東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

回復、得手不得手、来週(10/4)

2013年10月 4日 (金)

 仙台での稲刈りは見ていないが、その周辺では黄金色に実ったイネの収穫が行われている。作況指数も天候の割にはよかったのではないかと思う。一時期は冷害になるのではと、かなり心配した。作況指数が102まで回復できたのは、8月以降の高温というより猛暑のおかげかもしれない。そんな風に回復できるというか、植物というか、生き物に柔軟性というか、可塑性というかそんなのがあるからであろう。。。ただ、単純に回復できてないのは、沿岸部の水田。今年も作付けができなかったところもある。また、作付けができず、病害虫が発生しているというのも見た。特に、特に部分的に水田として回復できても、周りが雑草だらけであれば、水田に病害虫は集中する。この前の町中の仙台一高でのイネの栽培で鳥害をうけたように。。。害を与えるものは違うにしても。。。そう考えると、回復は単純ではない。もちろん、心の復活の問題の方が大変なのだと思う。震災でのことはもちろん、それ以外、学生の頃、実験がうまくいかないこともずいぶんあった。そこからどうやって復活したのだろうか。年のせいか、どうも思い出せない。気合いと根性というと、昭和の色が出るというかもしれないが、その頃はそうやっていたのだろうか。時間が解決したのだろうか。。。いずれ、いろいろなことの回復力が必要だろう。形状記憶合金のように単純でないにしても。。。

DSCN7403.JPG 回復できるのはもちろん、被害というか失敗の程度による。ただ、大失敗でも不得手なことでなければ、比較的早く回復できることもある。その逆もある。慣れていることであれば、何か変化が起きても対応が可能であろう。不慣れなことは変化に対して回復力は小さいというか、ちょっとした変化でも大きな失敗につながる。だからといって慣れたことの方がよいという訳ではない。慣れないこともやらないと進歩はない。そんな時、ふと、師匠の日向先生の言葉を思い出す。「うまくいっている時は、少々無理をしても、がんばれば、うまくいく。でも、うまくいかない時はあっさり撤退というか、一休みするのも大事だ」と。。。。確かにそんなものである。体力が落ちているのに無理をすると、さらに具合は悪くなる。早めに風邪薬とか、ねるとかを心がけるようにしている。ただ、年のせいか、回復力は前のように早くない。。。。何とも寂しい。。。ぼちぼち、体力作りというより、10年前といわないで、数年前の体力に戻すことを考えないといけない時期になったのを感じる。まず、歩くなど、そんなことから初めて見ることにする。腰痛にもよいらしいので。。。

 時期といえば、来週はノーベル賞が発表される週。ノーベル週間と呼ぶのだろうか。いろいろなところで、誰が、どの分野が受賞するかということを予想している。もちろん、自家不和合性がという話は聞いたことがない。植物の研究で受賞したのは、トランスポゾンという動く遺伝子を見つけたマクリントック短稈育種をして緑の革命をもたらしたボーローグ。どちらも学部の頃に、育種の講義で日向先生から聴いたような気がする。誰が、何がと考えるのも楽しいが、まず、来週しないといけないのは、学部の講義と学会参加と出前講義。もちろん、忘れてはいけないのは、9月か書いている科研費の書類を仕上げること。共同研究をしようと声をかけてくれた先生から、書きかけの科研費の答案を見せてもらった。異分野融合なので、自分たちとは違いfieldだが、書き方はずいぶん参考になる。せっかくの頂き物を参考にしてよいものに仕上げないと。〆切も近いし。。そうそう、忘れてはいけないのは、先月の科学者の卵養成講座で講義をした時のレポートへのコメント書き。70%くらい終わったであろうか。。。やることがこれだけ積み上げられると、どうも片付けるのが苦手である。山のように積み上げないうちに、右から左に片付けることを心がけないと。まずは来週、というよりこの週末から、片付けるようにしよう。

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 わたなべしるす

 PS. きょう、慌てていて、「回復」できない失敗を。。。やっぱり慌ててはいけない。。テレビのアニメで。「慌てない、慌てない、一休み、一休み」というのを思い出した。一息ついて、もうちょっと。。。

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