東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

石川県SSH生徒研究発表会・コメンテーター(12/17)

2009年12月17日 (木)

ダイコンコンソーシアム研究指導のつながりで、石川県小松高校で講義をしたり、研究指導を行ったのは、10/30でした。その際は、キャリア教育を1, 2年生対象に行ったり、ダイコンなど、生物関係の研究について議論をしたり、今後後の方向性を検討したりと、よい刺激を受けました。


そのつながりで、石川県で実施されているSSH校、3校(金沢泉丘高校、七尾高校、小松高校)合同の生徒研究発表会に招待され、コメンテーターを務めました。県内に複数校のSSH校があれば、このようなことも可能なのだと、実感できました。課題研究発表会の進行は、生徒自身が行い、7題の研究発表でしたが、活発な議論が行われたとともに、研究内容も高校生らしいテーマでありながら、deepに研究され、きちんと考察されていたのには、感動しました。最近は、海外の高校との交流も行っているのが多いようですが、その交流が将来、どのような形で生かされるのか、将来像が示されればよかったように思いました。


その中でも興味深かったのは、石川県では発表の多くに「数学」があったことです。「数学」は、科学の基礎であるということは疑いないことであり、それを活発に取り組んでいる点でした。ただ、数学という証明だけに終わらず、実際の自然科学の分野を見直してみるのも1つではないかと思います。発表を聞きながら、自家不和合性の優劣性の遺伝学(linear, non-linear)を思い出しました。生物、物理、科学、地学と、とてもバランスのとれた発表でした。どの課題もとても楽しく拝聴しました。次年度以降の発展を楽しみにしております。


ところで、何より驚いたのは、生徒さんがちが熱心に質問し、議論を行っている点です。これは、今までSSHの発表会を見た中でも、最高だったと思います。とてもすばらしく、うちの大学院生にも、ぜひ、学んでほしい点と思いました。


来年以降、また、こうした発表会に引き続き、参加できればと実感できた、よい1日でした。

 


わたなべしるす


PS. 当日は今年一番の寒波というおまけもあり、雪・雹(ひょう)・霰(あられ)の歓迎を受けました。また、北陸新幹線(長野新幹線が延長されて。。。)が、このあたりまで来るのだなという実感を、金沢駅、小松駅の高架で実感できたのでした。

≪ Prev  | diary Top | Next ≫

ARCHIVE