東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

観察、実行、継続(6/5)

2015年6月 5日 (金)

 研究室でもたくさんの植物を育てている。いつも言うことなのだが、日々、何が違って、どのように変化したか、今はやりの言葉で言えば、phenomicsとでもいうのだろうか。たくさんの表現型を計測してみる。簡単に言えば、紙と物差しがあればできること。ただ、どこに目をつけて、どこをどの様に計るのかと言うポイントが実は重要。一般の人にはわからなくてもプロの農家が見たら、小さなアブラムシを見つけて、速攻防除するところを、ほったらかしたら、あっという間に。。。渡辺の窓際においてある植物にもアブラムシが。。。最初は物理的防除で対応してみたが、発見が遅かったようで。。化学的防除に切り替えて、出張に。。。どうなっているのか、もどって観察するのが怖い。観察は、植物を育てることで重要なだけでなく、どんな場面でも。プロ野球のルールで「審判は石」と同じと昔覚えていたが、実はそうでもなくて、どの場面でそうなるのか、しっかりとした観察が重要らしいと言うか、重要。ちゃんと観察しよう。

Katahira-Himawari.jpg 紙と物差しと言われて、いざ、ガラス室に。何から計ろうかというのももちろんだが、行ってみないとわからない。ただ、なにより、行ってみることが大事。やってみよう。そんなことを教えてくれたのが、福島県の農業高校の先生。渡辺が日向研の助手の頃、1年間の研修で。その時に記した書き物に、「農作物への何よりの肥やしは、栽培をしている方の毎日の足跡」と言うのがあったのを思い出す。どれだけ、よいと思って足しげく通えるか、と言うのが、大事なのであろう。実際に一歩踏み出すのは、大変なこと。去年の出前講義今年の研究室訪問で、ヒマワリ、イネの種子をお渡しして。。。そうしたら、この1週間ほどの間に、それらが芽が出てきて、大きくなり始めたと。習ったことはあっても、やってみるのは、また違うこと。やってみたら、あれこれと足りないこと、ああすればよかったなど、いろいろとでてくるもの。それはそれで、また、次の時の反省として。。。やってみることは、それくらい勇気が必要だし、その一歩から何もかも始まるわけで。。。

Miyagihirose-Ine.jpg そうした観察、実行をどれだけ継続できるか。結構、というか、かなり難しい問題である。1週間なのか、1ヶ月なのか、1年なのか、10年なのか。最後までやるためには、気力が必要であると、よく、師匠の日向先生が話をされていた。気力がのっているときに、どれだけ勝負できるか。一気呵成に勝負をかけるというところであろう。もちろん、気力がなくても、最低限のレベルはkeepしてということだと思うが。確か、その時には、無理をしないで、気力を上げることができるように心がけるだったと。その意味では、「毎日、こつこつと」という言葉がどこかにあったような。当たり前であるが、どれだけ「勤勉」に「努力」できるかと言うことが「継続」を決めるのであろう。そんなことをふと植物を見ながら。もうちょっと継続して、観察を実行してみることにする。というか、気合いと根性で。。。

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 わたなべしるす

 

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