東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】加賀市立錦城東小学校・特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(10/16)

2014年10月16日 (木)

 昨日は午前が富山県富山市午後は石川県かほく市。金沢から近いところといってよいのでしょうか。今日、明日はどちらかという、小松市、加賀市という福井県寄りの場所へ。その最初が加賀市立錦城東小学校。石川県内の出前講義では大変お世話になっている石川県立小松高等学校の寺岸先生のふるさとが「加賀市」。今回も小学校に伺う前に、いつものように寺岸先生の畑も視察できました。一部というか、ほぼ全体が課題実験の実験区。小松市内から離れたところですが、とても管理されていて、一昨日の砂地の畑での実験区とは異なる表現型も、土壌条件で観察されるのではと。。。土曜日には、実験をしている生徒さんとの議論が午後から予定されており、楽しみです。

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DSCN4386.JPG 加賀市内でははじめてとなる「加賀市立錦城東小学校」。校庭の向こう側には、天気のよい日は白山もきれいに見える場所。この小学校が、その寺岸先生の母校だと。。。渡辺が桜井小学校に出前講義に行くようなもの。学校の花壇というか、圃場にはいろいろなものが栽培されていましたが、その中には、ソバとおぼしきものも。。。pin, thrumという異形花の花を探そうとしたのですが、時間もなくて。。。

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DSCN4388.JPG この小学校でもwelcome boardが出ており、ありがたいことだなと。。。また、階段には、数字の桁が。前にも書いた無量大数というようなものは見ることができなかったですが、小学生にはうれしいものなのだなと。時代が変わっても。講義は4, 5年生合同で「キャベツとブロッコリー」。毎日、見ることができる環境でおもしろい講義になるのではと。最初に東頭教頭先生からご紹介頂き、いつものように、トマト、キャベツ、ブロッコリーの播種から開花までを。キャベツの花を見たことがある方はほとんどいなかったかもしれません。身近にあっても気がついてないだけなのかも知れないですが。。では、いつものように、キャベツとブロッコリーの遺伝子を混ぜることができたら、と言うか、この2つの作物は、もともと、ケールから人間が品種改良したもの。なので、Brassica oleraceaというものに分類される訳です。

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DSCN4391.JPG 今回は、4, 5年生合同での講義となりました。そこで、今治市立立花小学校でも5, 6年生合同で、1つの班に異なる学年で考えるようにすると、上の学年が下の学年をリードすると言うことをお伝えして、今回もそのパターンで。5年生、がんばっていました。もちろん、考える場面、発表の場面のいろいろなところで。考えて、模造紙に書くのは簡単なことではないですが、30minという限られた時間内でしっかり10のグループ全部ができたのは、すばらしかったです。

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DSCN4404.JPG また、最初は質問するのがほとんどなかったので心配しましたが、最後の3つくらいのグループでは、5人以上の方が質問を。。。少しストップをかけないと時間内に終わらないと。最初に質問をしたヒトは、勇気が必要だったと思います。立派なことです。今日のことを忘れないで下さいね。また、こうした考える理科が大切だと言うことも。あと、どんなことでもよいので、1番になることが大事だと。。。ちょっとずつでよいので、がんばって下さい。と言うことで、講義は終わり、いつものように世界に向かって、情報発信。

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DSCN4430.JPG 講義が終わったあと、校長室で、昨今の教育事情などについて、議論できました。特に、山田校長先生の理科というか、植物についての造詣が深いのには、驚かされました。と言うか、こちらが勉強させて頂きました。また、寺岸先生の母校でもあることから、今年からキャベツ、ブロッコリーを栽培して、雑種を作るとか。楽しみにしています。最後になりましたが、今回の講義でお世話になった錦城東小学校・山田校長先生、東頭教頭先生、4, 5年生の先生方にはお世話になりました。ありがとうございました。また、次年度以降も交流ができればと思います。よろしくお願いいたします。

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DSCN4440.JPG わたなべしるす

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DSCN4445.JPG PS. 午後からは、加賀市から少し離れるのですが、以前、出前講義に伺った翠星高校で、石川県内の物理、化学系の先生方向けの会合があり、石川県立大・西澤先生の特別講義が開催されると伺い、急遽、参加させて頂きました。西澤先生がまだ、東大にいらした頃、1990年に渡辺の名前が入った論文がPlant Cell Physiol.に掲載され、その論文が渡辺にとって、はじめて科学雑誌へのデビューでもありました。その共同研究の時の研究会で話を聞いて以来だったと。。。学生時代に、抗体を使って、アブラナ科植物の自家不和合性の実験を始めた頃を思い出させて頂きました。今回の講義で子供たちから頂く刺激とはまた違った、研究を始めた頃の気持ちの大事さ、研究の競合するグループとの戦いなどを思い出しました。ありがとうございました。これからもまた、いろいろなところで、ご指導頂ければ、幸いです。

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DSCN4451.JPG PS.のPS. 小松高校に最後に戻ると、new versionのwelcome boardが。明日まで定期試験とか。うれしいですが、テストもがんばって下さい。

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