東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-3(3/26)

2015年3月26日 (木)

 3日目の研修は、STEM校で安藤先生の講義というか、東北大、科学者の卵などの説明。もちろん、専門の「プラズマ工学」についても。その時に、あわせて、15名の生徒さんは、英語で自己紹介。それぞれ個性をうまく表現して。安藤先生の講義で、STEM校の生徒さんにも、東北大の電気に関わる分野がこれまでいかに社会に貢献してきたかを理解して頂けたように。。

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DSCN6547.JPG 安藤先生の講義のあと、UCRに移動して、昆虫学(Entomology)の教授からの講義。100年前にUCRが設立されたというのmainは、カンキツの育種からスタートとか。これまでに100種類以上の品種を世に出してきたとか。このあたりが、日本と違うところ。近くの試験場などとのコラボだというのはきいたことがありますが。また、日本であれば、昆虫学と言っても農学部に1つ研究室がある程度ですが、40名近いstaffがいるとか。そういえば、20年近く前にPenn. State Univ.のProfessor Kaoのlabにお邪魔したとき、昆虫学のすごい標本室を見せてもらったのを思い出して。。。もちろん、育種、遺伝学をしていなければ、害虫研の松田先生のところで、学んでいただろうと。。。そんなことも考えながら。。。「ナナフシ」、「カマキリ」、「マダガスカルゴキブリ」などなど。そのなかに、「シバンムシ」とおぼしきものも。。。学部生か、大学院生の頃、「シバンムシ」を見つけて、拾って帰って、松田先生のところへ。「渡辺君、相変わらず、おもしろいものを拾ってくるね。これは、死骸とか、ゴミを片付ける虫だよ。。。。」。そんなことを行ってもらったのを思い出して。

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DSCN6559.JPG UCRの校内を移動しながら、キャンパスの紹介を頂き、そのあとは、Department of Geology。鉱物、化石など、日本で言えば、地学に当たる分野でしょうか。日本で化石が出るところは限られていますが、それでも渡辺が小学校の時、自然科学教室で葉っぱの化石を見つけたことがありました。場所は、昔の川内町のどこか。あとは、最近、恐竜などの化石がたくさん出るのは、福井県勝山市。その規模は、世界の化石がたくさん出るところから比べたら。。。大きな化石の実物を見ることは、本物を見ると言うことで、大事なこと。よい刺激になったのでは。また、鉱物は、地球の歴史であって、それが植生であったり、様々なことにも影響するわけです。そんなことも理解できたのでは。。。

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DSCN6566.JPG お昼をはさんで、Bolsa Chica Coastal Wetlandsへ。昨日が乾燥した場所での植生の観察でしたが、今日は湿地というか、太平洋の海岸線へ。植生は環境からの影響が大きく、もちろん、そうしたことを含めて、比較することは大事で。その道中、昨日の乾燥地というか、公園での観察の結果発表と講評、表彰。ちゃんとやることは大事で。また、道中はバスでの移動。STEM校の生徒さんと交流しながら。また、米国、カリフォルニア州の歴史、文化の解説。1ドル札の秘密。そんな時、高速で事故。カリフォルニア州という車社会で、こうしたトラブルが起きると、高速がどうなるか。よい勉強になりました。また、一方で、車での行き帰り、席のとなりは、ほとんどがSTEM校の生徒さん。つまり、どんな議論が巻き起こるか、瞬時に対応しないといけない。科学の問題だけでなく、社会問題、歴史問題など、科学をやる上では、不可欠ですし、科学を目指す前に一般の日本人として、何をどう考えているかを問われていること。それをどこまでちゃんと回答できるのか、議論できるのか、それこそが、グローバルを考える上で、一番の根本のような気がしました。最後まで頑張った受講生の方。たいしたものです。是非、明日からもがんばってください。今日の頑張りが明日につながりますので。

DSCN6575.JPG Bolsa Chica Coastal Wetlandsに到着してからは、汽水域と言うよりは、ほぼ海水域での植生、動物生態系全体の観察。なぜ、そこに植物があるのか、あるいは動物の補食側と捕食される側が、など、考えることは、たくさんありました。渡辺にとっては、植物の多様性が日本とは違う植生なので、楽しく観察し、最後には受講生と遺伝学的多様性の重要性を生態系を含めた多角的な議論で。この観察のあとは、STEM校の生徒さんも交えて、夕食をしながらのこれまでの活動の中間的討論。自然を見ながら、様々なことを考え、議論、討論できたのではないかと。初めてのほぼ終日の研修。大変だったかも知れないですが、収穫もいろいろあったのではと。

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DSCN6590.JPG と言うことで、4日目も完了。最後の最後に、今日もまた、ちょっとしたトラブルが、。。あきらめてもどろうと言うときに、捜し物は現れて。。。ほっとでした。外国では、緊張感をしっかり持つこと。それは何より大事ですから。常に360oの緊張感を持って。決して、背中をとらせない、何とかのように。。。。

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 わたなべしるす

 PS. Department of Entomologyから校内を歩いていたら、日本人から声をかけられて。。。「日本の方ですか。。。」。そういえば、昆虫学の説明をしてくれたProfessorがこのDepartementに日本人がいて、その方が一番新しくこのDepartmentに来た方だと。。。その方がDr. Yamanaka。お互いに自己紹介をして、ところで、大学の時の指導教官はと伺ったら、東大の片岡先生だと。「農学部にいらした鈴木先生のところの。。。」ときいたら、「はい。」と(現在は、柏キャンパスの新領域の教授をされている方ですが。。。)。渡辺が学部生、大学院生の頃、鈴木先生の研究室というか、生物有機化学研究室助教授だった磯貝先生のところにSLGとかの精製とか、いろいろなことで伺っており、その時、片岡先生から「渡辺君、また来たのね」と言って、かわいがってもらいました。そんなことを思い出して。なんと世の中狭いのだと。。。どこかで共同研究ができたら、。。よろしくお願いいたします。というか、びっくりとありがとうございました。

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DSCN6558.JPG PS.のPS. 1日目の夕方にSTEM校で「流暢に日本語をしゃべられる生徒さん」とお目にかかり、話をしたら、お母さんが福岡県の出身とか。ラーメンが好きというのは、さすが九州の遺伝子を受け継いでいるのだなと。そのお母さんという方が、安藤先生の講義にいらして、講義の前に少し話ができました。これも不思議なご縁。是非、日本に来られたときは、仙台まで足を伸ばして頂ければと。。

 PS.のPS.のPS. TAというか、mentorとしてきてくれている大学生。指導的立場と言うことで、日々、リーダーシップを発揮してくれています。言われたことはしっかり守る。当たり前ですが、それをきちんとやるのは、難しいわけで。勝手に自分なりの理解をして、レポート提出が遅れるというのは、研究者だけでなく、社会人、大人として大事なこと。是非、受講生もその当たりはしっかり見習ってください。

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DSCN6572.JPG PS.のPS.のPS.のPS. カリフォルニア州では、石油が採掘されているというのを、高校の地理の時間に習ったような。本物を見ると、まさに、習うより世慣れよ。と言う言葉の通りだと。

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DSCN6585.JPG PS.のPS.のPS.のPS.のPS. で、長かったのか、短かったのか、渡辺には十分すぎる長さですが、。。海外を場所とした高校生向けの初めての活動も今日で終わり。渡辺は明日、ロサンゼルス経由で日本へ。ということで。最後の最後まで。netが使えるというか、netに追われる環境ができたのは、よいことなのか、何なのか。。。

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