東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 5年生「いろいろなイネを栽培してみよう」(5/30)

2013年5月30日 (木)

 イネを使っての実験は、今年は5/4, 5/28に記したとおり、仙台第一高等学校も。そちらでは、同じ遺伝的背景で、違う遺伝子を入れた(introgression line)も使って、生育調査などを開始しています。

 こうしたイネでの活動を始めたのは、七北田小学校のNSPでの「いろいろなイネを栽培してみよう」。今年で4年目になります。昨年度退官された、ゲノム継承システム分野の佐藤(雅)先生が、旧農研時代から集めておられたアジアの様々な地域のイネの種子を分譲頂き、それを栽培してみれば、日本国内のイネの多様性よりも遙かに、大きな多様性が見えるだろうということで始めました。苗立てまでは、仙台第一高等学校と同様に、PDの坂園さんとM1の田口さんにお世話になりました。

DSCN6405.JPG あいにくの小雨模様だったですが、今年度は、まず、最初に講義を。というのも、自分たちが植えるイネ品種、「Gemdjah Betom」、「IR-28」、「Kasalath」、「Peta」、「Tepa I」、「コシヒカリ」、「ななつぼし」、「日本晴」、「ムラサキイネ」、「ひとめぼれ」の10品種がどこに由来して、どの様なものなのかを、世界地図を使って、説明して、そんな場所なのだという感触を持って頂きました。その時に、知っているイネ品種名を来たところ、ずいぶんたくさんの名前を知っていて、普段から自分たちの食べているものをちゃんと理解しているのだなと感動でした。まさに、「国際植物の日」にふさわしい出前講義になったのではと思いました。

DSCN6413.JPG 講義の後半には、各グループに分かれて、例年通り、バケツに移植しました。今年のイネの生育はとてもよくて、いつも植える成苗よりもっと生育がよいのではと。七北田小学校の水田に植えてあった苗は、田植機用の幼苗くらいのを植えたものらしく、その違いもわかってもらえたのではないかと思いました。

 夏休みのサマースクール、秋の出前講義の時に、観察会を行いますが、ぜひ、毎日見てあげてください。とある農業高校の先生から聞いた言葉に「主の足跡が一番のこやし」と。毎日、見に行くことが、植物にも、観察をする小学生にもよいことではないかと。ぜひ、実践してください。。

 最後になりましたが、今回の田植えの準備をいただいた、理科専科の椎名先生、5年生の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。イネのこと、よろしくお願いします。 

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 わたなべしるす

 PS. 講義のあと、教頭先生と教育のことについて、ひとしきりの議論ができました。同じ「共通一次世代」ということで、自然が豊かであったり、半ドンであった昔のよかったことなどを、時代を超えた教育のあり方という点で、お話しできたことは、今後の出前講義等、様々な活動に活かすことができればと思いました。

 PS.のPS. 昨年まで、木町通小学校でお世話になっていた先生が、七北田小学校に異動になり。。。今度は、NSPでお世話になることに。。。世の中、狭いなと。。また、後日、掲載しますが、7/25(木)に市内の中学生向けに、「大学探検2013」を仙台市教育委員会との連携で行います。詳細が決まりましたら、また、お知らせします。多くの出前講義でお会いした生徒さんとまた、再会できるのを楽しみにして。。。

 PS.のPS.のPS. 今日の講義で使う大事なもの(何かというのは、。。。ご容赦を。。。)を、labに忘れてきて。。。そんな日に限って、携帯不携帯。。。。青くなるというのを通り越して、白くなったのでした。。小学校で電話をお借りして、labに電話を入れて。。。。伊藤さん、坂園さん、増子さんという連携で、事なきを得ました。というより、多大なるご迷惑とサポートを頂きました。本当にありがとうございました。

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