東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】石川県立小松高等学校・SSH特別講義「アブラナ科植物のいろいろ-形態的多様性、自家不和合性、品種改良-」(5/14)

2015年5月16日 (土)

 前日は慌ただし中で、実験に使う「キャベツ類、ダイコン類」の現状調査でしたが、なんとか材料もあり、ほっとでした。北陸遠征、2日目は「石川県立小松高等学校」で出前講義、実験指導等。。。午前中は、3年生の生物履修の生徒さん向けに「アブラナ科植物のいろいろ-形態的多様性、自家不和合性、品種改良-」。アブラナ科植物が持つ多様な側面について、考えてもらうと言うことを目標に。

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DSCN6880.JPG 最初に渡辺の自己紹介。渡辺は植物を使って遺伝学をやっているけど、高校時代は、物理、化学履修。今の高校生が学ぶのも、物理と化学は、渡辺の時代と余り変わらないとか。ところが、生物の教科書は随分厚くなって、「自家不和合性」と言う言葉を扱っているところも。。。。ショウジョウバエの発生のmutantもftz(fushi tarazu)と言うのまであるとか。。。基本原則、原理を学ぶことは大事ですが、各論というのは。。。どうなのでしょうか。講義の時には思わなかったですが、渡辺の学部の講義は、I, IIというように分かれていましたが、Iは概論、IIは各論というのが多かったような。少なくとも植物育種学はそうでした。最初から、応用昆虫学概論というのと各論というように分かれていたのも。。。

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DSCN6887.JPG 話がそれましたが、自己紹介のあとには、キャベツ類(Brassica oleracea)、ハクサイ類(B. rapa)、ダイコン類(Raphanus sativus)を材料として、種内の多様性から。翌日には、小松市立中海小学校で「キャベツとブロッコリー」ということで、雑種のことを講義するので、もうすこし難しそうなお題で。。。さすが、生物履修の生徒さん、ちゃんと理解できていましたが、では、実際、どうなるか。実際に近日中に実験をしてみるとか。想像と現実は同じか、違うか、楽しみではないかと。また、これらアブラナ科の作物を比較したとき、似たものがある。形態的に。でも、そうでない場合もあるのはなぜか。そんなことを考えてもらうことに。この生物履修者向けの講義では、よくやるのが、ちゃんと理解できない場合、あるいは、それに類したとき、前の特別席で受講頂く。そういえば、テレビの何かの番組で、間違ったとき、講師から一番近い特等席で、話を聞くことに。と言うのがあったので、それを使わせてもらっているわけですが。おかげで、生徒さんには緊張感が十分にあったのは、何よりではないかと。。。本来なら、この後、自家不和合性、F1雑種育種法についての話もしたかったのですが。。。少し時間が足りませんでしたというか、考える生物と言うことの一端を学んで頂けたのではないかと。。。

DSCN6895.JPG 最後に、寺岸先生からお話しを頂いたところ、自家不和合性とか、同種内での形態的多様性など、数回前の授業で話をしたとか。。。以外と話を聞いてないのか、こんなことは受験に出ないから、覚えてないのか。。。確かに受験に出ないので、と言う戦略はアリかも知れないですが、いろんなことを学んで考えておくこと。それは、受験、大学、就職、そのあとの人生でいろいろな力となってもどってくるのではと。そんな風に考えて頂ければ。。。

DSCN6899.JPG 最後になりましたが、今回の講義の企画を頂いた寺岸先生、今年度から赴任され、生物を同じく担当されている政浦先生には、写真撮影などサポート面で大変お世話になりました。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 政浦先生にお目にかかるのは、はじめてと思いきや、3年前に寺岸先生が企画頂き、石川県内の高校・生物の先生方向けに講義をしたとき、事務局を担当されていた金沢西高校の窪川先生の元で、サポートされていて、ご挨拶をしたと。。。。ちゃんと覚えてないといけないなと。。。どうも名前と顔を覚えるのは、苦手です。。。。と言うか、失礼しました。

 PS.のPS. この日も朝、welcome boardが玄関に。ありがたいことです。。。

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