だったに対して、例年並みの寒さだったですが、会場の熱気はかなりのものがあったのが、何よりでした。昨年度も年度末に、研究室訪問と実験実習などを行ってもらった山形県立鶴岡南高等学校今年度から、SSHに採択されて、本格的にこうした活動が、deepにできるようになったのではと。何より楽しみにしております。昨年の時にも書きましたが、渡辺の師匠の日向先生が、市町村合併前の旧藤島町出身で、鶴岡南高等学校の卒業生。今年度は、旧藤島町の方はいらっしゃらず、残念でしたが。。。

DSC_8711.JPG 最初は、「バナナからDNAを」という、先日、小松高校で、実習指導をした実験。簡単そうですが、意外と。。食塩水でつぶして、濾過して、洗剤を入れて、エタノールで析出させる。グループに分かれての実験でしたが、各グループごとで、実験のやり方、細かさなどが違っていて。自分たちだけのことに、いっぱいいっぱいだったかもしれないですが、次回から、こうした実験の時、ぜひ、他のグループがどうしているのかを、観察してみて下さい。自分たちよりも、よいところ、そうでないところが見えてきますので。もちろん、全部のグループで無事DNAは析出して。ほっとでした。この実験に引き続いて、2つの班に分かれて、研究室の中と、外の見学。ここでは、院生の方々に説明をお願いしました。普段見ないような設備、植物の栽培など、ちょっとした気づきがこれからの課題研究のヒントになると思いますので。最後に「自家不和合性、植物の生殖」の講義を。もちろん、自家不和合性というのは、渡辺の師匠の日向先生から、渡辺が教えてもらって、今も研究を継承しているテーマ。日向先生の後輩の方々と将来、一緒に研究ができればと思ったりしながら、お話をしました。最後に見てもらった、受精のところ動画。トレニアの。これも、鶴岡南高等学校の卒業生で、名古屋大の東山先生が撮影されたものと。そんなことも説明したら、あっという間でした。講義の最後にはいくつかの質問も。とても一生懸命な半日ではなかったかと。

DSC_8775.JPG 最後になりましたが、今日の実験、講義、研究室見学をお手伝い頂いた、研究室の大学院生、スタッフの方々に感謝します。ありがとうございました。来週、また、研究室見学があり、それが今年度最後のアウトリーチ活動になるかと。

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 わたなべしるす

 PS. 今日(3/29)に、生徒さんからの感想を頂きました。DNAをとった感動、植物も生殖という点では、必死だということ、世界トップクラスの研究ということ、「何が起きるわからないことを想定しておかないといけない」、自家不和合性のことなど、positiveにとらえてもらえた時間だったのだと。。ありがとうございました。また、次年度も楽しみにしておりますので。



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