東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【研究室訪問】「飛翔型科学者の卵養成講座」・メンターとの意見交換会と実験指導(12/1, 3一部改訂)

2014年12月 2日 (火)

 16:00からは、片平丁小学校の1年生とおうちの方々が研究室見学、その後にも、予定が入っていて。それがこのあとのメンターをしてくれている学生さんとの現状についての意見交換会と実験指導。10/24(金)に岩手県立一関第一高等学校へ出前講義で伺いました。その時に合わせて、科学者の卵養成講座・学校推薦コース研究指導「花粉管発芽実験」も。花粉の発芽実験は、結構難しいというのが、これまでの渡辺の経験で。。。成熟した花粉の中が2細胞なのか、3細胞なのかでもちがうというのが、これまでの一般的な考え方。たしか、2細胞性(昔なら、3核性花粉といっていたような。。細胞の中に、精原細胞、精細胞が入れ子になってあるとは、昔は思ってなかったようでしたので。。。)花粉の方が、発芽しやすかったような。。。また、長い花粉管伸長をさせるためには、一度、花柱を通すことが重要だったような。そんなことを、出前講義のあと、指導してきました。

DSCN5357.JPG 実際の実験指導は、農学部・3年の真壁さんと理学部・1年の小林さんの2名の学生さんがメンターとして。高校生とmailなどでやりとりをしてくれています。ただ、実際の実験となると、大変な部分もあり、時間を見つけて、渡辺のところで検討会。今回は、花粉をどの様に培地の上にまいて、観察するか。液体培地か、固形培地か。また、実際の観察に使う顕微鏡は等々。すっかり現場から離れている渡辺には、それでも、何とかそれなりに昔取ったなんとかで、やってみましたが、。。ここで大きな問題発生。。すっかりめんたまが。。遠くでないと機能しなくなって。。。こまったものです。簡単にできそうなことが。。そんなはずはなかったと思いつつ。。。何とか、メンターの学生さんたちに、それなりの手技は、伝授できたのでは。。。

DSCN5360.JPG ちょうど、うまくこちらの出張の合間に、高校の方に伺うことになりそうだと。。。その当たりは、メンターの方に、日程調整等はいただき。。。学部の1, 3年生で、慣れないことと思いますが、あと4ヶ月でしょうか。がんばって下さい。こちらもできるだけhelpしますので。。

DSCN5363.JPG 最後になりましたが、準備から顕微鏡観察、片付けまでお世話になった、スタッフの増子さんM2の辺本さんには、感謝です。すっかり何もできない教授に。。。情けないというか、渡辺の師匠の日向先生も、顕微鏡だけをめがねを外して、見ておられたような。。。そんなのを思い出しながら。。。ありがとうございました。


 わたなべしるす



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【研究室訪問】仙台市立片平丁小学校・1年生研究室見学(12/1)

2014年12月 1日 (月)

 今日から12月。朝からの雨も夕方には上がったものの、晴れ間も明日の午前中まで。その間、気温は下がり続けるようで。。。明日の夕方はみぞれとか。。。そんな季節になったのだなと。たしかに、研究室の横にあるイチョウの葉っぱもほとんど落葉して。。。 そんな12月最初の月曜日。11/13(木)に、仙台市片平児童館・かたひらきっずサイエンス~将来の科学者をめざして~「ヒマワリのお花の秘密」という出前講義を行いました。そのあと、質問をくれたのが、片平丁小学校の1年生。すぐに質問をいただき、また、ほとんどひらがな。当たり前ですが、こんなmailをもらったのも初めて。感動でした。で、その質問に答えている間に何回かmailのやりとりがあり、研究室見学にきて頂くことになり。。。同じ1年生のお友達と一緒に。ちょうど、渡辺が出張続きでしたので、この日となりました。

 片平丁小学校は、labのすぐ近くにある小学校で、わかりやすいのは、大学の正門。ここに集合したあと、樹齢200年のイチョウの木を見てもらい。。。そのまま、研究室へかと思いましたが、先月末に豊岡高校のSSHの生徒さんたちがいらしたときに案内した片平キャンパスを少し近道して案内。その最後は、ガラス室のキャベツの仲間。キャベツの祖先である「ケール」を観察。あわせて、キャベツの仲間を。ロマネスコを食したことがあるというのには、感動でした。また、ぜひ、食べてて見てください(ここまでは、カメラを持たずに出ているので、写真がありません。。。お許しください。。)。

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DSCN5341.JPG 温室での見学のあと、研究室に来ていただき、大学にあるのは、こんなものというので、少し難しそうな本とか。あと、キャベツの仲間のボタニカルアートを見てもらい。こんなキャベツがあったとか。それから、おうちの方もいらしていたので、渡辺が仙台市内で行っている活動なども。そんな中で、ぜひ、子供のうちにたくさんの色々な経験をしてほしいと。。。そのあと、教授のイスに座って、教授の気分。これは、高校生でもよくやりますが。。。labの他のスペースには、いろいろなものがあって。小学校でいえば、教授のスペースは、職員室でしょうか。学生さんたちのスペースは、それぞれの教室。このあたりの説明も、小学校1年生なので。。。考えました。

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DSCN5348.JPG 実験室にある色々な機械を見てもらうにも、遠心器といっても難しい。考えたのが「洗濯機の脱水装置」。。わかってもらえたようでした。その後は、遺伝子を増やしたり、解析する装置も見てもらい。。。部屋の中で植物が育っているのは、不思議だったでしょうか。修了証の代わりに、小さな博士を。。ということで、あっという間に1.5hrほどが。。。最後はいつものように、世界に向かって、情報発信。

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DSCN5356.JPG 最後になりましたが、こうしたことを企画頂きました、おうちの方にこの場を借りて感謝します。何よりlabから一番近い小学校。また、研究室に遊びに来て下さい。春のガラス室に花の花がたくさん咲いていますので。。お待ちしております。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 帰り際になって、一緒に来ていたおうちの方から、石川県出身と。。。なんと、M2の辺本さんと同郷というだけでなく、同じ高校の卒業生。。。やっぱり世の中狭くできています。びっくりでした。

 PS.のPS. そういえば、先週の出前講義でも書いたように、1, 2年生は、理科でなくて、生活科。こうした小学生がいることを考えると、生活科でなくて、渡辺が小学生だった頃のように、理科と社会にしてもよいのではと、そんなことをふと思いました。


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ぷるぷるピンセット

2014年11月23日 (日)

こんにちは、M2の辺本です。

なべさんの記事にもあったように、
昨日今日は兵庫県立豊岡高等学校の生徒さんとの実験。

昨日はDNAをとる実験から。M1の岩本君が頑張ってくれました。
彼にとっては初めてのTA(なのかな?)で不安もあったでしょうが、
しっかりやってくれました。流石、岩本君!素晴らしいよー!
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その後、キャンパス内を散歩し、後半は葉っぱの観察でした。

今日は8時45分から実験。
高校生一同は8時半にはラボに着いていたようですが、
最近「超夜型」の私はギリギリでした。ごめんなさい。
仙台に来てから何度も何度も朝型生活に挑戦しているのですが、
すぐ夜型に戻ってしまう・・・・どうも私に朝型は無理なようです。

2日目の今日は花粉動態の観察を行いました。
蕾をピンセットで剥こうとしたら、全員のカメラが私の手元に向けられました。
蕾剥きを撮られるなんて、はじめて!緊張で手がぷるぷる震えました。
今まで何度かTAを担当してきましたが、あんなに手が震えたのは初めてのTA以来です。
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今回の高校生は5人全員、常にカメラを持っていて、
気になったら、すぐにパシャパシャ撮っていました。
メモもたくさん取っていて、しっけりしてるなーと感じました。
何でも記録として残すことは大事なので、見習いたいです。

タイムラプスをしかけている90分間は何もすることがないので
柱頭上に花粉を数粒ずつ乗せる作業を皆さんにやってもらったのですが、
本当に器用な子ばかりで、驚きました。将来が楽しみ。
それぞれの夢に向かって頑張ってください!
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2日間でしたが、あっという間でした。
遠いとこからお越しいただき、ありがとうございました。

M2 ナベ

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【研究室訪問】兵庫県立豊岡高等学校SSH・サイエンスリサーチ-2(11/23)

2014年11月23日 (日)

 昨日のlabからの帰り道での緊急地震速報にはびっくりしました。一瞬何が起きたのかわからず。。。一度止まって。。。仙台では被害はなかったようですし、labにも今朝出てきて、特に被害もなく。labで実験をしていた学生さんも気がつかないくらいでした。被害地域の皆様にいち早く支援と復旧が成されることを切に祈りつつ。。。。2011/03/11を知っているだけに。。。そんなきょう、11/23(日)は勤労感謝の日。片平キャンパスにも国旗が掲揚され。。。そういえば、去年は、昨日、今日と研究室で実験に来ている豊岡高校のSSHで講演会でした。あの頃も、出前講義の手紙の返事をかいていたのが、HPに記されていました。。あれから1年なのだなと。あのときは、1, 2年生向けの講義でしたので、あのときの1年生が5名講義に来ていたのだなと。ふと。。。

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DSCN5208.JPG それで、2日目は、花粉と柱頭の相互作用の動的観察。実体顕微鏡下で、雌しべの先端に花粉をつけて、time-lapseで観察。1.5hr。TAの辺本さんの指導の下、実験系を仕掛けておいて、高校生の皆さんも花粉と雌しべの先端を目で見える範囲でやるのは簡単なこと。ただ、つぼみから雌しべを取り出すのが、まず、大変。

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DSCN5223.JPG 花粉をつけるのは、実体顕微鏡下。こうなると、手をちょっと動かすと、大きく動いてしまい。。。簡単なことではないわけで。それを最初は、ピンセットで葯を持っての受粉操作。それに続いて、花粉を細い糸で拾ってかける。これになると。。。生徒さんも先生もかなり苦戦されていました。まず、糸に花粉がつかない。ついても、載せるのはさらに至難の業。こうした手先の器用さがあるのがよいところなので、少しずつこうした技も磨いて下さい。それと、何より花粉がたくさんついているのか、それも糸の先、雌しべの先端それぞれに、。その感覚に気がつく感性。それを教えるのは、ほぼ、無理なこと。今までの色々な活動で覚えた感性。さらに、その感性も磨いて下さい。こんな実験だけでなく、色々なことで活かされることですから。。。

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DSCN5231.JPG time-lapseを使って動画になったのを見て、それぞれの花粉動態をパソコン上で識別。それぞれの花粉がこんな風に動いているというのは、不思議に見えたかもしれないですが、これが実際の雌しべの先端での出来事ですから。。。なぜ、こんなことが起きているのか。今考えられるモデルというか、そんなことを説明して。最後には、質疑の時間。しっかりと現状を理解して、よい質問が多かったと思います。一番最後は、いつものように世界に向かって情報発信。。

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DSCN5248.JPG 最後になりましたが、豊岡高校・三木先生、倉田先生をはじめとする関係の多くの方々に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。また、2日間、TAとしてがんばってくれたM2の辺本さん、M1の岩本君、ありがとうございました。お疲れ様でした。

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 わたなべしるす

 PS. 昨日、今日とやっぱり、ずいぶんと暖かかったようです。いきなり寒くならないことを祈りつつ。。。明日は振替休日。らしい。。。


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【研究室訪問】兵庫県立豊岡高等学校SSH・サイエンスリサーチ-1(11/22)

2014年11月22日 (土)

 今日の最高気温は18oCを越えたとか。この時期にしては。かなり暖かい。1ヶ月くらい季節が戻ったような。昨日までの2日間は、仙台第二中学校の2名の生徒さんたちが、職場体験で研究室に。2日目の午後には、学生さんたちは、旧遺伝生態研究センターのソフトボール大会でしたが、その記事は、また、どこかで。渡辺は、腰痛の関係などもあって。。戦績はよくなかったようですが。。。

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DSCN5121.JPG で、この週末の11/22~23は、昨年度まではこちらが出前講義に伺っていた兵庫県立豊岡高等学校の理数科の2年生が5名程度に分かれて、西日本地区のいくつかの大学、それと東北大学で研究室で研究を。東北大以外は、これまでにすでに行ったようなことを伺っていたような。東北大は、渡辺のところの農学・生命科学系と工学部の安藤先生のところが、理工系という形で。安藤先生のところは、プラズマを使った何かをされるようなことを先日の打合せの時に。。渡辺のところは、今や、生物というか、生命の基礎として知られるようになったDNAをとってみようということに始まり、1日目の後半は、植物をバラバラにして、形態観察。形態観察は、結構基本なのですが、渡辺も最初は苦手でした。ただ、現時点では、なぜ、それぞれの植物で形態が違い、それが遺伝子などのどの様な相互作用で葉っぱなどの形態が違うのか、説明できないわけです。また、写真を撮れば、ピントは1ヶ所だけ。全体にピントを合わせるのは、結構難しくて。。。ということと、本来なら、子供の頃、学校の帰りに、植物をバラバラにしてかえったのが、渡辺の子供時代でした。最近はそうしたことも難しく。。そんなこともあり、1hrあまり、しっかり、形態観察をしてもらいました。

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DSCN5186.JPG DNA単離と形態観察の間には、研究室の見学と片平キャンパスのこれというところの案内を。といっても全てを理解しているわけでもないので。。。旧制第二高等学校の碑、新築中の通研へいくまでに、八木・宇田アンテナのことなども紹介して。

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DSCN5159.JPG 金研では本多光太郎博士の胸像のところなどを見てもらい。本部の前の芝生では、真島利行博士の胸像とウルシオールについても。。。最後に、形態観察用のキャベツ類の葉っぱの多様性観察とサンプリング。豊岡という自然豊かなところでも、カリフラワーができる過程をちゃんと見ることは少ないでしょうから。。。というか、今回の観察をきっかけにして、自然に注意を向けてもらえれば。と。。

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DSCN5174.JPG ということであっという間に日が暮れて。1日目も終了。明日の2日目が朝早くからなので。明日は、雌しべの先端で花粉管動態を観察してもらう予定です。TAとしてサポートというか、準備から実験までお世話になったM2の辺本さんM1の岩本君、ありがとうございました。明日、1日、またお願いします。


 わたなべしるす

 PS. ぎんなんが落ちているイチョウのところでも観察。すごいにおいがするのを知らないというのも。。。自然の観察の大事さを改めて。。。

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 PS.のPS. そういえば、昨日、こんな本を見つけたり、パンの差し入れも。ありがとうございました。

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