東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2014年を迎えて。。(1/1)

2014年1月 1日 (水)

 今年の4月に仙台にきて、30年になる。当時は東北新幹線は大宮暫定開業で、上野から大宮まで新幹線リレー号なるものが走っていた。もちろん、在来線には、急行「まつしま」、「ときわ」が頻繁に走っていたが、急行で5hrくらい、新幹線とリレー号を乗り継げば、3hrくらいだったのだろうか。東京--仙台間。手元に当時の時刻表がないので、正確ではないが。。。10年一昔と言うが、30年もたつと、東京まではほぼ1.5hrとなった。隔世の感があるが、日々の積み上げがあってこそ、こうしたことが達成されたのであろう。

DSCN5161.JPG そんな今年の目標は、「生きる力」を見すえて、。。。「時間の有限性」、「環境適応力」、「完遂力」、「先見性」、「瞬発力・持続力」ということにしみたい。教育・研究とも。教育面から見た時、学生さんたちにはそれぞれの修了年限がある。もちろん、それをoverすることも可能であるが、最近は極めて少なくなったというか。ほとんど見かけない。よい意味でそうでない意味で。そう考えた時、それぞれに研究室にいる間に与えられている時間は有限であり、その有限性の中で、個々人が持つ能力を最大限に発揮して、時には出発力を活かして、一気に勝負をかけたり、息の長い勝負をしたり。。。(これを書いている脇で駅伝中継があるからだろうか。。)。また、新しくM1の方には、迅速に新しい環境に適応してほしい。また、物事は最後までやって初めて、達成できるわけであり、その完遂した時のうれしさなども合わせて実感してほしい。それが将来の社会での様々なことの生きる力になるであろうから。どんな力を持っていれば、将来役に立つのか、というか先を見すえる力も考えてほしい。

 研究面から見ても同じようなことになるかもしれないが、ここには研究テーマがあり、今何をすべきかという目標が短期、中長期にあるはずである。それを完遂するための計画を自分で立てることは生きる力として、不可欠である。もちろん、研究をするためには、師匠の日向先生の言葉ではないが、「実験がうまくっている時には、一気にやってしまう。うまくいかない時は、しばらく考える」と。。。あまりに考えるのはどうかと思うが、うまくいっている時に一気呵成にやれるか、やりきれるかというのは、研究をするための時間が決まっていると言うことでもあろう。そのためにも、期限を決めて、より多くの論文を発表してほしい。2013年以上のものを期待したい。質・量ともに。。。自分がやっている実験が思わぬ方向にいくこともある。その時に、いかにその変化に適応できるのか、ということはまさに、生きる力そのものであろう。研究ではもちろん、先見性というのは重要であるが、研究だけから先見性を学ぶことはないと思う。どんなことからでも学べばよい。最近、研究室に、週間の漫画本が転がっていない。学生の頃には、2冊は毎週あったような。そんな本があることに、日向先生から、言われたことは、「漫画本から学ぶことがあるのかと」。。。同じような年になって、別にマンガであろうが、ビジネス書であろうが、歴史本であろうが、何からでも学んで、そこで何かを考え、活かせばよい。また、漫画本、特に、連載もので、次の週がどうなるかを考えるというか、わくわくすると言うか。これは、実験結果がどうなるかを想像することと、さほどちがわないような気がする。と、言いすぎかもしれないが。実験と同じように、こうなったら、こうなる、等、先の先を読む。その意味では、将棋なども同じかもしれない。どんな形でもよい、先見性を身につけてほしい。

 アウトリーチ活動でも、この「生きる力」をテーマに、この5つのことをそれぞれの学年に合わせて、講義するようなことをしてみたい。

DSCN0731.JPG なにより、2013年に上昇機運になり始めたlabをより活気あるものにしたいと。。。そんな静かな2014年の元旦であった。


 わたなべしるす

 PS. 年末に、netを見ていて、世界の王まさかり投法の村田がこれということを記していた。チャレンジャーだったんだなと。学びたい。また、昨今の大学入試についても、とある方が。。。確かにと頷けるところあるだけに。。。何とかならないのだろうか。

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