東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義・研究室訪問】七北田小学校研究室訪問NSP実験指導「植物の細胞分裂を観察しよう」(8/13)

2012年8月13日 (月)

 七北田小学校にはNSPという理科専科の先生とのプロジェクトというかプログラムというか。それがスタートして、5年目くらいでしょうか。先日も、「仙台市立七北田小学校・NSP七北田小サマー講座」で、出前講義を行ってきました。その時の講義に出席してくれていた6年生から、実験をしているのだけど、うまくいかないと。講義の時に、自家不和合性の動画を見せる機会がありました。動画と言っても実際には、1minに1回コマ撮りして、それを120コマ並べて、動画にしていると。それを聞いた、1人の6年生は、細胞分裂の様子をぱらぱらマンガのようにして、動画を作ってみたいと。小学生が細胞分裂というのもすごいと思いましたが、小学校から顕微鏡を借りてきて、実験をしているとは。。。

 ところが、こうしたことをやるためには、核、染色体を染色するための試薬が必要ですし、実験の方法もある程度わからないと。。。家族の方がいろいろとサポートしたようですが、うまくいかなかったと。。。それで、理科の椎名先生に相談して、わからないときは、「東北大の渡辺教授に聞いてみたら??」ということを。。それで、渡辺のところに、上記の相談が来た訳です。

DSCN3383.JPG 渡辺が染色体を見るというのは、大学院時代に先輩が染色体を染め分ける研究をしていたのを見て以来。どうやるかもわからなかったので、それを知ってそうな周りの先生方に、教えて頂き、6年生の方とお母さんが、研究室にいらっしゃいました。見よう見まねで実験をしたのですが、うまくいかず、。。その当たりをまた、電話相談で教えて頂き。いつも染色体を見ている先生に。ようやく、1つの視野の中に、核の状態、染色体になりかけ、紡錘糸に引かれるようになった染色体、赤道面に並んだものなど、いろいろなものを見えるようになり。それを、小学生にも実践してもらって。。。

 午前中でサンプル調製を行い、午後から顕微鏡観察と写真撮影。たくさんの視野から、気に入った写真を撮ってもらって。最後に、いわゆる、教科書的にはこうなっているという試料と実験方法とのプリントをお渡しして。。。小学生が夏休みとはいえ、朝から、14:00過ぎまで、さすがと思いました。もちろん、これで実験が終わった訳ではなく、ぱらぱらのコマがそろっただけ。これから、スケッチして、ぱらぱらにするのは、もっと大変だと思います。がんばってください。自分が小学校6年生の時の自由研究は、確か、飛行機を飛ばすことをやったような。。。レベルが違うと。。

DSCN3385.JPG こんなデコヒコで、NSP番外編が終わりました。最後になりましたが、染色の基本を教えていただいた、生命科学研究科の東谷先生大阪教育大の鈴木先生には、この場を借りてお礼申し上げます。渡辺一人では。。でした。ありがとうございました。

 
 わたなべしるす


 PS. きていただいた小学生のご家族のかたが、学生さんの机の上のものを見て、高校の同級生だったとか。世の中、なんと狭いのか。ヒトのつながりの不思議さを改めて感じた1日でした。



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