東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2014年11月の記事です。

【全学教育科目・展開ゼミ】法学部・高島経過報告(24)

2014年11月 3日 (月)

 法学部の高島です。ありがとうございます。こちらも再度調べましたが、やはり根腐れの可能性が高いようです。今出来ることとして、根の腐ったらしき部分を取り除きました。もし駄目そうでしたら、また連絡いたします。

 一方、豆苗は素晴らしいペースで成長しています。一週間前一度8.5cm程に伸びたので収穫したのですが、今度は側芽から伸びています。これを利用し、伸びるところから一個下の側芽を残して収穫することで、収穫高こそだんだん減りますが、何度も収穫できると考えます。

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渡辺コメント

 法学部・高島さん、再投稿ありがとうございました。根腐れの部分を取り除いたら、根っこがなくなると思います。なので、改めて、播種することを期待します。

 豆苗については、おもしろいことに気がつきましたね。腋芽の生長を確保して、収量を上げるという作戦。おもしろいです。最終的な収量と値段を計算するためには、よい作戦かと。継続してやってみて下さい。と言うことで、豆苗はこのまま、続ける。もちろん、種子があれば、追加で播くのもありです。楽しみですね。問題は、芽キャベツだと思います。改めて、播種して、やってみて下さい。ということで、次の記事を楽しみにしています。


 わたなべしるす
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【全学教育科目・展開ゼミ】法学部・高島経過報告(23)

2014年11月 3日 (月)

 法学部の高島です。試行錯誤がテーマですが、参考が見当たらなかったので、敢えて質問させていただきます。芽キャベツを育て始め25日になります。今日まで育ってきたのですが、今日午後5時頃、家に帰り保湿のためのビニールを除くと、ぐったりと倒れていました。異常と思い見てみると、茎と根の境目が半透明です。恐らくは根腐れかと思うのですが、不確定な考えで手を加えとどめを刺してしまうのもどうかと思うので、これがなんの症状か、お尋ねしたいです。

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渡辺コメント

 法学部・高島さん、投稿と言うか、質問ありがとうございました。栽培からずっと、覆いを掛けたままだったのでしょうか。保湿はシャーレから発芽するまで。それが終われば、今度は、乾かすようにと、他の人の記事にも書いたとおりです。正確にはわかりませんが、これだけ根っこが伸びてないのは、根腐れが起きている可能性が高いです。まだ、種子は残っているでしょうか。子葉が展開するまで、保温する。もちろん、日中は保湿をやめて、日に当てて、夜に部屋に戻ったら、保湿をするというレベルだと思います。他の人の参考になればと言うことで、記事にしておきました。次の記事を楽しみにしています。


 わたなべしるす
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【全学教育科目・展開ゼミ】工学部・村田経過報告(22)

2014年11月 3日 (月)

□こんにちは、工学部1年の村田真麻です。遅ればせながら、1回目の経過報告です。私は10/13から葉物野菜として「キャベツ(金系201EX)」、スプラウトとして「レッドキャベツ」を育てています。これだけ見るととてもキャベツが大好きな人に見えますね。一番好きな野菜は玉ねぎです。

■まずはキャベツについて。シャーレに濾紙を敷き、水で濡らしたあとに種を4つ蒔きました。その後シャーレに蓋をし、4日後には種が割れて中身が見えてきました。母が家庭菜園をしており、キャベツも育てているということで相談してみました。母の方針に則り、発芽後、園芸用の黒いポットに肥料を入れずに植え替えし、本葉が5枚ほど出てきたら大きい鉢に植え替えることにしました。頂いた鉢では小さすぎるそうなので。10/25にポットを送ってもらったので植え替え。発芽から時間が経って芽が伸びていたため、植え替え当日は倒れていましたが、水をあげたところ翌日はシャキッと背を伸ばしてくれました。11/3現在のキャベツの様子がこちらになります。

1103-Murata-1.jpg 長さを測るものが友人から頂いた某大学のものさししかなく...面白かったので比較対象としてそのまま写真に載せてみました。4つとも長さは大体6㎝といったところです。あれ?3つしかない?よく見て頂くと、画像の左端に葉っぱがちらっと見えているのが確認頂けると思います。1つだけ思い切り倒れてしまっているのです。こういう時は他のより水を多めにあげると翌日には直っているのでそうしているのですが、あげる水が少ないということなのでしょうか。水はあげすぎにように、と霧吹きで表面を濡らす程度に水をあげていたのですが...加減がいまいちわかりせん。植物を育てるというのは難しいですね...ついつい過保護になってしまいそうです。最近は寒くなってきたので、天気のいい日は窓辺に、悪い日は窓から離して。夜は冷えるので、水やりは朝のうちに。これからどのようにして暖かさをキープするか、考え中です。

■続いて、レッドキャベツ。キッチンペーパーを敷き詰めて水で濡らし、キャベツと同日に種蒔き。室内の暗いところで保管。半日もしないうちに種が割れてきました。驚きです。4日後には1センチくらいの長さの芽がニョキニョキと。名前の通り、赤かったです。その後毎日霧吹きで水をあげました。成長スピードが速く、毎朝わくわくしながら水をあげました。10日後にはカップのふちにまで届きそうな芽が現れてきました。黄緑色の葉を緑化させるため、窓際の陽が当たるところへと移動。葉が濃い緑色に変化していきました。11/3現在のレッドキャベツの様子がこちら。

1103-Murata-2.jpg またもや素数ものさし。長さは5~7㎝のものが大半でした。ちょうど素数ですね。成長している気配がなくなってきたので、今日収穫しようと思います。夕飯のサラダにしようかなぁ。種がまだ余っているので、第二弾を栽培します。水をあげる量を増やしてみようかと思っています。写真のものは、底の方のキッチンペーパーが乾いてしまっていたので。他の方の記事も見ながら、工夫したいと思います。


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渡辺コメント

 工学部・村田さん、投稿、ありがとうございました。一番好きなのは、タマネギというのに、アブラナの仲間が多くて、種子の準備が申し訳なかったです。来年度に向けて、ネギ科の栽培も入れようと思います。家庭菜園をしているお母さんからの情報get。nice ideaですね。黒ポットの準備まではよかったと思います。そのあと、少し日の当たりが悪かったか、水をあげすぎだと思います。徒長しているのが気になります。前のいろいろな人たちの記事にも書いてありますが、水をやりすぎると根腐れがおきます。このあとの記事に書く予定ですが、実際の根腐れとおぼしき、写真も見せることができます。それを参考にして下さい。気温も下がってます。水やりの頻度を下げてみて下さい。あと、土寄せをして、茎の部分を埋めてくれますか。そうしたら、もう少し落ち着くと思います。それから気になったのは、東北大学でなく、他の某大学の名前の物差し。。。ちょっと、いかがなものかと。。。と言うことはないですが。少し気になりました。

 さて、スプラウト。こちらは順調ですね。食べ頃だと思います。葉っぱの色もよいです。是非、市販のものと食べ比べを。で、間に合わないときは、次の種子があると言うことなので、それまでに市販のスプラウトを探してみて下さい。次の時のために。気になったのは、生長している茎の長さが素数という点。数学的に素数であることと生物学的な意味が関係あれば、おもしろいと思いました。是非、中間発表会で、その点について議論があればよいのではと思いました。次の記事を楽しみにしています。


 わたなべしるす
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【全学教育科目・展開ゼミ】工学部・佐藤経過報告(21)

2014年11月 1日 (土)

 工学部機械知能航空工学科1年の佐藤泰紀です。アルファルファとミニ白菜を育てています。遅くなりましたが1回目の報告です。

○アルファルファ
 10/19から10/20にかけて種子を水に浸し、時折かき混ぜながら浮いてきたものは取り除きました。その後コップに移しかえ、冷凍餃子が入っていた発泡スチロールの箱の中に入れました。これは日差し避け、保温のためです。毎日朝と夜に、コップに水を入れて優しく振り洗いしました。コップに移しかえて2日目には発芽しました(写真)。その後順調に成長し、10/30ころに3cmほどで成長がストップしました(写真)。

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20141101_225612_260_resize_20141101_230505.jpg 食べ頃だと思い、食べ比べをするために市販のアルファルファを懸命に探しているのですが、なかなか見つからず、昨日あたりから変な臭いがするようになりました。一刻も早く市販のアルファルファを探して、食べ比べしてみたいと思っています。

○ミニ白菜
 アルファルファと同様に10/19にろ紙の上に蒔き、発泡スチロールの中で発芽を待ちました。2日ほどで発芽し、10/23に植え替えました。写真は植え替えの際の種子の様子です。植え替えのタイミングが少し遅かったかもしれません。水分が無くならないよう、植え替えてしばらくは植木鉢の上に紙を置いて外出するようにしました。

20141022_235008_501_resize_20141101_211459.jpg 自宅に植木鉢があったので、2つの鉢で育ててみました。片方は配布された土、もう片方は自宅の畑の土と園芸用の土(アイリスオーヤマ)を1:1の割合で混ぜ合わせた土です。肥料は配布されたものを1/4くらいずつ土に混ぜこみました。混合土(白鉢)の方は順調に成長しており、10/28日に双葉の間から本葉が見え始めました。現在2.5cmほどです。そろそろ間引こうと思っています。配布土(茶鉢)の方は白鉢と同じように育てているにもかかわらず成長のスピードが遅く、弱々しいです。現在1cmほどです。今後何らかの対策を取るつもりです。

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渡辺コメント

 工学部・佐藤さん、投稿、ありがとうございました。アルファルファで、種子の中が充実してない浮いてきたものをpick upしたというのは、手間をかけていますね。niceです。栽培も順調なのに。比較対象がない訳ですか。。。まずは、食べてみること。あるいは、水を替えることではないでしょうか。比較対象がなければ、このシステムで、まだ、種があれば、できる訳です。順調でないですか。まずは、食べてみてはどうでしょうか。

 ハクサイは、少し播種が遅かった分、寒さが来て、大変そうですね。うまく暖をとって、成長を促進させて下さい。2つの植木ばちで差が出ているのもおもしろいトライですね。より大きくなるのか、それとも工夫をしたら、追いつくのか。その当たりも、これからが勝負所と思います。植木ばちが何でできているかの差を考えてみてはどうでしょうか。それから、水をやってすぐくらいならOKですが、そうでないなら、みんなと同じように、水のやり過ぎかも。少し水を控えて下さい。参考は、去年の基礎ゼミのそんな記事を探して下さい。きっとよくなりますので。

 では、次の記事を楽しみにしています。


 わたなべしるす
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故きを温め、3 x 5の教え、遺伝(11/1)

2014年11月 1日 (土)

 とうとう、今日から11月。今年も残り2ヶ月。。。どうしよう。。。としか思えないというか、毎日のmailの多さに破綻していたのを、何とか改善(カイゼン???)に見込みが。。。来週からは少しはまっとうな生活になれば。。。そのためにも、まずは、体調の管理。先々週から風邪引きだったのを何とか直さないと。。。今週は出前講義もあるし。。。

 そんな中、植物のepigeneticsで教えていただいたり、共同研究もという、横浜市立大・木原生物学研究所木下先生のところへ。週末にお時間を頂き。この研究所の「木原」の名前は、言わずとしれた「ゲノム」という言葉を作られたという、木原均博士。ムギが有名ですが、博物館のような施設もあり、打合せの合間にその部屋に。博士の生い立ちから様々な業績が。生まれは東京だったような。そこは余り見てなくて。。。大学は、北海道帝国大学農学部。卒業研究は「花粉ニ及ボス低温ノ影響」。確か、イネを材料にされていたかと。1916年、ほぼ、100年前に冷害の研究。まさに、へーーー。でした。で、木原先生の業績をまとめられた冊子によると、指導教官は郡場寛教授。昔の先生なので、渡辺は存じ上げず。。。ただ、wikiによると、東北・青森県出身のお方。大学院では指導教官(宮部金吾博士)が替わり「人工培地上における花粉の発芽生理」。何の花粉かわかりませんが、この前の一関一高の研究をふと思い出しました。この古い時代(1916年)ころから、考えられていたのだなと。まだまだ、古いものを改めてめくることで、今わからないことのヒントがあるのではと。そんなことを改めて。。。

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DSCN4831.JPG そんな木原先生のことをはじめて聞いたのは、たしか、日向先生の植物育種学か、遺伝学の時間。ノートに「ゲノム」とは、。。。と言うことを書いたような。そのあと、北大の圃場にコムギゲノム(AABBDD)を意味する、モチーフが。これが2回目。助手になったあとに、自家不和合性遺伝子の進化の打合せで、三島の遺伝学研究所に行ったときに、胸像を見たのが、3回目でしょうか。その先生のことは、日向先生からは、余り聞いたことがなかったですが、この木原先生の一端を見たのが、3枚の紙に書かれたそれぞれ5つの教え。


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研究五則

1. 依頼又は任ぜられた仕事の終了後は問はれる迄もなく、自ら依頼者(又は命令者)にその報告をなすべき事

2. 研究の深さは材料及器機の良否のみが決定するものに非ざる事を記憶せよ

3. 一日一度は研究植物を見廻る事

4. 研究記録の生理はその日の中になすべき事

5. 研究の道には案内者、又は地圖なきものと心得べし

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研究班五綱領

1. 各自の材料を用ひて遺傳學、細胞學、及育種學の進歩に貢献すること

2. 研究には惜しみなく、生活にはつつましく

3. 他に魁けて人爲突然變異、特に人爲倍数性の活用に邁進すること

4. 研究植物に近縁なる野生種の分類、分布及生態を知りその利用を計る事

5. 生物學を産業の礎たらしむべく一層努力する事

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圃場勤勞諸君に

1. 植物を愛せよ

2. 灌水について常に氣をくばれ、乾いた日と濕った日とで灌水回数を調節せよ、管理を任されぬ植物と雖も必要なる灌水は行へ

3. 強き日射に對しては日覆をなせ、硝子室は夏涼しく冬暖かく

4. 病蟲害の蔓延する前に防除に努めよ

5. 變に応じ処置を施せ、一つ覺えは禁物

 日向先生はここまで書かれてなかったも知れないが、これに近いことを言われたり、書き物を残されていた。それは、もしかしたら、日向先生が大学院生時代に遺伝研でイネの研究をされていたからかも知れないと。そんなことに関連したことが、先の冊子に。1962年、ロックフェラー財団の助成によるイネの細胞遺伝学的研究を開始と。日向先生からこれに類したことを聞いたことがあった。大学院時代のこととして。また、遺伝研の時には、大きな部屋で、大学院生も教官も一緒に机を並べていたと。いつだったか、台風が来て、ガラスが割れて書類が飛んだけど、穴が開いた床下から出てきたと。。。そんなことを日向先生がお酒が入った咳などで話していたのを。。。。そんなことを覚えていたからであろう。研究室には渡辺も学生も同じ部屋に。机を並べてないのが。。。そんな昔の「遺伝」の教えが、世代を超えて伝たえようとしているのではないかと思った、不思議な時間であった。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. 玄関先にはこんな碑も。へーーーーでした。

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