東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】富山県立富山中部高等学校・SSH課題研究、運営実施検討会(10/15)

2014年10月15日 (水)

 今月も半分が終わり。。。北陸遠征は昨日一昨日の小松高校での準備であったり、課題研究の実験圃場見学ということから、本格的な出前講義に。その最初は、富山県立富山中部高等学校。富山県に来るのが47都道府県で最後のpieceである最後の県なのだと、ずっと思っていました。ところが、地図を見て、びっくり。黒部ダムは富山県と。。。今日まで知らなかった。。。トローリーバスで黒部ダムを見に行ったのは、高校2年の夏休みにあった修学旅行。その時でした。つまり、その時点で、長野県、富山県という所に入ったことがあった訳で。。。不覚でした。。。では、47都道府県で最後に訪問した都道府県はどこなのか。わからない。。。どこだったのだろう。少し時間ができたら、考え直してみます。もしかしたら、亜熱帯気候の沖縄県だったり。。。

DSCN4272.JPG そんな富山県。石川県小松市から今は、北陸本線で直通。ところが来年の3月の北陸新幹線、金沢駅開業時からは小松から金沢が在来線。そこから先が新幹線に乗り換え。。。鉄道オタクというか、鉄道好きには何ともいえない選択肢だと。写真を撮ることを忘れていましたが、途中で新幹線の高架をあちこちで見ました。また、富山市内にも松山市、広島市、鹿児島市、岡山市などと同じように、路面電車が。打合せ、SSHの指導等で行くことがあって、よく見かけます。意外と国内の多くの路面電車があるところにSSHがあったりして。。。数えたことはありませんが。。。小松高校のSSH課題研究発表会の時に、富山中部高校の盛合先生とお目にかかって。その時は、申請をしていて、SSHの指定にトライしているいっていたような。今年度、無事採択され、運営をされている先生方には、いろいろなことが初めてで、難問だらけ。そうしたこともあって、本来なら、高校生に出前講義というのが多いのですが、ちょうど定期試験期間と重なったこともあって。。。運営をされている先生方から頂いた質問に答えて、また、それらを踏まえて、さらなる問題点についての対応など。

DSCN4275.JPG あらかじめ頂いていた質問事項というのが、課題研究への取組、課題研究の中間発表会等の実施のあり方、高大連携の方向性というか、ノウハウというか。さらに、科学英語への取組、理数科以外との連携などなど。これだけでもかなりの時間を使ってしまい。。。課題研究は最近、高校生がテーマを考える方向性にあるとか。。。大学での卒論でも教員側が提案して、その枠の中である程度の自由度がある訳で。。。それを高校生が研究というものの本質である、繰り返し実験、統計的処理となると、結構大変なこと。一度できたら、はい、それでと言うのでは。。。また、小中学校からの自由研究の延長であっては、研究の重要ポイントを理解できないのではないかと、危惧してます。また、中間発表会については、福島高校での取り組みを紹介し、理数科以外との連携では、釜石高校浦和第一女子高校の例を。それ以外にも渡辺のHPにこれまでの出前講義のリストがあります。それらの中を時間があるときにめくって頂くとか、そこでどの様なことがあったかを、渡辺までお問い合わせ下さい。

DSCN4281.JPG 科学英語。これも難しい問題で。。。しゃべることがへたくそな渡辺ですが、国際学会での招待講演などの時に注意するのは、イントネーションというか、どこにアクセント置くのかと言うこと。棒読みをしたら、英語として理解してもらえないこと。また、日本から留学した方からの話ですが、最近のしゃべることをやるようになる前の教育を受けた方ですが、もちろん、留学して最初は、他の国々の方より、コミュニケーションは上手ではないようですが、半年もすると、日本国内での英語教育のおかげで、ちゃんとできるようになると。その意味では、どこにアクセントがあるのか、と言うようなことに注意する方が。また、英語の論文を読むときも、日本人の英語の方が読みやすいかも知れないですが、英語が母国語の大学等の論文を読むほうがと。

DSCN4282.JPG それに加えて、評価という問題。昔、共同研究をしている先生から聞いたことがあり、教育を評価するのは、本来は10~20年後にその教育を受けた人材が社会でどの様に活躍するか。目先のことで、評価をすると、間違った方向に行きかねないと。。。最近、そのことは、しみじみと思いますが、なかなか難しいことで。。。何らかの数値のようなもの、大学であれば、論文が掲載されたJournalのImpact factorとか、論文の被引用数。もちろん、科学者の卵養成講座では、来年の4月には大学を卒業して社会に出る方も。そうした追跡調査は、重要だろうと。最近は、何らかの数値を用いる評価も教育学などではあるとか。渡辺はどうもなじみがないですが。。。それらをうまく組み合わせるのが重要なのではと。。。ほぼ、2hr近い議論でしたが、なにをするにも、初めての時は気になるもの。渡辺にわかることであれば、ご相談頂ければと。もちろん、北陸新幹線が開通すれば、仙台からも便利に。。。出前講義にも伺いやすくなるかと。。。

 最後になりましたが、今回の意見交換会を設定頂きました、富山県立富山中部高等学校の盛合先生をはじめとするSSHの関係の先生方にお礼申し上げます。今回のことをきっかけとして、うまく高大連携ができればと思いますし、ご紹介したような高校と横の連携ができればと思います。今後ともよろしくお願いいたします。今日は、ありがとうございました。


 わたなべしるす


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