東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】「東北バイオ教育プロジェクト」研究成果発表会・コメンテーター(3/23)

2014年3月23日 (日)

 昨日までの寒さも少し和らぎ、春らしくなってきたようです。。。天気予報を見ると、1 weekほどは暖かく、10oCを超えるようです。そんな中で、今年度最後のアウトリーチ活動が、「東北バイオ教育プロジェクト」研究成果発表会・コメンテーター「東北バイオ教育プロジェクト」は、協和発酵キリン、リバネスのサポートによる東日本大震災復興支援プロジェクト。岩手、宮城、福島の6校の高校、高専の生徒さんたちによるバイオ研究。この中の1校、福島県立新地高等学校の「環境制御型農業における育成培地の研究」を実際に学校に訪問して指導したり、あるいは福島県内での発表会のポスターでコメントしたりして。。。その研究内容を発表。他には、発酵、バイオ燃料生産、堆肥、自然浄化、多糖バイオマスなどあり、より現場思考の研究という実感でした。

DSCN1966.JPG ハツカダイコンの水耕栽培というチャレンジングなテーマというのは、昨年の学校訪問と出前講義の時からわかっていたのですが、葉菜類・花菜類の水耕栽培というのは、これまでも農業高校などへの出前講義で拝見していましたが、根菜類での水耕栽培はかなり難しいというのが実情です。それでもやってみようというのが、よいことだと。。。それでも昨年7月に伺ったときより、ずいぶんと球形のハツカダイコンになっていたのは、かなり進歩したのだなと。。。もう少し発展させるためにも、通常の土での栽培をしているときにダイコンの根系が土壌からどの様な影響を受けるのか、そうしたことをもう少し考えてみると言うのがよいのでは。「つち」という物理的に堅いものから、どの様な影響を受けるのか、そんなことをヒントにして。。。。それが、ハツカダイコンの本当の姿を知ることにつながり、植物の不思議を知ることになるのであろうと思いますので。あと、高校生の発表で気にかけてないのが光条件。「ルクス」と言う単位で計っているようですが、確か、これはヒトが明るいと感じるかどうか。そうでなくて、そこに光の密度がどれくらいあるのか、という「光量子密度」を計ることが大事で、単位は、マイクロアインシュタインというのだったと。光量子密度計は簡単に手元には入るものではないですが、どこかとコラボして、やってみて下さい。

 これで何とか今年度のアウトリーチ活動も終わりました。また、新年度から気分も新たにlabの研究の発展とともに、アウトリーチ活動もできればと。。。それが、東北復興、日本の復興に人材育成という形で、貢献できるのでしょうから。。。


 わたなべしるす

 PS. 6校の中で唯一の高専の発表は、一関高専。そこで実験指導をされているのは、渡辺が農学部で助手をしたとき、学生実験、研究室で指導をしていた中川先生。世の中狭いなと。。。さらなる発表を期待しております。また、岩手県立高田高校の指導をされていたのは、渡辺の分野で助教授の菅野先生のお弟子さんであった慶應大の伊藤先生。今は、藻類の研究をされているという感じでした。


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