東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】福島県立福島高等学校・SSH運営指導委員会(3/4)

2015年3月 4日 (水)

 昨日は3/3で「桃の節句」。と言う一方で、「耳の日」。とある番組を見ていたら、地下鉄、飛行機の内部での音量を超えるような音をイヤホンなどで聴くことは、耳によくないとか。その中でもいっていましたが、なにより、五感のうちの1つの感覚を閉ざすのはいかがなものかと。。。これはいつも思って、講義でも話すわけですが、同じセンスだったのは、少しほっとでした。仙台も夜半にかけて、みぞれたり、場所によっては、積雪が。。。ただ、運営指導委員会で伺った福島県立福島高等学校の玄関のウメも少しずつですが、開花し始めたのを見ると、もうすこしなのだなと。

DSCN6273.JPG 福島県立福島高等学校のSSHも今年度が3年目というか、中間年。SSHも従来のような少人数を教育するというのから、学校全体での活動へシフトし、グローバル化というのが、ずいぶん強調されているのだなと。一方で、課題研究が様々な場面で表彰を受け始めたのは、新たに始めた研究が軌道に乗ってきたのだなと。評価をするというのは、どこでも難しいこと。それが自己評価となれば。。。自己評価と非自己評価をつきあわせるという戦略はないのかと。自家不和合性の自己・非自己というわけではないですが、。。なにより、理数という点で言えば、江戸時代の和算であったり、変化朝顔という遺伝的背景のものもあったわけで。そうした基礎があった上で、今の日本国があるというのを考えてもよいのではと。。。グローバル化が全てではないような。。。英語をしゃべるのが苦手な渡辺がいっても説得力がないのかも知れないですが。。。

 評価からなにをすればよいのか、何を目的にやればよいのか、それがわかってないというのも。どこの高校でも同じような問題を抱えているのでは。。。ただ、一方で、渡辺が小学校の時、結構、危ないことをしたり、帰り道に花を摘んでばらばらにしたり、ゴミ捨て場のテレビを壊したり。野山を歩いて帰ったり。そんなことを通じて、何をしたら、何が起きるのか、中がどうなっているのかを、子供の頃から、知る機会があったからとも。。。としたら、高校生になってからと言うことでなくて、もっと小さいときから、自然から学ぶということをしないと。というのを感じざるを得ないところもあったのも事実で。。。

 社会と言うよりも何かを行う限り「責任と誇り」というのは、とても大事なこと。研究をやっていても「責任」というのはつきもの。その責任があるからこそ、何かを達成したとき、成果に対して「誇り」を持つことができるわけです。これをいかに高校段階で教育するのか。大学、大学院でも難しいことかも知れないですが、是非、何らかのプログラムに組み込んでほしいなという委員からのご意見も。確かにそうなのだなと。何をやっても「責任」を持つことは大事で、無責任になってしまうと、。。。いつか、書いたようなことになってしまうので。。。

DSCN6274.JPG コアSSHでは、サイエンスフェアに渡辺も参加させて頂き、小中学生に科学を広めるというか、教えることで学ぶことは多いですから。福島理数系セミナーを基礎として、各分野の科学オリンピックを目指し、世界大会に出ることができそうな方も。高校のレベルを超えて、チャレンジすることはよいことだなと。日英交流を通じてのグローバル人材育成は、東北大もお手伝いしましたが、海外からの刺激を受けることはよいことで。英語でのコミュニケーションを超えると、その先の交流は個人が母国の文化、歴史などをどの様に理解しているか。そうした点について、この日英交流で、英国の高校生から日本の高校生に与えてもらった「日本人として文化、歴史をどう理解して、考え、行動するのか」という問題点は、渡辺もどう教育するのか。難しい問題であるとともに、重要な問題だなと。

 今年度が中間年であることから評価の年でも。文科省での評価はHPにも記載されている通り、上から2ランク目のポジションに。上記のことを考えれば、相応の評価かなと。その前に少し書いた文化、歴史など、異分野との融合などが重要であろうと。。。最後には、次年度に向けた計画。これまでのことを礎に、次年度もさらなる発展を。そのために、何かできることがあれば、何なりとお申し付けください。仙台--福島間、新幹線で20minだったでしょうか。それくらいの距離ですので。ということで、今回の運営指導委員会でお世話になりました、校長先生、教頭先生、県教委の先生方、国分先生、橋爪先生、原先生、細谷先生をはじめとする多くの方々にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。今年度のことを踏まえて、次年度、さらなる発展を祈念しております。


 わたなべしるす

 PS. 会議のあと、早速、次年度に向けたいくつかの事案について、requestを頂きました。ありがとうございました。色々な活動で連携できればと思いますので。

 

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