東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】今治市立今治小学校・特別講義・実験「新しい植物・「きゃべっこりー」の観察」(6/10)

2010年6月12日 (土)

 これまでの今治小学校での講義・実験で、「キャベツ」と「ブロッコリー」が同じ種のBrassica oleraceaであることを講義し、その植物がどんなものになるかを議論して、絵を描いたり、実際に作るための交配実験を行ってきました。昨年の春に交配を行い、秋にその雑種の種播きをして、この春に、「新しい植物・「きゃべっこりー」」ができたという連絡を受け、実際に観察して、どんな特徴を持っているのかという講義をしました。

 今まで多くの小学校、高校で講義を行ってきましたが、実際に雑種の作出に成功し、観察までできたのは、この今治小学校が最初でした。たしかに、両親の特徴を持っており、これまでアブラナ科植物を材料にして研究してきましたが、見たときには、強烈な感動を覚えるとともに、小学生たちががんばってこれを作ったと思うと、そのすごさを覚えたのでした。

DSC08744.JPG 雑種にも、ブロッコリーに近いもの、キャベツに近いものがあり、それをそれぞれの班で観察して、その特徴をスケッチしました。観察は、何より研究の第一歩ですし、これからの植物科学研究というか、科学をする上での重要なことですので。ぜひ、この春に、それぞれの個体ごとに自分の花粉をかける、自殖を行い、F1植物から、F2個体を育成してください。F2で遺伝子が分離し、さらに形態の変化が見られるのを観察してみてください。また、来年の春に今治小学校に行くのが、楽しみになってきました。

DSC08758.JPG 最後になりましたが、この実験を指導された、渡邉先生、岡田先生に感謝し、急な出前講義になったにもかかわらず、welcomeして頂いた山本校長先生をはじめとする関係の先生方に感謝します。ありがとうございました。

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わたなべしるす

PS. 今治小学校のHPにも関連記事がありました。ありがとうございました。



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