東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】宮城県宮城第一高等学校での出前講義 (1)「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」、(2) 「高等植物の自家不和合性」、(3) 実験指導(2/23)

2012年2月24日 (金)

 昨年度もこの時期に、宮城県宮城第一高等学校に出前講義で、理数科対象のみの講義でした。今年度は、前半に、普通科も加えた1年生全体に、進路関係の講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス---大学・学部・学科の選択が君の人生を変える-----大学・学部・学科の選択が君の人生を変える---」、後半は、理数科対象にサイエンスの講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」となりました。

 1年生に進路というか、キャリア教育関連の講義は、今年度、かなりの数になりました(観音寺第一宇都宮女子小松など)。なぜ、科学を好きになったのか、というような小学校の頃からの話から始め、高校で最終的になぜ、東北大の農学部に来たのか。また、そのあと、今の職に就くまで等。様々な決断があったことを話しました。また、生きていく上でという方が、適切かもしれないですが、ある種の戦略を持つことの重要性などを最後にコメントしました。たくさんの質問もあり、メロンの研究をしたかったのに、なぜ、それをしないで今に至っているのか、などなど。これからの進路などに向けて、参考になればと思いました。

DSCN2202.JPGのサムネール画像 後半は、理数科の生徒さんたちに、植物の生殖、自家不和合性ということで講義としました。植物の花というか、普段食べている作物の花の写真を見てもらって、その作物を当てるという感じですが。結構、普段食べているものがどうやってできるかを知らない。こまったものだと。。。また、季節の花は何というと、これも結構、わからない。自然の観察の重要性を改めて感じました。自家不和合性の意義、そのメカニズムを話をして、異形花型自家不和合性の形態を見せると、結構驚きだったようです。質問もたくさんあり、自家和合性がなぜ成立したのか、最後に質問にきた生徒さんは、配偶体型と胞子体型の違い。これは、大学生でも理解するのに結構難しいのですが、説明をして理解できたのは、感動でした。是非、一緒に自家不和合性の研究をしましょうと。。。

 講義が終わったあとには、AOなどで大学進学が決まっている3年生の実験をあれこれコメントしたり、指導したり。また、進学先で何をしたいとか、最近のはやりの遺伝学とか、ゲノミクスとか、そうしたことの話をしましたが、さすが高い吸収力で、感動ものでした。実験もちゃんとこなしていたのは、大学で活躍してくれそうな人材で楽しみです。

DSCN2227.JPG 小松原先生とは、今後の連携など細かな打合せの時間をとって頂き、ありがとうございました。よりよい方向に発展できればと思います。

 最後になりましたが、今回の講義を設定頂きました小松原先生、佐藤先生、校長先生をはじめとする、関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。また、折を見て、伺いたいと思います。


 わたなべしるす

 PS. 講義の最後にも話になったのですが、渡辺の研究室の見学会を実施すると言うことで、小松原先生と議論をした結果、2/29(土)の午後になりました。また、多くの生徒さんとお会いできるのを楽しみにしております。

 PSのPS. 明日から、国公立大学の2次試験。明日の仙台は、雨からみぞれもようとか。全力でがんばってください。きっと未来が開けると思います。最後の最後は、やっぱり、気合いと根性だと思いますので。。。。



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