東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【招待セミナー】東京大学教養学部附属教養教育高度化機構科学技術インタープリター養成部門での招待セミナー「アウトリーチ活動の展開と小中高大連携の重要性」(7/1)

2011年7月 2日 (土)

 午後イチのセミナーは、先の自家不和合性のセミナーでしたが、それに引き続いて、これまで渡辺が行ってきた出前講義などのアウトリーチ活動について、プレゼン・討論する機会を頂きました。サイエンスをいかにわかりやすく一般に普及するかということは、今回の震災での様々な災害、福島原発など、渡辺自身も重要性を痛感していますが、東北大では、「未来の科学者の卵」というプログラムが進行しているくらいで、あとは、個人ベースです。それに対して、東京大学では、「科学技術インタープリター養成部門」というところが設置され、専門のプログラムが進行していることは、学ぶところが多いと痛感しました。今回の大地震の震源に近い、東北大として。

 講義では、通常であれば、渡辺が出前講義で使っている資料がどのような意味があって入れているのか、また、昨年の分子生物学会でも話をしたサイエンスイラストレーションの重要性について、before-afterの形式で、お話しをしました。実際に、こうした活動をしたり、将来、こうした活動をやってみようという学生さんたちの集団だけあって、とてもシビアな質問をたくさん頂きました。また、質疑をはさんで、実際に渡辺が使用しているプレゼンのシートなどをお見せして、どのような講義ができるかなど、また、どうやって、大学が小中高とつながるのかなど、deepな議論ができたのは、とてもよい刺激でしたし、これからの活動の方向性を考える上で、大変有益なものでした。何より感動だったのは、この活動に対して、実に細かな点まで注意深く疑問、質問を持っていることでした。渡辺のこれまでの経験が、少しでもお役に立てたのであれば、幸いですし、渡辺の方は、そんなことも考えられるのだと。感心させられ、これからの活動にいかさないとと。。。

DSCN0708.JPG 科学はもちろん、真理の追究という点で重要です。ただ、それをいかに一般の人にわかりやすく社会に発表するのかということは、今回の震災でいったい何が起こっているのか、一部の人だけがわかるのでは意味がないことは、誰しも痛感したことではないかと思います。そうした意味で、科学をよりわかりやすく、講義することに心がけることを実感しました。また、このプログラムを受講している学生さんのバックグラウンドが、文理に渡っているということでした。つまり、文系、理系関係なく、広く、アウトリーチ活動ができるような人材の育成も重要なのだろうと。

 最後になりましたが、こうしたプレゼンする場を企画いただき、招待いただいた、渡辺先生、佐野先生、深草先生に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。これからもよりよい交流を深めて、科学を広く社会に還元する人材育成、アウトリーチ活動ができればと思いました。また、ぜひ、伺わせてくださいと。。


 わたなべしるす

 PS. 午後いちで自家不和合性の話をしたのですが、夕方にかけてのこのセミナーでも、注目された方がいらっしゃり、昔お世話になった先生方をご存じであったり。。。やっぱり、世の中は、狭いのだなと、こんなところでも痛感したというか。よくできていると。

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