東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2014年8月の記事です。

【出前講義】岩手県立盛岡第三高等学校「SSH課題研究・授業成果中間発表会」コメンテーター(8/31)

2014年8月31日 (日)

 8月も最終日。それでもなのか、だからなのか、天候は安定しません。仙台-盛岡間でもゲリラ豪雨ではないですが、局所的な雨降りでした。ただ、気温が少しずつですが、下がっていて、去年よりは涼しいのではないかと。。。それだけでも少しは。夜に秋の虫の声を少しずつ聞けるようになり、秋は少しずつなのかも知れないと。。。

DSCN3652.JPG さて、8月最後の出前講義は「岩手県立盛岡第三高等学校」。昨年も「文化祭」と平行して行われた「SSH課題研究・授業成果中間発表会」でしたが、昨年は他の予定があって、伺えなかったのですが、今回はうまく予定もあい、。。当日の発表は、1, 2年生。1年生は「総合学習」の時間を使っての震災、防災などについての調査、提言、プレゼン。よく調べていたと思います。各クラスが新聞形式で震災、防災に対する意見、問題点を提案していたのは、よいことかと。一方で、関東大震災阪神・淡路大震災と今回の東日本大震災を比較したようなプレゼンも。ただ、ここで1点、考えてほしいことは、先の2つの大きな震災と東日本大震災の1つの違いは「人口、過疎・過密」と言う問題。東日本大震災のあと、過疎化も進んでいるとか。そうした社会問題との連携も重要なことだと。。。

 この総合学習の発表に続いて、課題研究のプレゼン。テーマは物理、化学、生物、地学、数学と多岐にわたっていて。昨年度のテーマを十分に覚えていないところがありますが、発表のあった課題の中に、昨年度からの継続テーマは少なかったような。テーマを継続して行うことも重要かと思いますので。高校の化学と言えば、それまで濃度が%(パーセント)だったのが、M(モル)になったことが大きな違い。つまり、その溶液中にどれくらいの分子数があるかと言うことを考える。使う物質によっては、時間によって分解されるものも。そうしたとき、使う段階で、その物質が溶液中にどれくらい残っているのか、

DSCN3654.JPGDSCN3653.JPG 最後にこちらからコメントというか、講評。もちろん、他の3名の運営指導委員の先生方からも(別件があり、コメントの時間、渡辺は先に失礼して、すみませんでした。)。渡辺がコメントしたことは、この前の錦江湾高校のコアSSHでプレゼンしたように、もちろん、サイエンスなので、「論理的思考力」、「リーダーシップ」、「問題発見能力」も大事であるが、「責任感」、「コスト意識」、「ストレス耐性」も大事であると。。(http://toyokeizai.net/articles/-/43706, からの引用)。また、先にも書いた「過疎」の問題。それから「科学リテラシー」を文理関係なく、身につけるのかと言うこと。これも今日の発表にあった「原子力発電」について、先日も紹介した記事があったので(http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140819/371343/?ST=real&P=1, から引用)。。。冬の発表会でさらに進化しているのを、楽しみにしておりますので。最後になりましたが、今回の発表会でお世話になりました、和山校長先生、下町副校長先生、葛尾先生をはじめとするSSH関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 わたなべしるす


 PS. そういえば、10月の終わりに、1, 2年生向けに出前講義に伺います。そこでまた、お会いできるのを楽しみにしております。

 PS.のPS. 帰り際に、日向研でまだ、学生をしていた頃に研究室に研究員としてこられた方が、保護者としてきておられました。びっくりでした。どれくらいぶりにお目にかかったのか。。。それも忘れるくらい、久しぶりでした。ゆっくり時間がなかったので、また、どこかで。。。それにしても世の中、狭いなと。。。

 PS.のPS.のPS. 今日は、8月31日で「野菜の日」とか、そんな日があるんだなと。。。研究教育と、毎日の生活でお世話になっている「野菜」に感謝したいなと。。。

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【お知らせ・お詫び】8/30(土)のHP server downについて(8/30, 31日14:00追記)

2014年8月30日 (土)

 渡辺の研究室HPがdownしたのが、8/30(土)の0:00を回った頃だったかと。14:00過ぎに外部からnetにつないだら、復旧していたので、ほっとしていたら。。。mailの方はうまく復旧してないようです。出張先なので、いかんともしがたく。。。土日ではありますが、急ぎの連絡の方もいらしたのでは。。。明日の出張からもどり、また、対応を考えます。このdownしていた期間中にmailを頂いた方で、うまくいかなかった方。再送頂ければ、幸甚です。ご迷惑をおかけします。

DSCN3637.JPG このところ、こうしたことが多いのは。。。。原因究明をしないといけないのでしょう。少しお時間を。。。


 わたなべしるす

 PS. 出張から戻ったら、mail serverも復活していました。対応を頂きました、関係の皆様、ありがとうございました。mail, webがあることがふつうになっていると、ないときの不自由さをとても感じるわけで。。。

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夏の思い出 と ぶどうのお話

2014年8月29日 (金)

子供たちの夏休みもやっと終わり、

3食のご飯に頭を悩ます事もなくなりました。

全国のお母さん達、お疲れ様でした。

 

さて、遅ればせながら我が家の夏休みのご報告を。

今年は祖母の初盆の法要があり、車で長野を経由して名古屋・静岡まで行ってきました。

 

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正直、遠かったです。一日平均して4〜5時間は車に乗っていました。

車中では定番の大しりとり大会。

子どもにも容赦なく「ら」行攻めにする旦那ですが、

末娘も2年生になり涙する事もなく盛り上がります。

ここぞとばかりに2年生の必修である九九のCD

中学生の勉強のお供English Text CDを流すと、、、涙です。

 

長期間のお休みを頂いたお陰で、移動の合間に子供たちの

お楽しみ時間も。

 

素敵なホテルに宿泊し

 

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ゴーカートに乗ったり

 

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水族館に行ったり

 

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美味しいシュワシュワを飲んだり。

 

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たっぷりリフレッシュしてきました。

 


そして帰って来た私を待ち受けていたのは、美味しいぶどうさん達。

岩本くんのダイアリーに続いて食したのは、、、

ゴルビー」と「伊賀乙女(安芸クイーン)」。

 

乙なネーミングに菓子メーカーのの○ルビー?それともゴルバチョフか?なんて冗談を言っていたのですが、見事にビンゴ!

名前の由来は、早口言葉でも流行った旧ソ連のコルバチョフ書記長。

(←絶対噛んじゃうよね。)

 

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伊賀の安芸クイーンは種有りなの。ちょっと面倒かなと思うけれど、ジベレリン処理をして無核にすると有核よりも風味が落ちちゃうそうです。
種があって面倒だなと思う以上に甘くて美味しいぶどうでした。

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諏訪部先生、本当にご馳走様でした。

 

いとう

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植物電顕サマーセミナー in 宇都宮

2014年8月28日 (木)

こんにちは、M2の辺本です。


26~27日に帝京大学宇都宮キャンパスで電子顕微鏡サマーセミナーが開催されました。
今回で3回目らしいのですが、初めて参加してきました。

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試料作製段階で使用する試薬の効果など、原理的な話がメインだったので、
電子顕微鏡に触れたこともない私は、兎に角、メモを取るのに必死!!
化学式がたくさん出てくるわー、知らない試薬名出てくるわー、で泣きそうになりましたが、
2日目にもなると慣れてきて、少し理解もできたかなと思います。
他にも、本には載っていない経験者だからこそ話せる内容まであり、とても濃いセミナーでした。
きっと経験者だったら、もっと収穫があっただろうなーと悔しい気持ちになるほどでした。


ミキサーや懇親会では、先生を始め、テクニシャンの方、先輩方とも話をすることができました。
研究の話だけでなく、これまでの経歴・経験などについても伺うことができたのは大きな収穫です。
研究においても自分の強みを持つことの大切さ、人との繋がりをつくる大切さを感じました。
また、学生なので励ましの言葉をいただくことも多く、身の引き締まる思いでした。
ひゃー、頑張らなー。(駄目だ、引き締まってない。)


今後も、セミナーやワークショップなどを開催するそうなので、
機会があればですが、また参加できたらなと思います。
画像データ解析についてのセミナーもあるらしい。
それにしても電子顕微鏡、奥の深い分野です。うむー・・・。

なべさん、有意義なセミナーに参加させていただき、ありがとうございます。


セミナー終了後、餃子でも食べて帰ろーと思っていたのですが、
2日間ずっと頭フル回転だったので、ヘトヘトで・・・ちょっと。
ということで餃子像をカメラにおさめて、餃子はお土産に。

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これが有名な?餃子像。一回折れたそうです・・・かわいそうに。

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餃子像の隣に、なぜかカエルさんがいました。

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お土産の餃子は早速お昼に食べました。
焼いてくれた増子さん、ありがとうございます。
今日も、お腹いっぱーい!

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ではでは。


M2 ナベ

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専門外、継承、逆算(8/27)

2014年8月27日 (水)

 何を持って専門というのか、結構難しい。遺伝学といえばそうだし、植物科学といえば、広くなりすぎる。ただ、学生の頃の日向研の名称は、植物育種学研。では、育種の現場のことをどれくらい知っているかというと、とてもたいへんなこと。ほとんどが失敗の連続であることくらい。もちろん、どの様な育種法を使っているかというくらいはわかっても、実際の現場の話となると、そうは簡単ではない。ただ、そうはいってられないので、そんな育種の現場の方々と話をしたり、現場を見せてもらったりする。そうすることで、、これまでにないイメージがわくことがある。もちろん、子供の頃過ごした田舎の風景は、その現場の部分を補ってくれる一部ではある。それがなければ、仕事をしていて、結構、大変なのではないだろうかと思うこともある。で、話を戻して、専門外というのは。。。果てしなく広い海のようでもあるが、それなりに注意を払って、アンテナをできるだけ広く、高く張るようにすると、それなりにこんなこともあるのだと思うことがある。ただ、それを実行するためには「現場」を理解しているプロとの連携が重要になる。もちろん、こちらも最低限のことを知らないと、話ができない。宇宙語をしゃべっている会話について行けないのでは、しょうがない。そんなことを思うからだろう。というか、師匠の日向先生が共同研究の重要性を説いてくれたからでもあろう、領域外のことを理解することの重要性を研究だけでなく、教育の場面、例えば「科学者の卵養成講座」の中でも、話をする。今年も、そうしたキャリア教育はアウトリーチ活動で何度も行ってきたし、。。。どんな立場であれ、できるだけ広い視野を持てば、と思う。もちろん、立ち位置が高いところになればなるほど、そうしないとという気がする。そういえば、この前も植物と化学を結びつけるようなことのお手伝いを。。。専門外のことではあったが。。。まあなんとか、なったような。

DSCN2037.JPG 研究室にいても、それぞれの背景は異なる。子供の頃からの体験とか、時代背景とか。そうしたheterogenityはもちろん重要である。遺伝学というか、進化というか、それを物語っていると思う。ただ、一方で、これを解明しようということで、組織されている訳なので、それに向かって、という意味では、homogenityなのかもしれない。「めざせ、○△□」というように。。。大学の研究室にいると、他の会社などの組織より、入れ替わりというか、年をとって平均年齢を上げているのは、渡辺で、学生の年齢は変わらない。その時に重要なことは、過去に積み上げたご先祖様たちの業績だったり、実験手法等をいかに次の世代に継承するか。簡単なようで結構難しい。何より、技術の発展という面もある。顕微鏡で観察するにしても、ほとんどパソコンで動いている。こうなったら、お手上げである。動いて、見ることができる状態になれば、あとは、少しできるかもしれない。つまり、その研究室に秘伝のやり方というか、技術というか、それがどれだけ大変な思いをして作ったのか、また、維持してきたのかということを考えれば、そう簡単に失ったり、なくしてはいけないことに気がつく。そういえば、日向研にいた頃に、それぞれが持っている技術をまとめて、本にしようという試みが2年ほどあった。今は、netでGoogleしたら、何か出てくるから、そんなものもいらないということはないと思う。そんな古いものも大事にしていると、たまには訳に立つこともある。この前、電気泳動をしていた学生さんに、「PCR産物の大きさは???、だったら、agaroseの濃度は、これくらいがよいよ」ということくらいはできた。昔取った何とかで。。。いずれ、これもご先祖様からの贈り物。大事にしておいてよかったなというか、実験、研究の百戦錬磨の過程で、こんなことも身につけたのだなと、ふと、。。。

 もちろん、こうした実験を含めた普段の活動も、計画性を持つことは不可欠。何をしようかと思うのではなくて、これをするためには、目的地から逆算してこのタイミングではこれを、その前にはこれをということを考えるのがよいとか。逆算というのは、昔、西武ライオンズの黄金期を作った森祇晶監督の本で読んだことがあるような。確かに、植物であれば、成長というのを計算に入れないといけない。いつやるかを元に、それから逆算して、いつ材料がいるのか、そのために、いつ種播きをして、植物を維持するのか。また、いくつくらいあればよいのか。結構、タイミングを計るのは難しい。先のように共同研究の場合、共同研究先からこれがほしいというリクエストをもらうこともあるだろうし、逆に、こちらがこれがほしいということも。そういえば、岩手大に異動してすぐの頃だろうか、アブラナのこの系統が必要というので、電話をして、仙台の研究所まで取りに来たことがあった。計画性がないと言えばそれまでかもしれないが、急な変更というか、急にこれが必要ということはあり得ること。そうしたとき、どう動くのか、予想外、想定外のことが起きても、折れないようにするとか。。。最後は、気合いと根性なのかもしれないというのでは、あまりに科学的でないかもしれないが。。。ただ、こうやれば、こうなると盲目的に思ってしまうと、大事な変化を見逃す恐れもある。その意味では、植物をしっかり観察して、それが何を言いたいのか、そんなことを考えてみるのもよいのかもしれない。植物の声が聞こえる人がいたら、ぜひ、実験を手伝ってほしいのだが。。。というか、そんな風になりたいものである。

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 わたなべしるす

 PS. そういえば、これを書く前に別の案件を片付けていたら、実験室で警報が。。。何かと思ったら「恒温器」のふたが開いていて。。。37oCの設定が、31.6oCに。。。何をするにも、ちゃんと目視で確認をすること。植物の生長を観察する注意力と同じように。。。



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