東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【教養講義】大学生のレポート作成入門--資料・情報の活用方法(6/26)

2015年6月27日 (土)

 東北南部も金曜日に梅雨入り。梅雨入りが一番遅かった1967年と同じだそうです。確かに、片平の植栽も水不足でないかと、かなり気になり始めた頃、まさに恵みの雨で、この記事を書いている土曜日の昼過ぎまでに50mm以上の雨が降って、しばらくは雨がなくても良さそうです。明日も降るようですが。ただ、金曜日は日中は持ちこたえて、研究科の研究室対抗のソフトボール大会があったのですが、渡辺はこの講義があったり、来週からも出張があることから、パスでした。がんばった学生の皆さん、ご苦労様でした。詳細は、また、このHPから報告したいと思います。

DSCN7773.JPG そんな週末というか、金曜日。以前からお知らせしていた「大学生のレポート作成入門」の講義。渡辺が運営に関わっている「未来の科学者養成講座」でお世話になった、当時の医学部・柳澤先生からお願いされて。。。そんな不思議なきっかけで、理系の研究、それを支える情報、評価など、大学、大学院だけでなく、社会に出ても大事と思えることを。去年までは1年生の後期に行われていましたが、前期にシフト。そんなこともあって、受講生が100名越え。渡辺が講義をするのは、自然科学の研究のモデルとそれに関わる情報収集、研究評価など。1年生には評価というのは少し難しいかも知れないですが、研究室を選んだり、いろいろと重要になってくることだと思います。また、この講義の特徴は、教官の講義と事務官が図書館実習をすると言うこと。また、講義のサポートも頂くことから、とてもhelpfulな講義でもあり、とても助かります。と言うか、ありがとうございます。

DSCN7777.JPG さて、渡辺の講義は、「大学生のレポート作成入門--資料・情報の活用方法(4) 研究活動の実際と情報検索①-自然科学分野」がfull nameです。前半は、渡辺の研究してきた、自家不和合性の話。後半が、その研究のために、どの様に情報を集めるのか。今の時代ですから、webからいろいろな情報を得ることができる。では、それをどう利活用するのか、もちろん、正しい情報を。また、今でこそ、論文はほとんど、pdfで読みますが、昔は、雑誌を読んでいて、何がよかったのか。関係ないページにこそ、おもしろいことがあるようなことも。電車でスマホを見るのもよいですが、新聞、雑誌を読むことも大事だと。雑誌も新刊が出たタイミングで、お知らせが来るシステムもあります。それらも上手に活用して下さい。また、情報は雑誌だけでなく、ヒトから得ることもたくさんあると。そうしたとき、どうすればよいか、その得た情報をどう管理するか、下手なことをすると、共同研究をしていたことが、破綻になったり。。。それくらい情報は大事なこと。改めて、認識してもらえたのではないでしょうか。

DSCN7780.JPG 評価の所では、雑誌の評価である、impact factor (IF)は、どの様に計算するのか、その数値が上がったり、下がったりする理由は。そういえば、今年の新しいIFもThomson Reutorsから発表があるような。。。一方、個人の評価は、h-indexなど、論文がどれくらい引用されているか。その被引用数をあげるためには、どこかで聞いたことがあります。共同研究が重要だと。もちろん、プロの相手との共同研究。餅は餅屋ですから。この共同研究を展開すると、first author, corresponding authorをどうするかなども、問題になります。講義の最後には、歴史を学ぶことの重要性。年号など出なく、その歴史上のイベントがなぜ起こったのかなど、その裏の裏まで考えること。それを考えるのが、これからの人生の歩みに重要だと。もちろん、最後は、組織論。「夢・野望を抱き、努力をして、失敗にへこたれない組織」をこの講義で学んで、グループ活動をしてもらえればと。そうそう、最後にちょっとだけ実習した「すごい組織」が何を考えて、行動しているのか、よくわかったのではないでしょうか。そんな風に、上手に連携して、物事を達成して下さい。

DSCN7782.JPG 大事なことを書き忘れていました。今回も、できるだけ双方向の講義。花の名前であったり、いろいろな答えをしてくれた方に。プレゼント。渡辺の別刷と「分子生物学会での戦利品」を。こんな講義をしているのは、大学でも渡辺くらいでしょうか。でも、こんなことのきっかけを教えてくれたのは、小学校の先生。もないでしょうから。受講生のコメントは、例年通り、後日頂けると。。。楽しみにしております。もちろん、、mailで質問をお待ちしております。

DSCN7778.JPG 講義が終わったあと、関係しました図書館スタッフの皆様とdeepな意見交換。気がついたら、講義のあと、1.5hr近く議論していて、びっくりでした。ただ、今回の意見交換、議論で、今後、どの様な取組にしたら、よりよいものになるか、大学講義でも希な教官と事務官との共同による企画です。だからこそ、来年度は講義と実習がうまくmixされたようなすごい講義に進化するのではと楽しみにしております。よろしくお願いいたします。

 最後になりましたが、附属図書館情報サービス課長・村上さま、参考調査係長・吉植さまをはじめとする多くの方々にお世話になりました。ありがとうございました。次年度も楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 講義を聴いていた学生さんの中に、渡辺が出前講義で講義をした方もいたりして。ありがたいことです。今後ともよろしくお願いいたします。

 PS.のPS. 春先に出前講義で受かった宮城県古川黎明高等学校の2年生の方々がSSHで論文検索などについて、実習に来られていて、渡辺がちょっと挨拶する機会を頂きました。ありがとうございました。というか、高校生の皆さん、がんばって下さい。

 PS.のPS.のPS. 参考調査係長・吉植さまより「図書館と情報リテラシー」と言うタイトルの別刷りを頂きました。ありがとうございました。これからの講義の参考にさせて頂きます。

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