東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/2)

2014年6月 2日 (月)

 週末がオープンラボ。その暑さのまま、今週も始まり。。風は少し涼しいものの、仙台では今日も25oCを越えたとか。。。さすがに、もう少し涼しくなってほしいものだと。金曜日が七北田小学校のNSPで5年生に「イネの多様性」ということで、日本の育種力というか、品種改良力というか。そんなイネをバケツイネとして栽培開始。同じ5年生に今度は、アブラナ科作物を素材とした「キャベツとブロッコリー」。土日を挟みましたが、2日連続でのNSPというのも初めてだと思いますし、それも同じ5年生というのも。この講義は先週の木曜日に木町通小学校で行いましたので、こちらとしては忘れないうちにという感じで。。。NSPは午後の5, 6時間目というのが多いこともあって、午前中にやったのは、ほんと久しぶりでした。

DSCN2544.JPG 最初の導入はいつものように、トマトの発芽から結実まで。これを通して、植物の生長というか、形態の基本を改めて復習。では、キャベツ、ブロッコリーでは。。。キャベツに花が咲いていた、それも黄色の菜の花のようなのを自分の家の畑で見たことがある児童の方がいたのは、驚きでした。ただ、少し残念だったのは、葉っぱがどうやって開いて花が咲いたのか、そこを見てなかったのは。。。でも、たいしたものだと。。。身の回りに対する注意力は、さすがです。一方、ブロッコリーがつぼみの集まりということは、知っていて、冷蔵庫の中でほったらかすと、花が咲くというの見たことある方も。たいした観察力だと。大事にして下さいね。では、このキャベツとブロッコリー。どちらもBrassica oleraceaという種で、「ケール」を品種改良してできたといわれています。そのキャベツとブロッコリーの遺伝子を混ぜるとどの様な植物ができるか、植物の基本を理解して、考えてほしいと。

DSCN2553.JPG ここからは、グループでの作業。今年の5年生は人数が多いこともあって、16のグループ。まとまりがよくて、早くに絵を描き始めたところから、なかなか まとまらず、最後の発表でもこんな絵を描きたかったと説明するグループまで。多様性に富んでいました。発表をしてもらい、質疑の時間を作って、最後にこち らから、「植物」というとらえ方をしたときに、その基本を大事にしてほしいと。。。

DSCN2559.JPG 給食を挟んで校長先生と今日の講義を含めた色々な問題について。。。講義の最後にお話しをすることができなかったですが、グループの中での役割分担、時間を守って、時間内にまとめる力、グループで議論したことは、ちゃんとグループのみんなで共有するということ。小学校5年生にこれを全部求めるのは少し酷かもしれないですが、これから先、色々な場面でこうしたグループ活動はやるもの。今回のことをきっかけに、グループでやるときに考えるようになればと。。。渡辺が子供頃は、悪ガキがいて、先輩にその方から色々なことを教えてもらったり、学んだり。もちろん、その時には、たくさんの経験とか、失敗をしてきたわけです。失敗したことから学ぶことはたくさんあったわけで。今のうちに、たくさんの失敗、経験をしてほしいと。。。そんな話しは、また、夏休み中に保護者の方も含めて、講義をしたいと思いますので。そんなリクエストを椎名先生から頂いておりました。

 給食では、こちらが来ていたT-shirtの背中の描きになったようでした。次世代DNA sequencerの宣伝で、ヒトとチンパンジーはどれくらい遺伝子がちがうのか???英語で、宣伝が書いてあるので、絵だけを見えて、おもしろかったようですが、せっかくなので、どれくらいちがうのか聞いてみると、中には、50%ちがうとか。。。1-2%くらいしかちがわないわけですが、かなりへーーーーーーということのようでした。

 最後になりましたが、お世話になりました、校長先生、理科の椎名先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 今回のキャベツ、ブロッコリーも、研究室の方で活用するということで、持ち帰り、。。。何より、農家の方々が丹精込めて作ってくれた野菜を有効活用できるのは、何よりかと。。。

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